第24回日本アカデミー賞優秀作品一覧に戻る
日時: 2001(平成13)年3月9日(金)
場所: 新高輪プリンスホテル 国際館パミール
司会: 関口宏/大竹しのぶ

優秀作品賞
最優秀賞/優秀賞
(C)「雨あがる」製作委員会

最優秀作品賞 「雨あがる」


巨匠・黒澤明の遺稿を、かつての黒澤組スタッフ・キャストが共に力を合わせ完成させた渾身の一作。連日の豪雨で足止めをくらい川近くの安宿に泊まる腕利きの浪人とその妻。共に相手をおもいやる美しい夫婦愛と貧しくも逞しく生きる人々の物語。題名の「雨あがる」の通り、見終わって晴々とした気持ちになる病んだ現代社会に対する一服の清涼剤のような作品。(「雨あがる」製作委員会)

優秀作品賞 「顔」


実際に起こった殺人事件の逃亡犯をモデルに、妹を殺害し、逃亡生活を余儀なくされた女性を描く。孤独感、劣等感、自己嫌悪に満ちた日々を過ごす女が、警察の追跡に怯え、他人をだまし続ける逃亡生活の中で、逆に生きる実感を味わう。人生の泣き笑いを見事に活写させた話題作。(松竹=衛星劇場=毎日放送=セディックインターナショナル=KИHO)

優秀作品賞 「十五才 学校Ⅳ」


山田洋次監督が贈る学校シリーズの第4弾。これでシリーズ全作品が優秀作品賞を受賞。今回の作品は今までのシリーズとは趣を変え、学校内での物語ではなく不登校の少年が、屋久島・縄文杉を見るために旅に出、そこで触れあう様々な人々との交流を通じ成長する姿を描き、現在の学校の在り方を問う意欲作。(松竹=日本テレビ放送網=住友商事=角川書店=博報堂)

優秀作品賞 「バトル・ロワイアル」


第5回日本ホラー大賞の最終選考で審査員に非難を浴びるも若者の絶大なる支持を受け、大ベストセラーとなった小説の映画化。BR法の下、全国の中学三年の中より選ばれた1クラスが、最後の一人となるまで殺し合いをさせられる。生温い現代社会と若者に強烈なアンチテーゼを放ち、昨年末の話題を一身にさらった超問題作。(「バトル・ロワイアル」製作委員会)

優秀作品賞 「ホワイトアウト」


映像化不可能と言われた真保裕一の同名ベストセラー小説を企画から5年の歳月をかけて完全映画化。親友の婚約者、同僚及び下流域20万世帯を人質に、白銀に覆われた巨大ダムを占拠するテロリストに亡き親友との約束を果たすため、たった一人で戦いを挑む男の物語。これまでの日本映画にない新世紀アクション超大作。(ホワイトアウト・パートナーズ)
優秀監督賞
最優秀賞阪本順治(顔)


89年「どついたるねん」で鮮烈に監督デビュー。良質なエンターテイメント作品として日本映画界に旋風を巻き起こした。その後、「王将」「鉄拳」「傷だらけの天使」等、泥臭い男の人生を通じ、人間の本質を描いてきた。今回の「顔」で初めて女性を主人公に撮り、優秀監督賞初受賞。逃亡生活を続ける女と彼女に関わる人達の人生を鮮やかに描き出す。(1958年 大阪府)
優秀賞小泉堯史(雨あがる)


70年に四人の巨匠によって組織された“四騎の会”の所属となり、以降黒澤明に師事する。「影武者」以降の黒澤明作品では、脚本段階より助監督として参加、今回の「雨あがる」は、劇場映画として初の監督作品で、初受賞となる。黒澤明の脚本と手法に忠実に丹念に撮られた本作は、小泉堯史本人の人柄が加味され、非常にみずみずしく、初々しい作品に仕上がった。(1944年 茨城県)
優秀賞深作欣二(バトル・ロワイアル)


公開前のR-15 指定を巡る国会議員をも巻き込む論争にまで発展した問題作「バトル・ロワイアル」。昨年監督賞を受賞した「おもちゃ」での本格女性映画から一転して本作は、日本アクション映画の巨匠の真骨頂といえる作品となった。撮影中に70歳を迎えるも、今なおパワフルに走り続ける姿に、ラストに込められた21世紀を生きる子供たちへの熱いメッセージがだぶる。(1930年 茨城県)
優秀賞山田洋次(十五才 学校Ⅳ)


