第13回日本アカデミー賞優秀作品一覧に戻る
開催日: 1990(平成2)年2月23日(金)
場所: 東京プリンスホテル
司会: 西田敏行/島田陽子
優秀作品賞
最優秀賞/優秀賞
(C)今村プロダクション

最優秀作品賞 「黒い雨」


原爆の恐怖と戦争の悲惨さを訴えた不朽の反戦文学、日本文壇の最長老の一人、井伏鱒二による傑作の映画化。原作に込められた痛烈な、しかし静かなメッセージを淡々としたモノクロの映像で描ききった。撮影の大半が行われた岡山県でのロケには地元の人々の協力を得るとともに、スタッフ、キャストは合宿で参加、一丸となって製作にあたった力作である。(今村プロダクション=林原グループ)

優秀作品賞 「あ・うん」


原作は、いまなお高い評価を受けている作家、故向田邦子が残した唯一の長編小説。あらゆる面で対照的でありながら、一対の狛犬のように親密な友情に結ばれた二人の中年男を軸に、登場人物それぞれの心の動きがきめこまやかに描かれていく。高倉健、坂東英二に加えて、17年ぶりに映画復帰を果たした富司純子など、豪華なキャステングでも大きな話題を集めた。(東宝映画=フイルム フェイス)

優秀作品賞 「社葬」


日本を代表する大新聞社の社長が急死、その後の社内での主導権をめぐる派閥間の対立を、ドキュメンタリー・タッチで描いた大作。我が国独特の企業社会における権力闘争というユニークな題材を、「社葬」という一大セレモニーをめぐるダイナミックなドラマとして壮大なスケールで再現し、そのリアルな展開は、多くの企業に働く人たちの共感をも呼んでいる。(東映)

優秀作品賞 「本覺坊遺文 千利休」


茶道の始祖、千利休(1591年没)。その没後四百年を前に製作された話題作である。原作は井上靖。「利休はなぜ秀吉に死を命じられたか」という歴史上の謎を、弟子であった本覺坊の目を通じて解き明かしていくというサスペンス・ドラマの形をとり、芸術家としての利休の内面、さらには戦国乱世を生きた日本人の死生観が描かれていく。(西友)

優秀作品賞 「利休」


日本文化が大きく花ひらいた安土桃山時代、そのきらびやかであると同時に戦国乱世という激しい時の動きを背景に、茶の湯を芸術にまで高めた千利休の生涯を描いた注目作。精緻に考証された美術、ユニークな発想で書かれた脚本、そして劇映画は17年ぶりになる勅使河原宏監督の演出によって斬新な利休像がつくりあげられた。(勅使河原プロダクション=松竹映像=伊藤忠商事=博報堂)
優秀監督賞
最優秀賞今村昌平(黒い雨)


「黒い雨」の映画化は原作刊行以来の念願だったという今村監督。その力感あふれる映画づくりは国際的にも高い評価を受けているが、この作品については「観客へのメッセージは声高であってはならない、声低でなければならない」と思い続けて演出したという。監督賞は、「復讐するは我にあり」での第3回の最優秀賞をはじめ、今回が4度目の受賞である。(1926年 東京都)
優秀賞熊井啓(本學坊遺文 千利休)


今回の受賞作「本覺坊遺文千利休」は、大半が茶室という限られた空間が舞台、しかも登場人物はすべて男性という厳しい条件を自らに果し、見事に演出しきった。その力量は、試写を見た外国人評論家に「黒澤、溝口、小津ら日本の伝統的映画作家の正統な後継者」といわしめたほどである。日本アカデミー賞受賞は、第5回の優秀賞に続き、今回が2度目になる。(1930年 長野県)
優秀賞勅使河原宏(利休)


1960年代初めから数々の異色作を発表し、その活躍が期特されてきたが、今回「利休」で17年ぶりに劇映画を演出し、初の日本アカデミー賞受賞となった。華道・草月流の家元の家系に生まれ、はやくから映画製作をはじめ陶芸、庭園制作など広い分野で新しい芸術運動を展開。国際的にも注目を集めた。 1980年には第三代家元を継承。記録映画も数多く手掛けている。(1927年 東京都)
優秀賞降旗康男(あ・うん/極道の妻たち 三代目姐/将軍家光の乱心 激突)


昨年は、名コンビである高倉健の主演作「あ・うん」、人気シリーズの第3弾「極道の妻たち三代目姐」、ダイナミックなアクション時代劇「将軍家光の乱心激突」の3作を監督。それぞれまったくタイプの異なる作品ながら、いずれもヒット作となった。現在の日本映画界で最もフレキシブルに活動している監督の一人といっていいだろう。日本アカデミー賞は、2度目の受賞である。(1934年 長野県)
優秀賞舛田利雄(社葬)


