第22回日本アカデミー賞優秀作品一覧に戻る
開催日: 1999(平成11)年3月12日(金)
場所: 新高輪プリンスホテル 国際館パミール
司会: 関口宏/黒木瞳
優秀作品賞
最優秀賞/優秀賞
(C)1998 東宝/角川書店

最優秀作品賞 「愛を乞うひと」


昭和30年代から現代へ、日本から台湾へ。母から娘、そしてその娘が母になったとき。大きな時間の流れのなかに確かに存在する絆の糸をたぐりながら展開する自分さがしの旅。原作は下村治美の同名小説。ヒロインの豊子、照恵(原田美枝子による二役)の心の軌跡を丁寧に追いながら、生きることの意味を観客に問いかける。 (東宝=角川書店=サンダンス・カンパニー)

優秀作品賞 「踊る大捜査線」


'97年に放映されたテレビ版の「踊る大捜査線」は、まったく新しい刑事ドラマとして尻上がりに人気が上昇。映画化が進むなかスペシャル番組がオンエアされるなど人気が加速し、映画版は昨年の日本映画最高の興行成績を記録。テレビと映画の境界を感じさせない軽快なリズムと映像センスで、観客の感性をつかみ、新しい日本映画の可能性を広げた。 (フジテレビジョン)

優秀作品賞 「学校Ⅲ」


山田洋次監督が新たなる“学校”の舞台として選んだのは、東京の下町にある職業訓練校。そこに集まる中高年の再就職へ向けて懸命に学ぶ姿を通して、忘れかけていた友情や、心のつながりを描き出していく。今を生きる等身大の日本人のドラマが、観る者に生きる勇気、前を向く力を与えてくれる。(松竹=日本テレビ放送網=住友商事=角川書店=読売新聞社)

優秀作品賞 「カンゾー先生」


物語の舞台は昭和20年、敗戦2カ月前の瀬戸内の田舎町。町の人々から「カンゾー先生」と呼ばれる町医者・赤城と、彼を取り巻く人々のおおらかで骨太な人生模様が描き出される。原作は坂口安吾「肝臓先生」。同作を読んで以来、映画化の構想を錬っていた今村監督のライフワークともいえる作品である。 (今村プロダクション=東映=東北新社=角川書店)

優秀作品賞 「HANA-BI」


同僚の事故をきっかけに、一人の刑事の心の中の、何かに火がつく……。愛するものの生も死もすべて受け止める覚悟を決めた男、その生き方を象徴するかのように作品を貫くブルー。昨年のベネチア国際映画祭で日本人監督として39年ぶりとなる金獅子賞を受賞し、世界に北野武の名を駆け巡らせた作品。 (バンダイビジュアル=テレビ東京=TOKYO FM=オフィス北野)
優秀監督賞
最優秀賞平山秀幸(愛を乞うひと)


'76年に長谷川和彦監督「青春の殺人者」に助監督として参加。以後、加藤泰、井筒和幸、寺山修司、崔洋一など数多くの監督の作品をサポート。'90年「マリアの胃袋」で監督デビューし、「ザ・中学教師」「人間交差点・雨」「学校の怪談」などを発表。確かな演出力と卓抜なテクニックには定評がある。今回「愛を乞うひと」で初受賞に輝いた。(1950年 福岡県)
優秀賞今村昌平(カンゾー先生)


長年あたため続けた坂口安吾の原作「肝臓先生」を読んだ時の感動と、誠実な町医者として生きた父への鎮魂の思いを重ねて、念願の映画「カンゾー先生」を撮りあげた。皮肉とユーモアが効いたずっしりと重量感のある人間ドラマは、まさしく今村監督の渾身の一作。昨年のカンヌ国際映画祭では特別招待作品として上映され、各国から絶賛の声が寄せられた。 (1926年 東京都)
優秀賞北野武(HANA-BI)


'89年「その男、凶暴につき」で映画監督デビュー。以来、独特の映像センスとテーマで映画を撮り続け、日本を代表する監督の一人になった。「HANA-BI」では“意味のある死をやってみたかった”という。金獅子賞など海外での評価も高く、北野作品にとって大きなターニングポイントとなるであろう。'92年「あの夏、いちばん静かな海。」に続く2度目の受賞である。(1947年 東京都)
優秀賞本広克行(踊る大捜査線)


フジテレビの深夜バラエティ番組「NIGHT HEAD」で注目され、以後「世にも奇妙な物語」「お金がない」「ヘルプ!」などのヒット作を手がける。'96年「7月7日、晴れ」で劇場映画の監督としてデビュー。テレビ版と同じく脚本の君塚良一と強力なタッグを組み、映画版「踊る大捜査線」を大ヒットに導く。新世代監督として注目を集めている。(1965年 香川県)
優秀賞山田洋次(学校Ⅲ)


「学校Ⅲ」は、職業訓練校に集まる中高年を取り上げたドキュメンタリー番組を監督が見た日に端を発する。“今でなければ作れない、今作るべき映画”と自身が言うように、今の日本を生きる人々の姿をくっきりと描き出した。人間への深い洞察と愛情から心に余韻を残す山田作品に、また新たな感動の1ページを加えた。学校シリーズでは全3作が受賞している。(1931年 大阪府)
優秀脚本賞
最優秀賞鄭義信(愛を乞うひと)