「十五才 学校Ⅳ」は、学校や家庭の管理から逃れ、大人の価値観の厚かましい押しつけをはね返し旅に出る十五才の少年の物語。その主人公に寄り添い、彼の幸せを願いながら共に旅をするような楽しい作品に仕上げる。教室の外に舞台を移し、旅する少年の目を通して、市井の片隅に生きる庶民を生活感豊かに描く山田洋次監督の魅力が遺憾なく発揮され、爽やかな感動を呼ぶ。(1931年 大阪府)
優秀賞若松節朗(ホワイトアウト)


93年のテレビドラマ「振り返れば奴がいる」以来、織田裕二主演のテレビドラマの多くを手掛け、映画初監督作品「ホワイトアウト」でも絶妙のコンビネーションを見せ、自分の力をすべて出し切った。リズミカルでテンポアップされたアクションシーンとそこに盛り込まれた人間ドラマは、日本のアクション映画の歴史を塗り替えた。(1949年 秋田県)
優秀脚本賞
最優秀賞黒澤明(雨あがる)


山本周五郎の同名短編小説を題材に1995年京都で書かれた作品。雨が物語の重要なファクターとなる一連の黒澤明作品の中でも、今回の「雨あがる」は、誰もが見終わった後、晴々とした気持ちになるまさに雨あがりのような爽快感あふれる作品。人間の優しさを描き、21世紀の人間社会に向けて“助け合って生きる”ことの重要性をメッセージとして残す。(1910年 東京都)
優秀賞市川森一(長崎ぶらぶら節)


89年「異人たちとの夏」での最優秀脚本賞受賞以来、2度目の受賞。その時代ごとに常にセンセーショナルな話題を提供する。「長崎ぶらぶら節」は、自らの出身地・長崎を舞台とした同名小説を原作に、その魅力を充分に引き出した。大正時代の実在の芸者と歴史風俗学者の歌探しの軌跡をたどりながら、二人の切なる想いを描いた。(1941年 長崎県)
優秀賞阪本順治/宇野イサム(顔)


長年の憎悪を爆発させ、妹を絞殺した後、偽名を使い逃亡劇を繰り返す内、皮肉にも人生の楽しさを知ることになった女性を主人公にした「顔」。人はまたやり直せるをテーマに、逃亡生活を続ける主人公、そんな彼女に関わる人達の人生模様を鮮やかに浮かび上がらせる。今までになかった新しい女性映画と高い評価を得た。今回の受賞が共に初受賞。(1958年 大阪府)(1964年 茨城県)
優秀賞深作健太(バトル・ロワイアル)


東映テレビプロ「戦隊」シリーズで助監督に。以後、澤井信一郎監督「時雨の記」、深作欣二監督「おもちゃ」、秋元康監督「川の流れのように」などにつく。今回の「バトル・ロワイアル」で、脚本家デビューを飾る。執筆段階ではもちろん、撮影に入ってからも父・深作欣二監督とのバトルを重ね仕上げた作品は、一級のエンターテイメント作品に仕上がった。(1972年 東京都)
優秀賞山田洋次/朝間義隆/平松恵美子(十五才 学校Ⅳ)


映画を作る仕事に携われるだけで、私には十分に幸せなことなのですが、思いがけずこのような賞まで頂き、本当に嬉しく思っております。(平松談)~教室を離れ、一人の少年の旅する姿を描き、前作までと趣を変えた学校シリーズの第4弾「十五才 学校Ⅳ」。山田洋次、朝間義隆は、ペア受賞で今回が9度目、平松恵美子は初受賞。(1931年 大阪府)(1940年 宮城県)(1967年 岡山県)
優秀主演男優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞寺尾聰(雨あがる)


85年「乱」以降、黒澤明作品では重要な役どころを演じる。今回の「雨あがる」では、なかなか仕官にありつけないが、妻や貧しい人々に思いやりあふれる優しい腕利きの浪人役を等身大に演じる。クランクインまで半年以上も剣術の訓練をこなして挑んだ居合いのシーンは作品に重厚感を加味させた。俳優だけではなく歌手としても活躍。主演男優賞は初受賞。(神奈川県出身)
優秀賞織田裕二(ホワイトアウト)