故石原裕次郎主演の数々の名作を監督。その後も数多くの作品を生み出してきた。とくにスケールの大きな作品をまとめあげる手腕には定評がある。今回の受賞作「社葬」でも、オールスター・キャストともいうべき大勢の出演者たちによるドラマの積み重ねをダイナミックな娯楽作へと仕立てあげ、その実力を発揮した。過去、監督賞は、第4回で受賞している。(1927年 兵庫県)
優秀脚本賞
最優秀賞石堂淑朗/今村昌平(黒い雨)


「黒い雨」のコンビのうち、今村昌平が脚本賞を受けるのは、今回が2度目。石堂淑朗は初受賞であるが、これまでにも数多くの作品を手掛けてきた。とくに 1960年代初頭、大島渚監督をはじめとする俊英たちとともに生み出した名作の数々は“日本のヌーベルバーグ”と呼ばれ、今日なお高く評価されている。(1932年 広島県)(1926年 東京都)
優秀賞赤瀬川原平/勅使河原宏(利休)


勅使河原監督とともに「利休」に取り組んだ赤瀬川原平は、尾辻克彦の名で芥川賞作家として知られているが、映画の脚本を手掛けたのは、この作品が初めて。野上彌生子の小説「秀吉と利休」をもとに、その斬新な発想から、これまでの概念にとらわれない新鮮な利休像をスクリーンに蘇らせた。(1937年 神奈川県)(1927年 東京都)
優秀賞中村努(あ・うん)


「あ・うん」で今回が初めての日本アカデミー賞受賞。降旗監督の作品では、これまで「夜叉」の脚本を担当。ほかに「竜馬を斬った男」などを書いている。受賞作にあたっては、原作を読んで、その素晴らしさに感動するとともに、自分が小さかった頃の風景や人間、風俗などが目の前にバッと浮かび、そのイメージに導かれるように気持ち良く仕上げることができたという。(1933年 富山県)
優秀賞松田寛夫(社葬)


日本アカデミー賞受賞は今回で4度目。「花いちもんめ」で第9回の最優秀賞も獲得している。今回の受賞作「社葬」では新聞社を舞台としながらも、販売局というこれまでかえりみられることのなかった部分にスポットを当て、人間味あふれるドラマをつくりあげた。また男性中心になりやすい設定に女性キャラクターを効果的に配置するなど、その卓越した構成力を発揮した。(1933年 京都府)
優秀賞依田義賢(本覺坊遺文 千利休)


今回が初の受賞だが、溝口健二の右腕ともいうべき存在だった脚本界の重鎮である。「本覺坊遺文千利休」は、「天平の甍」と同じく熊井啓監督、井上靖原作。しかも「お吟さま」に続いて熊井監督とともに再び挑んだ利休だった。本作では信長の実弟、織田有楽斎を脚本の基盤としたが、その役を萬屋錦之介が見事に演じ、満足のいく作品となったという。(1909年 京都府)
優秀主演男優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞三國連太郎(釣りバカ日誌/利休)


その重厚な演技は広く知られているが、昨年主演した「利休」では格調の高い抑えた演技で、まったく新しい利休像をスクリーンに登場させた。一方「釣りバカ日誌」では素晴らしいコメディアンぶりを披露し、俳優としてキャパシティの大きいところを確認させてくれた。優秀主演賞受賞は、第10回に続いて今回が2 度目。第3回では優秀助演賞も受賞している。(群馬県出身)
優秀賞緒形拳(社葬/将軍家光の乱心 激突)


これまでに3度の最優秀賞をはじめ主演賞を受賞するのは、今回がなんと8度目。昨年は優秀助演賞も獲得している。今回の主演作「社葬」では現代の企業社会を生き抜いていく幹部社員、「将軍家光の乱心 激突」では大自然を背景に暴れまわる浪人と、対照的な役柄を演じたが、いずれの作品でも彼らしい男性的な魅力あふれる演技をみせてくれた。日本映画界を代表する俳優の一人である。(東京都出身)
優秀賞奥田瑛二(本學坊遺文 千利休)


尊敬する熊井啓監督の「本覺坊遺文千利休」に主演しての、うれしい初受賞である。テレビなどでは、現代の都会男性の代表として大きな人気を集めているが、受賞作では利休の愛弟子に扮し、初めて老け役にも挑戦、これまでのイメージとは異なる新しい境地を開拓した。俳優としてばかりでなく、歌手として或いは絵本の挿絵画家としてなど、多彩な活動でも知られている。(埼玉県出身)
優秀賞高倉健(あ・うん)


「あ・うん」では、軍需景気で羽振りの良い中小企業の社長役を快演。妻がいながら女には手が早いユーモラスなキャラクターを演じ、今までのイメージとはまったく違う一面をみせてくれた。国際的にも活躍し、昨年は話題のアメリカ映画にも出演。円熟の境地にありながら、常に新しい役柄に挑戦する姿勢からは俳優としての誠実さが伝わってくる。(福岡県出身)
優秀賞ビートたけし(その男、凶暴につき)