「愛を乞うひと」は多くの愛が結晶した映画であります。一本の映画が花開くためには、無限の愛情がそこに注ぎこまれなければならないと、改めて教えられた気がします。「愛を乞うひと」のスタッフの皆さま、出演者の皆さま、支持してくださった皆さまのあふれる愛に心からお礼申し上げます。ありがとうございました。 ~'94年「月はどっちに出ている」で初受賞(1957年 兵庫県)
優秀賞今村昌平/天願大介(カンゾー先生)


親父と二人でずいぶん前から書き始めて、延々と直しを繰り返していたので、完成した時はついに映画になったか、という感慨がありました。結果として枝葉が広がってしまいましたが、根っこにあるものは実にシンプルです。それがお客さんに伝わっていれば幸いです。(天願大介) (1926年 東京都)(1959年 東京都)
優秀賞北野武(HANA-BI)


北野作品では、現場でシナリオがどんどん変化していく。通るべきポイントを通過できれば、ストーリーはつながっていくという。描き出したいポイントが明確であるからこその北野スタイルは、「HANA-BI」でも変わっていない。今回は自身が描いた絵を数多くの場面に挿入。言葉よりも雄弁なその絵に、観客はイマジネーションを大いに刺激された。 (1947年 東京都)
優秀賞君塚良一(踊る大捜査線)


「踊る大捜査線」はTVドラマの映画化ということで、最初からTVドラマ的な映画にと割り切って取り組みました。作品というより、お客さんにいっぱい来てもらい、映画館でみんなで一緒に笑ったり、ドキドキしましょう。それが映画のよさだよね、という想いで作りました。その想いを実現できたこと、さらに賞として評価されて嬉しいです。(1958年 東京都)
優秀賞山田洋次/朝間義隆(学校Ⅲ)


「学校Ⅲ」の脚本については、もうひとつ得心がいかないままに作業を終えてしまったような後悔が今も尾を引いているのだが、山田さんの鬼気迫る演出で、このような賞をもらえる作品に育て上げられたのだと思う。(朝間義隆)~長年コンビを組みながら数々の名作を輩出、学校シリーズは全作で受賞(1931年 大阪府)(1940年 宮城県)
優秀主演男優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞柄本明(カンゾー先生)


自由劇場を経て'77年東京乾電池を結成。舞台、テレビドラマ、映画などで幅広い活躍を続ける。昨年「うなぎ」で2度目の助演男優賞を受賞したが、今回「カンゾー先生」では主役の医師・赤城に抜擢。肝臓炎の撲滅に情熱を注ぎ、町中を走り回る医者の情熱を激しく、懸命に生きる人間へのやさしい眼差しをほのぼのと好演し、初めての主演男優賞に輝いた。(東京都出身)
優秀賞織田裕二(踊る大捜査線)


テレビシリーズに続く映画「踊る大捜査線」で主役の青島刑事役を熱演。初の受賞に輝いた。俳優としてのデビューは'87年「湘南爆走族」、以後「彼女が水着にきがえたら」「就職戦線異常なし」など映画で活躍する一方、テレビでも「東京ラブストーリー」「お金がない!」などのヒット作に出演。ボーカリストとしても多くのヒット曲を出している。 (神奈川県出身)
優秀賞ビートたけし(HANA-BI)


自作での主演は'93年の「ソナチネ」以来である。監督としての北野が「HANA-BI」の主人公・西に託したのは“一人の男の責任のとり方”。その想いを役者として表現できるのは、ビートたけししかいなかっただろう。言葉少なく、突発的な感情に突き動かされる姿から片時も目を離せなかった。主演男優賞は'90年「その男、凶暴につき」以来2度目となる。(東京都出身)
優秀賞津川雅彦(プライド 運命の瞬間)


スクリーンで見るたびに大きく印象を変え、観客を楽しませてくれるベテランである。これまでどんな役柄も自分のものにして、テーマや時代性を巧みにとらえてきたが、今回はその演技力を「プライド 運命の瞬間」の東絛英機役に全力で投じた。外見はもちろん、歩き方や仕種なども細やかに研究し、東條の人間像を演じきっている。主演男優賞は3度目の受賞である。 (京都府出身)
優秀賞役所広司(絆 -きずな-)


90年代に最も活躍した俳優の一人といえる。若手からベテラン監督の作品まで多くの監督に出演を望まれ、そのいずれもが話題をさらっている。今回「絆 -きずな-」では二つの名前を持ち、陰影をまとった男の切なさ、複雑に絡み合う人間の情を巧みに表現した。'97年「Shall we ダンス?」'98年「うなぎ」で連続して最優秀主演男優賞に輝いている。(長崎県出身)
優秀主演女優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞原田美枝子(愛を乞うひと)


15歳で映画主演デビュー。「その後の仁義なき戦い」「火宅の人」「夢」などで過去3度の助演女優賞を受賞しているが、主演としては今回の「愛を乞うひと」が初めて。女として両極にある母娘を一人で演じ分ける表現力の深さは、この作品に圧倒的な力を与えた。映画、舞台、テレビでの女優活動の他、エッセイなどの著作にも才能を発揮している。(東京都出身)
優秀賞大竹しのぶ(学校Ⅲ)