原作小説を読んだ時から映画化を夢見て、5年越しの企画を結実させる。巨大ダムを占拠した武装集団を相手にたった一人で立ち向かう主人公を、マッチョなイメージではなく、普通の人が過酷な状況の中、どんどん英雄に変化する新しいヒーロー像を生み出すのに成功した。優秀主演男優賞は、99年「踊る大捜査線」以来、2度目の受賞。(神奈川県出身)
優秀賞竹中直人(三文役者)


自身の監督作品「東京日和」や最優秀助演男優賞受賞の「Shall we ダンス?」等、日本アカデミー賞の常連が3年ぶりの主演男優賞受賞。「三文役者」は、戦後の日本映画に欠かすことができない貴重なバイプレイヤー・殿山泰司の人生を映画化。自身一度だけ共演した時の印象を忘れずに役に集中し、一人の俳優の泣き笑い人生をペーソス豊かに体現した。(神奈川県出身)
優秀賞藤原竜也(バトル・ロワイアル)


蜷川幸雄、唐十郎等、名演出家達との舞台でたぐいまれな素質をみせる実力派若手俳優。今回、新人俳優賞とのダブル受賞。「バトル・ロワイアル」では、目前で繰り広げられる友達同士の殺戮と対峙し、最後には自ら銃を取る主人公の心の葛藤を新人ばなれした演技で見事に表現。数々の危険なアクションシーンも自らエンジン全開で演じるなど、大器の片鱗をみせつけた。(埼玉県出身)
優秀賞役所広司(どら平太)


97年「Shall we ダンス?」、98年「うなぎ」での連続最優秀賞を含め、今回の「どら平太」で5年連続の優秀賞受賞。現在の日本映画にはなくてはならない存在。奔放な振る舞いからどら平太とあだ名される新任町奉行。体制に属しながらも無手勝流に悪を退治する豪放磊落なヒーローを演じる。時代劇を映画でとの夢をかなえ、演技することの楽しさが伝わってくる。(長崎県出身)
優秀主演女優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞吉永小百合(長崎ぶらぶら節)


少女時代に長崎の遊郭に売られ、当時、三味線と歌に関しては長崎一の腕を誇った、大正時代の実在の芸者・愛八。無償の愛に生きた愛八の生涯をじっくりと描く「長崎ぶらぶら節」。なにごとにも前向きで、バイタリティあふれる芸者・愛八の気性は、そのまま映画女優・吉永小百合の素顔とだぶる。今回の主演女優賞は、通算10度目の受賞となる。(東京都出身)
優秀賞田中麗奈(はつ恋)


病に倒れた母が心に閉じこめたままの、切ない思い出をひたむきに探し求める少女。「はつ恋」では、そんな身近すぎた母の本当の思いを知り、戸惑いながらも少女から大人の女に成長する聡夏役を爽やかに演じた。彗星のように現れ、強くて純粋なまなざしと圧倒的な存在感で各方面から熱い注目を集める。一昨年の新人俳優賞からわずか2年で主演女優賞初受賞。(福岡県出身)
優秀賞松嶋菜々子(ホワイトアウト)


96年NHK朝の連続テレビ小説「ひまわり」のヒロインを演じ、以後テレビドラマ、CM等で活躍する好感度No.1女優。今回の「ホワイトアウト」では、婚約者を亡くし、失意のどん底にありながらも、拉致されたテロリストに立ち向かう芯の強い女性役。アクションシーンだけでなく、恐怖、怒り、不信、希望とめまぐるしく変わる精神的な部分も丹念に演じる。(神奈川県出身)
優秀賞宮崎美子(雨あがる)


85年「乱」以来、15年ぶりに黒澤明ゆかりの作品「雨あがる」に出演。常に夫を立て、生かすことで自分をも生かそうと精一杯生きる芯の強い妻の役を自然体で表現し、初の主演女優賞を獲得。終始動きのない演技ながら、家老と対峙し意見するシーンにあの時代の女性の思いが溢れ、感動を呼ぶ。80年本格デビュー以来、数多くの映画、舞台で評価の高い本格派女優。(熊本県出身)
優秀賞森光子(川の流れのように)