これまでに第7回、第9回と2度、優秀助演賞を獲得しているが、主演賞は今回が初めて。しかも自ら監督を努め、意欲的に取り組んだ「その男、凶暴につき」での受賞である。受賞作では、既成の約束事にとらわれない斬新な映画づくりばかりでなく、演技者としても懐の深いところをみせてくれた。今後も日本映画界の“台風の目”としてさらに活躍してくれることを期待したい。(東京都出身)
優秀主演女優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞田中好子(黒い雨)


「黒い雨」の台本を初めて手にしたとき、今村昌平監督が「こんな私を知っていてくれた」と感動したという。その監督に「暗くならず重くならずとにかく普通に」と言われ続けて演じたヒロインは、この作品に対する先入観をまったく振り払うほど爽やかなものだった。キャンディーズ解散後、女優として再スタートしてから早や10年。今や若手演技派の一人として見事に花開いた。(東京都出身)
優秀賞古手川祐子(花の降る午後)


4年ぶりの映画出演となった「花の降る午後」では未亡人、しかも自ら切り盛りする老舗のフランス料理店を悪の手からまもるという難しい役柄を堂々と演じきり、一作の映画を背負う主演女優の一人として着実な成長を遂げたことを印象づけた。初めて逃げ出したいと思ったというほどハードだった撮影に耐えて、初めての日本アカデミー賞受賞である。(大分県出身)
優秀賞十朱幸代(社葬/ハラスのいた日々)


優秀主演賞を受けるのは第9回、第11回に続いて3度目。第7回では助演賞も受賞している。現在の日本映画界を代表する女優の一人である。昨年はハードな企業ドラマ「社葬」そして一匹の犬をめぐる感動作「ハラスのいた日々」と対照的なカラーを持つ2作に出演。どちらの作品でも確実に見る者の心を打つ素晴らしい演技をみせてくれた。(東京都出身)
優秀賞富司純子(あ・うん)


「あ・うん」では、かつて日本中の映画館をわかせた高倉健とのコンビが復活。平凡な家庭の平凡な母であり妻でありながら女としての微妙な情感にゆれる役どころをきめ細かに演じ、17年ぶりにスクリーンへの復帰をはたした。真の意味で華のある“映画女優”として今後も活躍を続けてくれることを期待したい。もちろん日本アカデミー賞は初めての受賞である。(和歌山県出身)
優秀賞三田佳子(男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日/極道の妻たち 三代目姐/利休)


ここ何年かは老若男女を問わず幅広い層から絶大な人気を集めている。昨年は「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」「極道の妻たち三代目姐」「利休」と話題作、人気作ばかり3作に出演。文字通り日本映画界を担うトップ女優の一人として華麗な活躍を繰り広げた。優秀主演賞受賞は第11 回に続いて今回が2度目。第9回では最優秀助演賞に輝いている。(大阪府出身)
優秀助演男優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞板東英二(あ・うん)


もとプロ野球・中日ドラゴンズの豪腕ピッチャー。引退後も解説者として、また何よりもタレントとして大きな人気を集めている。映画出演は、「あ・うん」が 2作目。親密な友情に結ばれた高倉健と、そして妻を演じた富司純子とぴったりと息のあった演技を披露し、もとプロ野球選手とは思えない芸達者ぶりをみせてくれた。初めての日本アカデミー賞受賞である。(旧満州出身)
優秀賞江守徹(社葬)


1966年文学座入団。以来、舞台での活動と並行して、「やくざと抗争実録安藤組」「火の鳥」など数々の映画に出演してきた。日本アカデミー賞受賞は今回が初めてである。受賞作「社葬」では、虎視眈々とトップの座を狙う野心家のエリート幹部社員に扮し、主人公を演じた緒形拳と迫力ある演技の応酬を繰り広げた。確かな実力を持つ演技派の一人といっていいだろう。(東京都出身)
優秀賞橋爪功(キッチン/ジュリエット・ゲーム/善人の条件)


いくつかの劇団を経た後、1975年に演劇集団円の設立に参加。舞台でも個性的なバイプレイヤーとして活躍している。昨年はNHKの朝の連続ドラマ「青春家族」で人気を集めたほか、出演した3作の映画「キッチン」「ジュリエット・ゲーム」「善人の条件」では、いずれもユニークなキャラクターを演じ、その力量を発揮した。日本アカデミー賞は今回が初めての受賞である。(大阪府出身)
優秀賞山崎努(ハリマオ/舞姫/利休)


助演賞受賞は第3回に続き、今回が2度目。また第8回、第11回と2度の最優秀主演賞という輝かしい受賞歴を持ち、日本映画界にとって欠くことのできない存在として精力的な活躍を続けている。昨年は「ハリマオ」「舞姫」「利休」に出演。まったく性格の異なる 3つのキャラクターを、それぞれ見事に演じ、その俳優としての力をあらためて確認させてくれた。(千葉県出身)
優秀賞萬屋錦之介(本學坊遺文 千利休)