'78年「男はつらいよ 寅次郎頑張れ」で初の助演女優賞を受賞。以来、20年ぶりに山田作品に出演した。「学校Ⅲ」では女手ひとつで障害を持つ息子を育てながら、職業訓練校に通うヒロインの強さと明るさを自然に演じた。その演技力には定評があるが、今回は監督によく怒られ、撮影中は本当に学校に行っているようだったとか。主演女優賞は4度目の受賞となる。 (東京都出身)
優秀賞岸本加世子(HANA-BI)


'77年テレビドラマ「ムー」でデビュー。以後、向田邦子作品をはじめとするドラマ、映画、舞台で幅広く活躍。「HANA-BI」への出演はオーディションを経て獲得した。与えられたセリフはラストの二言だけ。あこがれていた北野作品に参加して、女優として貴重な体験をしたという。'82年「悪霊島」で助演女優賞、主演女優賞は今回が初受賞である。(静岡県出身)
優秀賞松嶋菜々子(リング)


'96年NHK朝の連続テレビ小説「ひまわり」のヒロインを演じ、以後テレビドラマ、CM等で活躍を続ける。親しみやすい雰囲気でファン層を広げ、人気上昇中。スクリーンデビューは「恋と花火と観覧車」。昨年は話題作・中田秀夫監督「「リング」」に主演、死の恐怖の呪縛と闘いながら我が子を守る母親を体当たりで演じ、初の主演女優賞に輝いた。(神奈川県出身)
優秀賞吉永小百合(時雨の記)


人生の秋を迎えた大人のひたむきな愛が、美しい日本の風景と共に描き出された映画「時雨の記」。吉永自身が原作の熱烈な愛読者として、映画化を待ち望んでいただけあり、ヒロインの思いをこまやかに演じ、スクリーンの中でまさに多江の人生を生きている。通算9度目の受賞、今年は'59年「朝を呼ぶ口笛」での映画デビューから40年となる記念すべき年でもある。(東京都出身)
優秀助演男優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞いかりや長介(踊る大捜査線)


刑事ドラマであると同時に組織ドラマであるともいえる「踊る大捜査線」にテレビシリーズに引き続き和久役で出演。“日本のモーガン・フリーマン”をねらった演出に渋く応え、刑事畑30年を経て引退したベテラン刑事を好演。バラエティなどで見せる表情とはまったく異なる一面をスクリーンのなかで披露してくれた。うれしいベテランの初受賞である。(静岡県出身)
優秀賞大杉漣(HANA-BI)


劇団・転形劇場を経て'80年「緊縛いけにえ」で映画デビュー。名バイプレイヤーとしての信頼を築き上げ、出演作も多岐・多数にわたる。北野作品では '93年「ソナチネ」からの常連。今回はビートたけし演じる刑事の同僚として、物語の底に流れる「生」のテーマを表現し、初受賞に輝いた。主な出演作は「無能の人」「ポストマン・ブルース」など。(徳島県出身)
優秀賞世良公則(カンゾー先生)


'77年「あんたのバラード」で世良公則&ツイストとしてデビュー。グループ解散後はソロボーカリストとして音楽活動を続ける一方、俳優としても映画、テレビドラマに出演し、第10回には「極道の妻たち」「雪の断章-情熱-」等で助演男優賞を受賞。今回2度目の受賞となった「カンゾー先生」では、時代に翻弄された外科医・鳥海役で強烈な印象を残した。 (広島県出身)
優秀賞柳葉敏郎(踊る大捜査線)


パフォーマンス集団・一世風靡セピアを経て '87年に映画デビュー、「南へ走れ、海の道を!」で新人俳優賞を獲得。'89年の「四月怪談」「ダウンタウンヒーローズ」での助演男優賞から10年、昨年の大ヒット作「踊る大捜査線」での久々の受賞である。上司と部下の狭間で悩む警視庁キャリア組・室井役で、ドラマの人間関係にアクセントを加えた。 (秋田県出身)
優秀賞渡辺謙(絆 -きずな-)


複雑に人生が絡み合う「絆 -きずな-」の刑事・佐古役は、犯人を追いながら絡み合った糸をときほぐしていく重要な役どころ。確かな演技力でクライマックスの感動へと観客を導き、今回初受賞に輝いた。主な出演作は「瀬戸内少年野球団」「タンポポ」「海と毒薬」「ラヂオの時間」など。テレビドラマでも「鍵師シリーズ」など人気シリーズに出演。(新潟県出身)
優秀助演女優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞麻生久美子(カンゾー先生)


'95年に映画デビューし、映画3作目にあたる「カンゾー先生」で今村作品のヒロインに大抜擢。赤城医院の見習い看護婦・ソノ子が、瀬戸内の自然と赤城を取り巻く人々の中で奔放に、のびやかに成長する姿を生き生きと演じた。初の助演女優賞は新人俳優賞とのダブル受賞となった。今年も出演作2作が公開される等、注目の存在である。(千葉県出身)
優秀賞佐藤友美(時雨の記)