久しぶりの主演映画「川の流れのように」で、60年ぶりに故郷に戻り、無為な日々を送る幼馴染みの老人達との心のかよった交流を通じ、かつての明るさを取り戻させる女流作家を演じた。今回が主演女優賞初受賞。長年にわたる幅広い活躍に対し、92年勲三等瑞宝章、98年文化功労賞など、様々な賞に輝いている。名実ともに日本を代表する大女優。(京都府出身)
優秀助演男優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞佐藤浩市(ホワイトアウト)


数多くの映画、テレビドラマで活躍する演技派俳優。「ホワイトアウト」では、巨大ダムを占拠するテロリスト“赤い月”のリーダー役。ヒゲと髪を伸ばし、現実的で冷酷な悪ではなく、映画的なちょっと愛嬌のある悪を楽しみながら演じた。95年「忠臣蔵外伝 四谷怪談」で最優秀主演男優賞受賞。助演男優賞は84 年「魚影の群れ」以来、2度目の受賞。(東京都出身)
優秀賞赤井英和(十五才 学校Ⅳ)


プロボクサーから初主演映画「どついたるねん」で俳優業へ転向。既存の俳優にはないスケールの大きな役者として映画、テレビで活躍。「十五才 学校Ⅳ」での夜のサービスエリアで途方に暮れる主人公を大阪まで乗せる、無骨で明るく男っぽいトラック運転手役は、本人のキャラクターと同じく優しさがにじみ出る。助演男優賞は初受賞。(大阪府出身)
優秀賞片岡鶴太郎(どら平太)


89年「異人たちとの夏」での最優秀賞以来、2度目の同賞受賞。「どら平太」では、主人公の親友の目付・安川役を好演。奔放な主人公に振り回されながらも、実直ゆえにコミカルに見える存在は、まさにはまり役。バラエティ番組を足がかりに現在は、幅広いキャラクターを演じる役者として活躍。また、画家としての顔を持つなど、その多才ぶりは広く知られる。(東京都出身)
優秀賞丹波哲郎(十五才 学校Ⅳ)


81年「二百三高地」での同賞最優秀賞受賞以来、実に20年ぶりの受賞。50年近いキャリアの中にあって山田洋次監督作品への出演は、今回が初めて。主人公が道に迷い、たどり着いた屋久島の集落に住む老人・バイカルの鉄役。息子からの同居の申し入れを拒否し、一人暮らしを続ける頑固だが、人情に厚い、自由な心を持つ老人を好演した。(東京都出身)
優秀賞三船史郎(雨あがる)


「雨あがる」が実に28年ぶりの映画出演で初の助演男優賞を獲得。本作では、竹を割ったような性格で、武術好きの殿様を演じる。声を張った台詞まわしといい、堂々たる時代劇初出演ぶりを見るにつけ、今は亡き父・三船敏郎を彷彿させる。作品中の大きな見所である御前試合シーンでは、段々と本気になっていく気持ちの動きを見事に表現した。(東京都出身)
優秀助演女優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞原田美枝子(雨あがる)


74年の映画主演デビュー以来、87年「火宅の人」での最優秀賞をはじめ、助演女優賞は、今回で4度目の受賞。「雨あがる」では、貧しい庶民の中でも浮いている気の強い夜鷹・おきん役を演じる。世の中をすねて暮らす夜鷹が、主人公の優しさに触れ、最後に見せる親切に心が救われる思いがする。映画、舞台などでの女優活動の他、著作活動など多彩な才能を持つ。(東京都出身)
優秀賞麻実れい(十五才 学校Ⅳ)


70年宝塚歌劇団入団。雪組のトップスターとして一世を風靡し、85年惜しまれながらも退団。その後、「ハムレット」等ストレートプレイやミュージカルと幅広く舞台、リサイタルで活躍。「十五才 学校Ⅳ」が映画初出演。引き籠りの息子と娘と年老いた母を抱えながらも、あっけらかんとした、逞しい女性ドライバー役を、人間味豊かに演じ、存在感を示した。(東京都出身)
優秀賞大楠道代(顔)