日本アカデミー賞は第2回に優秀主演賞を受けているが、助演賞の受賞は初めてである。今回の受賞作「本覺坊遺文千利休」では、ストーリー展開の要となる武将茶人を重厚に演じた。“錦ちゃんブーム”を巻き起こし東映時代劇の中心スターとなって以来、長年に渡る映画俳優としての生活を通して培ってきた、その芸の力が、今、再び大きな注目を集めている。(東京都出身)
優秀助演女優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞市原悦子(黒い雨)


1957年に文学座へ入り、同じ年「雪国」で映画デビューを飾って以来、映画・舞台・テレビなど幅広い分野で様々な役柄を演じてきた。とくに、その抑制を効かせた脇役ぶりは、定評のあるところ。昨年は、11年ぶりの映画出演となった「黒い雨」で、自らも被爆の後遺症に苦しんでいくヒロインの叔母役をしっかりと演じてみせてくれた。今回が初めての日本アカデミー賞受賞である。(千葉県出身)
優秀賞桜田淳子(花の降る午後)


すっかり中堅女優の一人としての地位を確立してしまった感もあるが、今回の受賞作「花の降る午後」では、悪女役に挑戦。主人公が経営するレストランの乗っ取りを企む、暗い影のある女性を見事に演じきった。撮影前はイヤーな役を引き受けてしまったと思ったが、今後はこの作品をきっかけに、これまでの自分という狭い枠にとらわれない活動を続けていきたいという。(秋田県出身)
優秀賞富田靖子(あ・うん)


5年前に新人俳優賞を受賞してから今日まで、本格派女優への道を着実に歩み続けている。「あ・うん」では富司純子と板東英二の扮する夫婦の一人娘役。大人の世界の中で、自分だけの青春像をつくりあげていく若い情熱の揺れ動きを、その鋭い感性で、鮮やかに演じてみせてくれた。これまでの主演作とは違う個性を発揮して、初めての優秀助演賞受賞である。(福岡県出身)
優秀賞宮本信子(あ・うん)


夫である伊丹十三監督の3本の作品がいずれも日本アカデミー賞の主要部門を独占し、彼女自身もそのつど主演賞を受賞したことは、記憶に新しい。久しぶりに御夫君のもとを離れて出演した 「あ・うん」では、高倉健扮する門倉修造の妻、君子役。親友の家へ入り浸りで女性問題も絶えない夫を持ちながら、したたかなところもある奥さんを余裕を持って演じてくれた。(北海道出身)
優秀賞吉田日出子(社葬)


1975年にオンシアター自由劇場を創立以後、舞台を中心に活躍している。昨年は、緒形拳が演ずる夫の思いもよらない昇進に満足しきっている一方で一人息子の受験のことを気にやみ続ける妻の役で、「社葬」に出演。舞台でも大きな人気を集めている独特の個性をスクリーンでも発揮すると同時に、演技者としての実力の程を示した。日本アカデミー賞は今回が初受賞である。(東京都出身)
優秀音楽賞
最優秀賞武満徹(黒い雨/利休)


我が国を代表する現代音楽の作曲家として海外でも広くしられているが、映画音楽の分野でも「狂った果実」以来、積極的な活動を長年続けている。昨年は「黒い雨」で初めて今村昌平監督と顔を会わせるとともに、「利休」の音楽を担当した。どちらの作品にも、前衛的な手法を用いながら日本人が伝統的に持っている感性にうったえる質の高い音楽を提供してくれた。(1930年 東京都)
優秀賞朝川朋之(あ・うん)


若干29歳の新鋭だが、これまでにも「おはん」「ラブ・ストーリーを君に」といった大作、話題作を手掛けてきている。今回「あ・うん」で初めての日本アカデミー賞を受けることとなった。自分のような若い者が受賞できたのは、出演者とスタッフ、そして何より素晴らしい作品に恵まれたためと謙遜するが、新しい世代の映画音楽家として今後も活躍してくれることを期待したい。(1960年 兵庫県)
優秀賞宇崎竜童(社葬)


ダウン・タウン・ブギウギ・バンドを解散後、1984年に竜童組を結成。国際的な音楽活動を繰り広げている。日本アカデミー賞は俳優としても2度の優秀助演男優賞を受けているが、今回は音楽だけを担当した「社葬」での受賞。男性的な感覚で、この人間ドラマを大きく盛り上げるとともに、現代的なリズムをおりこんで、テンポのいい展開を一層スリリングなものにしてみせた。(1946年 京都府)
優秀賞長渕剛(オルゴール)


1977年に歌手としてデビューし、数多くのヒット曲を通じて若者の熱烈な支持を集めてきた。1983年にテレビドラマに出演してからは俳優としても注目されている。昨年は待望の主演映画第1作「オルゴール」で自ら音楽も担当。彼の個性であるピュアな人間性と深い愛情をスクリーンの上に見事に描いた。初めて取り組んだ映画音楽で初めての日本アカデミー賞受賞である。(1956年 鹿児島県)
優秀賞松村禎三(本學坊遺文 千利休)