俳優座養成所を卒業後、'67年「さそり」でスクリーンデビュー。そのクールな美しさと都会的な雰囲気で幅広いジャンルの映画、テレビドラマで活躍している。「時雨の記」で渡哲也演じる壬生の妻・佳子を演じ、今回が初受賞。大人の愛の物語を脇からしっかり支える存在感が光った。出演作には「ラブ・ストーリーを君に」「きけ、わだつみの声」などがある。(愛知県出身)
優秀賞野波麻帆(愛を乞うひと)


スクリーンデビューは「モスラ2」。映画2作目にあたる「愛を乞うひと」で、原田美枝子演じるヒロインの娘・深草に挑戦し、助演女優賞と新人俳優賞を射止めた。役どころをつかむのに苦労したというが、明るくカラッとした現代性と母へのピュアな愛情が同居する魅力ある女性をうまく演じて、物語のスケール感のなかにしっくりはまっている。(東京都出身)
優秀賞深津絵里(踊る大捜査線)


'89年、三宅祐司総指揮「満月のくちづけ」の主役で17歳で新人賞を受賞、'97年には「(ハル)」で主演女優賞に輝いている。もろさと強さが同居する不思議な透明感が魅力である。今回の受賞作「踊る大捜査線」ではテレビシリーズからの不動のレギュラーメンバーの一人として出演。主役の青島を演じる織田と息の合った演技を見せてくれた。(大分県出身)
優秀賞余貴美子(学校Ⅲ)


自由劇場で12年間活動の後、'85年に東京壱組を結成。解散後、テレビドラマ、映画等の活動に本格的に取り組む。「学校Ⅲ」では子どもを持つ母親として、女性としてヒロインを支える親友・倉本節を好演し、初受賞を果たした。最近の映画出演作は「うみそらさんごのいいつたえ」「GONIN2」「大統領のクリスマスツリー」「傷だらけの天使」等がある。(神奈川県出身)
優秀音楽賞
最優秀賞久石譲(HANA-BI)


「HANA-BI」には、これまでの北野作品のいろいろな要素が入っていると思います。次のステップへ踏み出す前にどうしてもやっておかなければならない、ひとつの集大成のような作品だったのではないでしょうか。今までにない情感が漂い、それを昇華させて、情念の結晶のような音楽を書きたいと思いました。 ~北野作品としては4度目の受賞 (1950年 長野県)
優秀賞朝川朋之(絆 -きずな-)


「絆 -きずな-」は、事件を追っていく過程で、音楽が重要な役割を果たしました。登場する人たちの絆を音楽が表現しているところも、説明的にならずに、気付く人がいるかどうかわからないぐらい奥ゆかしい表現になっています。そこがとても気に入っています。 ~芸大在学中から映画、ドラマなどの音楽を手がける。'90年「あ・うん」で初受賞(1960年 兵庫県)
優秀賞千住明(愛を乞うひと)


この度、2回目の優秀音楽賞をいただき、嬉しく思います。「愛を乞うひと」という作品に真摯に向き合った結果、無駄を削ぎ落とした音楽になりました。日本映画界の底力が感じられるスタッフ並びにキャストの皆さんと仕事ができて、感謝しています。今後も質の高い丁寧な仕事をしていきたいと思います。 ~'97年「わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語」で初受賞 (1960年 東京都)
優秀賞松本晃彦(踊る大捜査線)


新しいビートにオーケストラを融合したエンタテインメント性の高い楽曲を目指しています。映画のヒットによって多くの皆さんに聴いていただけたことを大変嬉しく思っています。 ~ミュージシャン・プロデューサーとしてこれまでに約1,500曲を超える作品に参加。「踊る大捜査線」はシリーズで40万枚を超えるCDセールスを記録。サックス奏者の松本英彦氏は叔父(1963年 東京都)
優秀賞山下洋輔(カンゾー先生)


画面に力があるので、どんな音楽をぶつけても大丈夫と思いました。今村監督と長い間セッションができて幸せです。~国内はもとより世界各国で演奏活動を展開し、高い評価と支持を受ける日本を代表するジャズ・ピアニスト。「カンゾー先生」の生命感あふれる力強い映像と共に疾走する音楽を提供し、初受賞となった(1942年 東京都)
優秀撮影賞
最優秀賞柴崎幸三(愛を乞うひと)


この企画を大事に育て実現させた人たちの努力が、さまざまな受賞に結びついたことが嬉しい。日本アカデミー賞受賞をきっかけにして、「愛を乞うひと」が改めて多くの人々に観てもらえる機会ができれば、と思う。カメラマンとして独立して10年目、この作品に参加できて自分はとても幸運だった。~過去と現在をみごとにスクリーンに焼きつけ、初受賞に輝いた(1958年 栃木県)
優秀賞木村大作(時雨の記)


日本が持っている美しい四季と風景、日本人が持っていた恋する心の純真な気持ちを画にすることを心がけ、そして、吉永さんの情熱に圧倒されながらの「時雨の記」でした。 ~日本映画界を代表する名カメラマンとして、'78年第1回の日本アカデミー賞からその名を連ねる。吉永小百合が主演した「華の乱」「天国の大罪」を含め、過去13回の受賞に輝いている(1939年 東京都)
優秀賞小松原茂(カンゾー先生)