「本覺坊遺文千利休」で前回に続く受賞である。熊井啓監督とは古くから数多くの名作をつくってきたが、とくに今回は、利休の死の謎を解くサスペンスという作品の本質を強調することを心掛けたという。と同時に茶の湯という深遠な世界を感覚的にとらえることのできる静かでありながら奥の深い音楽をつくりあげた。クラシックの分野でも数々の賞を受けている俊英である。(1929年 京都府)
優秀撮影賞
最優秀賞川又昂(黒い雨)


「砂の器」「鬼畜」など、野村芳太郎監督の作品をほとんど手掛けてきたベテラン。今回は巨匠、小津安二郎のもとでともに助手時代を過ごした今村昌平監督の「黒い雨」で7年ぶりの受賞である。受賞作では、静かでありながら痛烈なメッセージを持つこの作品にふさわしい美しいモノクロームの映像をつくりあげた。モノクロの新しい表現力が認められうれしく思っているという。(1926年 茨城県)
優秀賞木村大作(あ・うん/極道の妻たち 三代目姐)


「八甲田山」で第1回の日本アカデミー賞を受けて以来、第10回の最優秀賞を獲得するなど輝かしい受賞歴を持つ。現在の撮影の分野では第一人者といってもいいだろう。昨年は、降旗康男監督の2作「あ・うん」、そして 「極道の妻たち 三代目姐」のカメラを担当。「駅 STATION」をはじめ数々のヒット作を生み出してきた顔あわせで息のあったところをみせた。(1939年 東京都)
優秀賞仙元誠三(愛と平成の色男/オルゴール/キッチン/ジュリエット・ゲーム)


「愛と平成の色男」「オルゴール」「キッチン」「ジュリエット・ゲーム」の4作で初の受賞。斬新な感覚を持つ若い人たちによる映画づくりにも積極的に取り組んでいる。昨年はまた「野獣死すべし」や「遊戯」シリーズなど数多くの作品で一緒に仕事をしてきた松田優作の急死に大変なショックを受け、最近でも、それらの映画をビデオで見ながら当時の思い出にふけっているという。(1938年 京都府)
優秀賞栃沢正夫(本學坊遺文 千利休)


今村昌平監督の 「楢山節考」をはじめ数々の名作の撮影を担当してきたが、今回は 「海と毒薬」に続いてコンビを組んだ熊井啓監督の「本覺坊遺文千利休」での受賞である。受賞作は安土桃山時代が舞台、しかもオープンでの撮影が多くの部分を占めたためロケハンだけでも大変な苦労だったというが、抑制を効かせた色調で素晴らしい映像世界をつくりあげた。(1932年 岩手県)
優秀賞森田富士郎(226/利休)


昨年は、第7回の最優秀賞をもたらした「陽暉楼」をはじめ多くの作品でともに働いてきた五社英雄監督の「226」の制作に参加。また「利休」の撮影も担当した。かたや昭和の歴史を揺るがしたクーデターの動乱を描く群像劇、また一方は幽玄ささえ漂う安土桃山の世界と、対照的な性格を持つ作品だったが、いずれもリアルな過去の日本をスクリーンに再現した。(1927年 京都府)
優秀照明賞
最優秀賞岩木保夫(黒い雨)


第3回の最優秀賞を受賞した「復讐するは我にあり」をはじめ今村昌平監督とは数多くの名作を生み出している。モノクロで撮影された「黒い雨」でもしっとりと落ち着いた光と影を演出した。
優秀賞増田悦章(あ・うん/極道の妻たち 三代目姐)


(1927年 兵庫県)ともに第10回の最優秀賞を獲得した「火宅の人」をはじめ撮影の木村大作と組んで、近年めざましい活躍を続けている。昨年も「あ・うん」、そして「極道の妻たち 三代目姐」でみせてくれたコンビネーションは、正しく“あ・うん” の呼吸で、そのなみなみならぬ力量をあらためて強く印象づけた。現在の日本映画界にとって欠くことのできない存在の一人である。(1931年 京都府)
優秀賞渡辺三雄(愛と平成の色男/オルゴール/キッチン/ジュリエット・ゲーム)


昨年は「愛と平成の色男」「オルゴール」「キッチン」「ジュリエット・ゲーム」と4作の制作に参加。とくに「キッチン」では、すべてのシーンを写真のように美しく撮りたいという森田芳光監督の難しい要望にしっかりと応え、これまでにないほど魅力的な映像をつくりあげた。過去の作品には「Wの悲劇」「里見八犬伝」などがあるが、日本アカデミー賞受賞は、今回が初めてである。(1947年 福島県)
優秀賞岩木保夫(本學坊遺文 千利休)


名コンビとして知られる撮影の栃沢正夫とは熊井啓監督の「本覺坊遺文 千利休」で顔を会わせた。ここでも見事な手腕を発揮し、抑えた色調で茶の湯の世界をつくりだしている。(1927年 兵庫県)
優秀賞中岡源権(226/利休)


「地獄門」「座頭市」シリーズなどを手掛けてきたベテランだが、今回が初めての受賞である。オールスター・キャストで製作された「226」では、大勢の出演者一人一人がしっかりと描かれるよう本当に苦労したという。また、茶室という限られた空間でのシーンが重要な位置を占めた「利休」では、実際に作法を熱心に研究するなど、誠実な仕事ぶりをみせてくれた。(1928年 奈良県)
優秀美術賞
最優秀賞西岡善信/重田重盛(利休)


西岡は「陽暉楼」などで過去に2度の最優秀賞を受賞。重田も「衝動殺人 息子よ」で優秀賞を受けている。今回はコンビを組んだ「利休」での受賞だが、綿密に考証されたもので前衛的なイメージを出すという勅使河原宏監督の難しい注文にも見事に応え、この作品をより華やかなものにしてみせた。(1921年 奈良県)(1935年 兵庫県)
優秀賞稲垣尚夫(黒い雨)


昭和31年生まれという若い世代の美術マンである。日本アカデミー賞受賞も今回が初めて。受賞作となった「黒い雨」は、今村昌平監督に怒鳴られながらの撮影だったというが、わずか3人のスタッフで壮大な被爆直後の広島の焼跡を再現した。助手時代から今村監督のもとで働いてきたが、完成後はますますその敬愛する気持ちが深くなってきているようだ。(1956年 東京都)
優秀賞木村威夫(本學坊遺文 千利休)


200本を超える作品を手掛けてきた大ベテラン。まさに日本の映画美術を代表する存在である。その大きな度量は、第4回の最優秀賞を受けた「ツィゴイネルワイゼン」から前回の受賞作「帝都物語」まであらゆる範囲をカバーする。今回も「本覺坊遺文千利休」で主要な舞台となった妙喜庵茶室を完全な形で復元するなど、素晴らしい仕事の数々をみせてくれた。(1918年 東京都)
優秀賞内藤昭(社葬)


「華の乱」「姐御」などで優秀賞を受けた昨年に続く2度目の受賞である。とくに今回の受賞作「社葬」はドキュメンタリー・タッチで、つくられたとあって、おおいにその手腕を発揮している。リアルな緊迫感が感じられる大新聞社の内部をつくりあげるとともに、クライマックスである盛大で厳かな葬儀は、この話題作の中でも大きな注目を集めるシーンとなった。(1927年 京都府)
優秀賞村木忍(あ・うん/風の又三郎 ガラスのマント)


黒澤明監督の「乱」をはじめ「鹿鳴館」「映画女優」などで第9回から第11回まで3年連続して最優秀賞を獲得するなど、今回を含め7度という驚異的な受賞経験を持っている。昨年は「あ・うん」、そして「風の又三郎 ガラスのマント」を手掛けたが、いずれの作品でも、女性ならではの繊細な美的感覚と確かな技術で絶妙な効果をあげ、その本領を発揮した。(1923年 東京都)
優秀録音賞
最優秀賞橋本泰夫(あ・うん/風の又三郎 ガラスのマント/砂の上のロビンソン/冬物語)


200本を超える作品歴を持ち、日本アカデミー賞も第10回では「植村直己物語」で、また前回では「敦煌」でと最優秀賞を2度、獲得している。昨年は、話題作「あ・うん」をはじめ、「風の又三郎 ガラスのマント」「砂の上のロビンソン」「冬物語」の4作を手掛けた。あらゆるタイプの作品をそれぞれにふさわしい形に仕上げる誠実な仕事ぶりは多くの信頼を集めている。(1944年 宮崎県)
優秀賞小野寺修(君は僕をスキになる/スウィートホーム/ラッフルズホテル)


伊丹十三監督の信頼がとくに篤く、「マルサの女」が最優秀作品賞に輝いた第11回では、自らも最優秀賞を獲得している。昨年は、その伊丹十三製作総指揮による「スウィートホーム」をはじめ、「君は僕をスキになる」「ラッフルズホテル」と、若い層の人気を集めた3作を手掛けた。その新しい映画づくりに対応するフレキシブルな感覚が、映画界の注目を集めている。(1949年 宮城県)
優秀賞久保田幸雄(本學坊遺文 千利休)


これまでの代表作に「祭りの準備」「サード」などがあるが、「海と毒薬」に続いて手掛けた熊井啓監督の作品「本覺坊遺文千利休」で今回初めて日本アカデミー賞を受賞する。受賞作は大変に難しい題材だったにもかかわらず、茶釜の湯がわく音やオープン撮影のときにどうしても入ってしまう車の騒音まで細かく気を配り、この作品をよりリアリティあふれるものにしてくれた。(1932年 福岡県)
優秀賞西崎英雄(利休)