神経性胃炎は慢性になり、撮影当日にはグズグズと痛みます。昨年の優秀撮影賞という“特効薬”の効き目も、現場の緊張感には勝てないもののようです。しかし昨年と違い、映画「カンゾー先生」を観る度に、癒されていくような優しさを感じ取れるようにもなりました。少しだけ図太くなったのかもしれません。再度の“特効薬”に感謝! (1949年 福岡県)
優秀賞藤石修(踊る大捜査線)


撮影賞に値するようなことは何もしていないので、このような立派な賞をいただけるとは思ってもいませんでした。この作品が映画として評価され、またこの作品に参加できたことを光栄に思います。プロデューサー、監督、スタッフに感謝し、これを新たなステップにしたいと思います。~「踊る大捜査線」で初受賞。主な作品「七人のおたく」「静かなるドン」等(1954年 新潟県)
優秀賞山本英夫(HANA-BI)


自分が受賞できたこと以上に、作品全体が評価されたこと、スタッフの多くが一緒に受賞できたことが素直に嬉しいと思いました。これまでの北野作品とは違う1本になるということが伝わってきたので、考え方や取り組み方を自分なりに変えて撮影にのぞんだつもりです。~監督の狙いを的確にとらえ、独特の映像に切り取った「HANA-BI」で初受賞 (1960年 岐阜県)
優秀照明賞
最優秀賞上田なりゆき(愛を乞うひと)


この作品に出会えたことに、そしてスタッフ、キャストの皆さんに感謝しています。過去と現在が交互に出てくる映画なので、照明の強弱に気を配りました。特に戦後のシーンなどでは、照明をあてていることを感じさせないライティングを心がけました。~撮影との緻密な共同作業を実らせた「愛を乞うひと」での初受賞(1954年 熊本県)
優秀賞椎野茂(時雨の記)


「時雨の記」での初受賞、大変嬉しく思います。これもスタッフの協力のおかげで、特に照明スタッフにありがとうと言いたいです。これまで僕を育ててくれた先輩と仲間にも感謝しています。先代社長・石原裕次郎の13回忌にあたる今年、受賞できたことを石原に報告します。これからも受賞に恥じない仕事をしていきたいと思います。 (1948年 東京都)
優秀賞山川英明(カンゾー先生)


数多くの話題作を提供し、国内外の映画祭で活躍される今村監督の作品に参加できたことは、大きな喜びであると同時に、その責任も重く、毎日が強い緊張の連続でした。監督、プロデューサー、カメラマンの温かいバックアップと素晴らしいスタッフの協力で自分の仕事を全うできました。今回の受賞で今村作品の一端を担うことができたと喜んでいます。(1946年 新潟県)
優秀賞石丸隆一(踊る大捜査線)


私が優秀照明賞をいただいたことは大変嬉しいことですが、それにも増してこの作品自体が評価されたことの方が、はるかに喜ばしいことです。もともとTVドラマのシリーズの映画化によるもので、この受賞によりTVドラマの方も、もっと評価されることを期待いたします。~「踊る大捜査線」で初受賞。主な作品「BAD GUY BEACH」「チャカ」等 (1959年 東京都)
優秀賞高屋齋(HANA-BI)


北野監督の作品は、映画としては毎回違うけれど、照明に関してはいつもやっていることを確実にやる。これに尽きます。「HANA-BI」では雪のシーンでの撮影がちょっと大変でした。でも、毎回思いますが、苦労も含めて楽しんでいるという感じです。 ~'94年「僕らはみんな生きている」で初受賞、北野作品には「その男、凶暴につき」から全作に参加(1949年 青森県)
優秀美術賞
最優秀賞中澤克巳(愛を乞うひと)


昭和20~40年代にかけての日本を再現するにあたり、それぞれの年代がもつ細部の特徴を丁寧に表現することで、より密度の濃い質の高い美術になるように心がけました。そして、現代との対比のなかで、時代の流れと、昭和のにおいのようなものが作品のなかに旨く出せればと考えておりました。 ~「愛を乞うひと」で3度目の受賞(1954年 京都府)
優秀賞稲垣尚夫(カンゾー先生)


4カ月に及ぶ合宿生活。まさにスタッフ、キャストが一丸となってつくりあげた映画だと思います。“今村組、合宿・手作り映画”は健在です。やってもやっても準備が追いつかず苦しかった日々も、受賞を機にロケ地牛窓の潮風と共になつかしく思えるようになりました。 ~'90年「黒い雨」で初受賞、昨年の「うなぎ」に続き今回「カンゾー先生」で3度目の受賞(1956年 東京都)
優秀賞桑名忠之(時雨の記)


華道教授、多江の心の揺れを詳細に描いた作品であるだけに、ヒロインを取り囲む世界のデテールが大切だ。日本家屋の造作、床の間、絵志野、調度、什器、庭の季節の草花。正月風景、華道展、紅葉、桜、雨、雪。美術スタッフは、細部にこだわった。 ~'84年「白蛇抄」で初受賞、「時雨の記」で2度目の受賞を果たした(1934年 福島県)
優秀賞種田陽平(不夜城)