「泥の河」「伽揶子のために」という小栗康平監督の代表作や「瀬戸内少年野球団」といった作品に携わってきており、第8回の最優秀賞をはじめ、今回を入れて3度の受賞経験を持つ。限られた台詞と音だけでドラマチックに展開する受賞作「利休」は、サウンドが重要な要素となる作品だったが、確かな技術で見事にまとめあげることに成功した。(1920年 岡山県)
優秀賞紅谷愃一(黒い雨)


3度の最優秀賞を含め、今回が8度目の受賞という大ベテランである。本年は、第7回の最優秀賞をもたらした「楢山節考」や「女衒」に続いて顔を会わせた今村昌平監督の「黒い雨」での受賞となった。この作品は決して声高になってはならないと念じ続けて制作にあたったという今村監督の意志をしっかりと汲み取り、その感慨を一層深いものにしてくれた。(1931年 京都府)
優秀編集賞
最優秀賞岡安肇(黒い雨)


「楢山節考」「女衒」をはじめ今村昌平監督との仕事は、30年以上に渡る。もちろん「黒い雨」での受賞である。自作の製作にあたっては、いつも大変に厳しい今村監督だが、全面的な信頼を得ているうえ、考えていることもよく理解できるので、反面やりやすいところもあるという。これまでにも名作を数多く生み出してきているが、日本アカデミー賞受賞は、今回が初めてである。(1936年 東京都)
優秀賞飯塚勝(あ・うん/冬物語)


「この胸のときめきに」などを手掛けてきた、比較的若い世代の編集者である。受賞作「あ・うん」は、高倉健と富司純子という自分にとっても大スターであるふたりが主演だったため、緊張と興奮の連続だったが、それゆえなかなかカットができず、作業が遅れることもあったという。また「冬物語」は、同世代のスタッフとの楽しい仕事だったようだ。今回が初の受賞である。(1946年 栃木県)
優秀賞市田勇(極道の妻たち 三代目姐/社葬/226)


編集賞が日本アカデミー賞の正賞となって以来、3年連続の優秀賞受賞である。昨年は、「極道の妻たち三代目姐」「社葬」「226」と迫力ある作品ばかり3作を編集した。いずれの作品も絶妙のバランス感覚でテンポよくまとめあげ、とくに長尺のものでは見るものを決してあきさせることのない素晴らしい構成力を発揮している。日本映画界を代表する名手といえよう。(1932年 京都府)
優秀賞井上治(春来る鬼/本學坊遺文 千利休)


「忍ぶ川」「海と毒薬」など熊井啓監督とともに数多くの名作を生み出してきた。今回の受賞作の一本「本覺坊遺文千利休」でも息のあったところをみせている。もう一本の「春来る鬼」は、小林旭というスクリーンのスターが監督、しかも長年あたためてきた企画とあって、時間のかかる仕事になったという。しかし昔話をしながらの作業は楽しいものだったようだ。(1932年 京都府)
優秀賞谷口登司夫(利休)


「座頭市」シリーズや「眠狂四郎」をはじめ往年の大映の娯楽作を数多く手掛けてきた名編集者の一人である。その斬新な美的感覚と幅広い芸術活動で知られる勅使河原宏監督が17年ぶりに取り組んだ「利休」での受賞だが、作業にあたっては特別にかまえることなく、今までの娯楽作と同じ気持ちでこなしていったという。今回が初めての日本アカデミー賞受賞である。(1935年 京都府)
優秀外国作品賞
(C)1988 TWENTIETH CENTURY FOX
最優秀賞ダイ・ハード


新しいタイプのアクション作として絶大な支持を集め、驚異的なヒットを記録した。ひとつのビルという限られた空間ですべてが進行する意表をついた設定、見るものの深い共感を呼ぶ主人公の性格、出演者たちが体を張って演じたアクション・シーン、さらにはユーモア感覚を決して忘れない演出と、まさにエンターテイメントの要素をすべて詰め込んだ傑作である。(20世紀フォックス)
優秀賞インディー・ジヨーンズ 最後の聖戦


世界的な人気を誇るシリ-ズの完結編。前2作と異なり、主人公インディーの父親に扮したショーン・コネリー、そして若き日のインディーをリバー・フェニックスが演ずるなど、新たな大物スターがキャストに加わり、より大きなスケールを持つ作品となった。このシリーズは、ルーカス=スピルバーグ・コンビの代表のひとつとなるだろう。(UIP)
優秀賞ブラック・レイン


「ブレードランナー」「エイリアン」などの作品で知られるリドリー・スコット監督の最新作。大阪でロケーションが行われるとともに、高倉健、若山富三郎をはじめ我が国の俳優陣も多数出演して大きな話題を集めた。未来的ともいえる映像美と迫力あるストーリー展開で異色の刑事ドラマとして人気を呼び、日本でもヒットしたが、公開中に急逝した松田優作の遺作となった。(UIP)
優秀賞メジャーリーグ


野球映画ブームにわいた昨年のハリウッドでも、その決定版といわれた人気作である。アメリカ大リーグにありながら34年間も優勝から遠ざかっているお荷物チームが、栄光を手にするまでが痛快に描かれていく。チャーリー・シーン、トム・ベレンシャーという「プラトーン」に主演した二人が再び顔を会わせ、見事なプロ野球選手ぶりを披露してみせた。(ヘラルド)
優秀賞レインマン


10代で家を飛び出してから自由奔放に生きてきた弟、そして自閉症のため40年以上も一人の世界に閉じこもってきた兄。そんな二人が父の死をきっかけに再会する。肉親のきずな、また自らの未来をきりひらいていく勇気というテーマを、ユーモアと感動をもって描き、米アカデミー賞の主要4部門(作品、監督、脚本、主演男優)を独占、世界的なヒットと話題を呼んだ。(UIP)
新人俳優賞
優秀賞宍戸開(マイフェニックス)


スクリーンへのデビューを飾った「マイフェニックス」では、アメリカン・フットボールの選手を体当たりで演じてみせた。実生活でもスキーの回転競技の選手で、インターハイやインターカレッジに出場した経験を持ち、水泳や剣道もこなすというスポーツマンである。父親である宍戸錠ゆずりの大型肉体派男優として映画界の大きな期待を集めている。(東京都出身)
優秀賞真木蔵人(あ・うん)


「あ・うん」では、富田靖子が演ずる少女に思いをよせられる帝大生役で、強い印象を残した。すでにテレビなどで高い評価を受けているが、映画の世界でも新人ながら独自の存在感を持ったスケールの大きな俳優として注目されている。その個性をいかし、これから大きくはばたいていってくれることを期待したい。ユニークな子育てでも知られる歌手、マイク真木の長男である。(東京都出身)
優秀賞本木雅弘(226/べっぴんの町/ラッフルズホテル)


アイドル・トリオ“シブがき隊”の一員として芸能界にデビュー。一昨年のグループ解散後、本格的に映画俳優としてのキャリアをスターとさせた。昨年は、「226」「べっぴんの町」「ラッフルズホテル」と話題作3本に出演し、いずれも見事に演じてみせた。人気と実力を兼ね備えた次の世代のスターへと、今後も着実に成長と遂げていってくれるだろう。(埼玉県出身)
優秀賞川原亜矢子(キッチン)


ベストセラーとなった吉本ばななの原作を森田芳光監督が映画化した注目作「キッチン」のヒロイン役を、2万7301人の応募者の中から見事に射止めたラッキー・ガールである。これまではモデルとして雑誌を中心に活躍、身長178センチというスリムなボディはCMでも人気を集めているが、そのユニークな個性をスクリーンでも思う存分、発揮してくれた。(大阪府出身)
優秀賞深津絵里(満月のくちづけ)


昨年、三宅裕司製作総指揮の「満月のくちづけ」の主人公役に抜擢され、日本映画では数少ない本格的ファンタスティック・ホラーの主役を力一杯演じきった。まだ17歳でありながら、女優としては樹木希林と大楠道代を尊敬し、好きな男優はゲーリー・クーパー、最も感動した作品は「明日に向かって撃て」と、映画に対してはとくに意欲的なところをみせている。(大分県出身)
優秀賞山田邦子(君は僕をスキになる/バカヤロー!2「幸せになりたい」)


初めて本格的に主演した「バカヤロー!2 幸せになりたい」、次いで出演した「君は僕をスキになる」では、ともに女優としても逸材であることを証明した。NHKの「好きなタレント100人」では、女性部門の第1位に選ばれるなど、ますます大きな人気を集めているが、これからは日本映画界の一翼をも担うエンターテイナーとして、さらなら飛躍が期待できそうだ。(東京都出身)
会長特別賞
優秀賞美空ひばり


国民的哀惜の対象である故美空ひばり氏は昭和24年に映画初出演以来、162本の作品に出演し、戦後の荒廃から立ち上がろうとしている日本の大衆に、明るい希望を与えた。その映画界に貢献された限りない功績について、感謝の心情を表明し、足跡を讃えます。
特別賞
優秀賞魔女の宅急便


アニメーション映画の分野に於いて既に確固たる実績を残している宮崎駿及びスタッフが、思春期の少女の自立する心をファンタジックに描き、幅広い観客動員に成功した作品として顕彰する。
優秀賞松田優作


国際化時代に、日本映画の内外に於ける飛躍が期待される現在、個性派スターとして輝かしい実績を上げながら急逝した氏は、当協会会員であり、優秀主演男優賞を過去4回受賞、必ず本人が出席してステージに立ち、終始協会に協力を惜しまなかった功績に対して顕彰します。
話題賞

作品部門:「魔女の宅急便」


俳優部門:ビートたけし(「その男、凶暴につき」)