「不夜城」の美術は、監督の李志毅氏や撮影のアーサー・ウォン氏ら香港人のインスピレーションを得て初めて実現しました。彼らの映像センスと、我々日本の美術スタッフの技術とで“新宿”という街をアジア人のドラマの舞台として表現できたのではないかと思います。受賞を励みにこれからも頑張ります。ありがとうございました。~今回2度目の受賞(1960年 神奈川県)
優秀賞内藤昭(プライド 運命の瞬間)


優秀賞をいただき、ありがとうございます。多くのスタッフの方々に支えていただいたおかげと感謝しています。美術の場合、ある程度の作品の規模がないと賞の対象にならないと思えますが、近年そんな作品の数が少なくなったことが残念です。若い方々にそういう仕事の場が増えることを願っています。 ~受賞作「プライド 運命の瞬間」で4度目の受賞 (1927年 京都府)
優秀録音賞
最優秀賞芦原邦雄(踊る大捜査線)


「踊る大捜査線」はシリアスなコメディーとして新しい感覚の日本映画だと思います。この映画に参加でき感謝しております。笑えるセリフをできるだけナチュラルに聞かせるために、強引な同録の使用もありました。また犯人像のフェイク部分をそれと解らないぐらいに入れ込むなど技術的に苦労しました。ご協力をいただいたスタッフの皆さんにお礼申し上げます。(1952年 宮城県)
優秀賞紅谷愃一(カンゾー先生)


この度の受賞ありがとうございます。大変光栄です。「カンゾー先生」は岡山県の牛窓で、暑い7月から10月まで、モーターボート、漁船のエンジン音、蝉の鳴き声などに悩まされながらの大変苦労の多かった仕事です。暑い中ご協力いただいた監督はじめスタッフ、キャストの皆さん、本当にありがとうございました。~今村作品をはじめ過去数多くの作品に輝かしい実績を残すベテラン(1931年 京都府)
優秀賞堀内戦治(HANA-BI)


今回の受賞に驚きもし、大変喜んでおります。長く録音の仕事に携わってきた私の技術が皆さまに認められたことを嬉しく思います。これも監督、プロデューサー、スタッフに支えられ、作品にも恵まれたおかげだと思います。北野作品は台詞も少なく、全体のバランスを考え、臨場感のある音作りに苦労もしましたが、楽しい仕事でした。 ~「HANA-BI」で初受賞(1943年 東京都)
優秀賞宮内一男(絆 -きずな-)


受賞できるとは思ってもいませんでした。ありがとうございます。ただ、監督、撮影、照明などみんなで一緒に受賞できればさらに喜びが大きかったのにと、それが残念です。「絆 -きずな-」は久しぶりのドラマということもあり、一生懸命やりました。そういう意味でもこの受賞は本当に嬉しかったです。 ~'94年、'96年にゴジラシリーズで受賞、今回は3度目となる (1940年 埼玉県)
優秀賞宮本久幸(愛を乞うひと)


戦後、混乱期の引き揚げ寮のシーンは、この作品の展開の上で特に重要な部分を占めています。全スタッフ協力のもと、このシーンのすべてを同録できたことが嬉しかったです。これも平山組の気心の知れたスタッフでやれたおかげです。撮影現場から仕上げまで充実感のある仕事でした。 ~「愛を乞うひと」で3度目の受賞(1942年 東京都)
優秀編集賞
最優秀賞川島章正(愛を乞うひと)


3年ぶり、6度目の受賞に投票してくださった方々に心から感謝いたします。「愛を乞うひと」は現在と過去のシーン・バックで構成されている作品なので、ドラマが違和感なくオーバーラップするように注意して繋ぎました。セリフが出る前と言った後の間を大切にして、主人公の記憶の遡りをサスペンスタッチに編集し、緊張感を持続させるよう心がけました。 (1950年 東京都)
優秀賞岡安肇(カンゾー先生)


今回の作品は、今村監督が昔にかえったような力強さのみなぎる映像だったと思います。今村作品としては「黒い雨」に匹敵するのではないでしょうか。編集しながら、そのことを強く感じていました。それだけに、一番悲しかったのは、いい映画に日本のお客さんが来ないことでした。~「カンゾー先生」で昨年に引き続いての3度目の受賞(1936年 東京都)
優秀賞北野武/太田義則(HANA-BI)


「HANA-BI」での受賞の知らせを聞いた時は、びっくりしました。北野作品は5本目になりますが、今回特別に変わったことはやっていないので、今までやってきたことが認められたのかな、と嬉しいです。監督と二人でやる編集作業が上手くなってきたのかもしれませんね。(太田義則) (1947年 東京都)(1961年 神奈川県)
優秀賞鈴木晄(絆 -きずな-)


根岸監督とは10年ぶりの仕事でしたが、フィルムを受けとった時に、豪速球の感触がありました。登場人物それぞれの絆を落とさないように大切にしながら、久しぶりにオーソドックスな編集を心がけたつもりです。私にとっては昨年手がけた唯一の作品「絆 -きずな-」に、多くの方々が投票して下さったことに感謝します。 (1928年 大阪府)
優秀賞松尾浩(踊る大捜査線)


編集の仕事はフィルムから始めたのですが、最近はTVの仕事が多くなっていたので、久々にフィルムでの仕事ができ、しかも評価していただいて嬉しいです。時間的にはタイトでしたが、素材を編集しながら、私自身おもしろいなと感じながら作業できたので、とても満足しています。~テンポのよいストーリー展開のヒット作「踊る大捜査線」で初受賞(1967年 長崎県)
優秀外国作品賞
最優秀賞L.A.コンフィデンシャル


原作は、映画化が難しいといわれるジェイムズ・エルロイの同名小説。カーティス・ハンソンが監督・脚本として映画化に挑み、人物の設定、プロット共に複雑に入り組んだ見ごたえのあるクライム・サスペンスとして大成功をおさめた。キム・ベイシンガーは昨年度米国アカデミー賞・最優秀助演女優賞を受賞した。(角川ヘラルド・ピクチャーズ)
優秀賞アルマゲドン


巨大な小惑星が地球に向かって接近!衝突すれば人類は破滅を免れない。その危機を救うために6人の宇宙飛行士たちと共に選ばれたのが、8人の石油採掘のプロフェッショナルという設定が成功。人間ドラマのおもしろさとSFX技術を駆使した映像ががっちりかみ合った。監督は「ザ・ロック」のマイケル・ベイ。 (ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン)
優秀賞グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち


俳優としてキャリアをスタートさせたマット・デイモンとベン・アフレックによる脚本・主演が話題を呼んだだけでなく、みごと脚本賞でオスカーを射止め、二人を一躍スターダムに送り出した作品。友情、愛、勇気、信頼といった普遍的なテーマを扱いながら、新鮮な感動が静かに心に広がっていく。監督はガス・ヴァン・サント。 (松竹富士)
優秀賞プライベート・ライアン


冒頭の30分間で観客は戦場の恐怖に陥れられる。観客を戦争の最前線にいる兵士の目に引き込むことで、一人の人間として戦争を、人間の尊厳を考えさせる。ヒットメーカーのスピルバーグ監督が正面から戦争を題材に取り組んだ意欲作。今年の第71回米国アカデミー賞では11部門にノミネートされている。 (UIPファー・イースト)
優秀賞恋愛小説家


マンハッタンに暮らす売れっ子の恋愛小説家が、実生活では人間嫌いで潔癖症。嫌われ者の彼が恋をしたら……というアメリカお得意のウィットにあふれるロマンチック・コメディーが、日本でも多くの観客を魅了した。主演のジャック・ニコルソン、ヘレン・ハントはそろって昨年のオスカーを受賞。 (ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)
新人俳優賞
優秀賞熊川哲也(F〈エフ〉)


英国ロイヤルバレエ団の最年少プリンシパルを務めた実力・人気共にNO.1バレエダンサー。金子修介監督「F〈エフ〉」で映画初出演し、バレエシーンの迫力はもちろんのこと、ラジオのDJシーンでは動きのないしゃべる演技でのセンスも光った。昨年バレエ団を退団し、今年から自身のカンパニーを率いて、ダンサーとしての新たな境地にチャレンジしている。(北海道出身)
優秀賞黒田勇樹(学校Ⅲ)


'88年NHK大河ドラマ「武田信玄」でデビュー。以後、話題のテレビドラマ、舞台、ミュージカルなど幅広いジャンルで活躍を続ける16歳。「学校Ⅲ」では、ベテラン俳優陣のなかで自閉症の障害を持つ少年という難しい役に挑戦。映画初出演での受賞を果たし、さらにファン層を広げた。独特の透明感・存在感を持つ若手として映画での活躍にも注目したい。(東京都出身)
優秀賞麻生久美子(カンゾー先生)


'95年に雑誌「週刊ヤングジャンプ」の全国女子高生制服コレクションでグランプリを受賞。同年あいかわ翔監督「BUD GUY BEACH」で女優デビュー。今回の今村監督「カンゾー先生」では、奔放な野性味にあふれるヒロインを堂々と演じ、スクリーンに強烈な印象を残した。今年も出演作2本が公開される映画界期待の新人である。 (千葉県出身)
優秀賞田中麗奈(がんばっていきまっしょい)


第4回坊っちゃん文学賞受賞作の同名タイトル映画「がんばっていきまっしょい」で女優としてデビュー。思春期の一途さ、天真爛漫が同居するヒロイン悦子役で、初めての演技に挑戦し、その可能性の大きさをアピール。念願の女優への一歩を踏み出した。昨年はテレビCFでも大活躍の1年だった。今年も目を離せないスケール感のある女優だ。(福岡県出身)
優秀賞野波麻帆(愛を乞うひと)


'96年東宝シンデレラ第4回大会で3万4千名を超える中からグランプリを獲得。テレビドラマ「寿司食いねェ!」で女優としてデビュー。映画は「モスラ 2」に続いて話題作「愛を乞うひと」で2作目になる。原田美枝子演じる母を明るくやさしく支える娘・深草を演じ、女優としての可能性を大いに感じさせた。テレビドラマ、CMでも活躍中。(東京都出身)
優秀賞三船美佳(友情 Friendship)


'97年NHK大河ドラマ「毛利元就」で女優としてデビュー。映画初主演「友情 Friendship」では、白血病に冒されながら懸命に生きた実話の主人公に抜擢。共演した10代の若者たちと一体となって和泉聖治監督の期待にこたえ、深く爽やかな感動を呼んだ。世界のミフネの愛娘として熱い注目を浴びながら、映画、CM、ラジオなどで着実に成長中。(東京都出身)
協会栄誉賞
優秀賞黒澤明


1943年「姿三四郎」で監督デビュー。厳しい戦況下の日本人にさわやかな感動を与えた。1951年「羅生門」でヴェネチア国際映画祭金獅子賞(グランプリ)を受賞、日本映画が世界へ進出する扉を大きく開いた。その後の作品も国内・国外で数々の賞に輝き“映画界の巨人”“巨匠クロサワ”の名を不動のものとする。人間の生き方に対する根源的なテーマが提示された作品を数多く送り出し、その壮大なスケール、卓越したストーリーボード、斬新なカメラワークにより常に映画界をリード、世界中の映画作家へ多大な影響を与え続けた。''93年、最後の作品となった「まあだだよ」に至るまで、30本の傑作を遺し、 1998年88歳でこの世を去る。
会長特別賞
優秀賞伊丹十三


1960年に大映入社。伊丹一三の芸名で俳優デビュー。61年、大映退社後は「北京の55日」「ロード・ジム」等の外国映画に出演。83年には「家族ゲーム」等の作品でキネマ旬報助演男優賞を受賞。84年に「お葬式」で念願の監督デビューし、キネマ旬報、日本アカデミー賞等の作品賞を独占。以後「マルサの女」「ミンボーの女」「大病人」「スーパーの女」等を発表。97年の「マルタイの女」が遺作に。
優秀賞木下惠介


1933年に松竹蒲田撮影所に入社。36年、監督部に配転。43年「花咲く港」で監督デビュー。以後「二十四の瞳」「野菊の如き君なりき」「喜びも悲しみも幾年月」「楢山節考」等々の名作傑作で、戦後は日本映画の黄金期を創った。キネマ旬報ベストテン第一位に輝くこと3度のほか数多くの受賞歴を持つ。 77年に紫綬褒章、84年に勲四等旭日小綬章。88年公開の「父」が遺作。91年、文化功労者に選ばれる。
優秀賞高田浩吉


1926年に松竹下加茂撮影所入り。30年に「仇討ち破れ袴」で初主演、長谷川一夫と並ぶ美男スターとして活躍。35年には自らの主題歌作品「大江戸出世小唄」が大ヒット、“歌う映画スター”の先駆けとなる。45年、高田浩吉劇団を結成。53年にはヒット曲の映画化「晴れ姿・伊豆の佐太郎」で主役カムバック。54年から「伝七捕物帖」シリーズ。生涯の映画出演は300本。90年に勲四等瑞宝章を受ける。
協会特別賞
優秀賞飯野久(プロデューサー)


'77年横浜放送映画専門学院映画科(現・日本映画学校)卒業。'78年今村プロダクションに入社し、'81年に取締役就任。主なプロデュース作品は「復讐するは我にあり」「ええじゃないか」「楢山節考」「女衒」「黒い雨」「うなぎ」「東京龍」「カンゾー先生」等。'90年藤本真澄賞新人賞、'98年同特別賞を受賞。(1950年 東京都)
優秀賞森昌行(プロデューサー)


'76年テレビ番組制作会社スーパープロデュース入社。「ビートたけしのスポーツ大将」等のディレクターを経て、'88年にオフィス北野に参加。'92 年同社の代表取締役に就任。映画プロデュース作品は「その男、凶暴につき」「3-4×10月」「あの夏、いちばん静かな海。」「ソナチネ」「みんな~やってるか!」「キッズ・リターン」「HANA-BI」(1953年 鳥取県)
優秀賞新井喜一(衣裳)


'37年演劇映画大和田洋装店入社。以後京都衣裳(現・東宝コスチューム)を経て、'90年同社を役員定年退職、フリー契約となる。主な作品は「赤線地帯」「明治天皇と日露大戦争」「無法松の一生」「悪霊島」「楊貴妃」「楢山節考」等。松竹、新東宝、大映、東宝、東映の全社にわたって衣裳一筋61年。 '97年に日本新劇経営制作者協会賞を受賞。(1923年 茨城県)
優秀賞工藤芳照(美粧)


'43年大映撮影所入社。'47年東宝撮影所へ研修出向。'54年日活再開で同撮影所に出向。'56年大映帰社後、'60年よりフリー。'65年にかつら工藤を創立。主な作品は「酔いどれ天使」「青い山脈」「生きる」「憂国」「宮本武蔵」「ツィゴイネルワイゼン」「落葉樹」「生きたい」等。映画のほか舞台、テレビ作品も多数手がけている。(1931年 北海道)
話題賞

俳優部門:リング


俳優部門:織田裕二(「踊る大捜査線」)