66年大映よりデビュー。安田道代の名前で映画「氷点」「痴人の愛」等に出演。緊張感のある独特な演技で話題になり、当時より大人の女を演じることには定評があった。阪本順治作品は今回の「顔」で三作目。本作では、主人公に信頼され、面倒を見るスナックのママを好演。優秀助演女優賞は、81年「ツィゴイネルワイゼン」以来、実に20年ぶり2度目の受賞。(中国出身)
優秀賞高島礼子(長崎ぶらぶら節)


「陽炎2」「極道の妻たち」シリーズ等、気風のいい女性を演じることに定評がある。今回の「長崎ぶらぶら節」でも、主人公丸山芸者の愛八を目の敵にし、総揚げの夜一騒動を巻き起こす、喧嘩っ早く、気位の高い町芸者・米吉を颯爽と演じた。猛特訓を重ねて、艶麗な踊りを粋に披露する。今回が助演女優賞初受賞。映画、テレビ、CM等幅広く活躍。(神奈川県出身)
優秀賞原田美枝子(はつ恋)


20数年前に初恋の男性に結局出すことのできなかったラブレターを、思い出の曲を奏でるオルゴールにつめたままにした母。現在の家族、母子、夫婦の姿を描く、やさしく爽やかな物語「はつ恋」の母・志津枝を丹念に演じた。重度の病に倒れながらも、夫と娘を暖かく見守り、その関係を案ずる母親のやさしい気持ちがスクリーンからも伝わってくる。(東京都出身)
優秀音楽賞
最優秀賞佐藤勝(雨あがる)


生涯308本の映画音楽を作曲、「雨あがる」は遺作となる。日本アカデミー賞は3度の最優秀を含め、実に今回で14度目の受賞となる。本作品は、木管楽器と弦楽器の艶やかな音色でドラマ性を包み込み、御前試合シーンでは緊迫感あふれる鳴りがそれに付随する等、画面と溶けあうことで威厳ある空間が生み出された。99年勲四等旭日小授章受章。2000年会長特別賞受賞。(1928年 北海道)
優秀賞天野正道(バトル・ロワイアル)


昨年の深作欣二作品「おもちゃ」に続き、今回の「バトル・ロワイアル」でも音楽を担当。音楽賞受賞も2年連続2度目の受賞。時間の無い中での作曲作業と、全40曲、総計90分もの音楽をたった2日間での録音で成し遂げる超人的な技を繰り広げた。映画のほぼ全篇に亘り流れるサウンドは、怒涛の迫力と臨場感で観る者に強い衝撃を与えた。(1957年 秋田県)
優秀賞大島ミチル(長崎ぶらぶら節)


今回は「長崎ぶらぶら節」での受賞を嬉しく思っています。映画は私にとって一番楽しく、そして緊張感のある仕事です。沢山の素晴らしい才能溢れるスタッフと、いつまでも愛される様な作品をこれからも作っていきたいと思っています。~無償の愛に生きる主人公の想いを情緒的に表現した。98年「失楽園」以来、2度目の優秀音楽賞受賞。(1961年 長崎県)
優秀賞ケンイシイ/住友紀人(ホワイトアウト)


ヨーロッパのテクノ名門レーベルからデビュー。テクノの新世代クリエイターとして世界の注目を集めるケンイシイ。バークリー音楽大学卒業後、数多くの大物アーティストと共演する住友紀人。世界を舞台に活躍する二人の新感覚音楽が「ホワイトアウト」のスピード感と緊迫感溢れるシーンを盛り上げた。共に音楽賞初受賞。(1970年 北海道)(1964年 徳島県)
優秀賞coba(顔)


アートは私小説を語ることだと信じます。その意味で「顔」に大きく共感し、私小説的音楽が誕生しました。監督はじめ、関係者の皆様に心より感謝いたします。~従来のアコーディオンのイメージを大きく変え、そのサウンドは世界に衝撃を与えた。常に常識をくつがえす映画・舞台・TV音楽をクリエイトする。今回の「顔」でもその実力を遺憾なく発揮した。(1959年 長野県)
優秀撮影賞
最優秀賞上田正治(雨あがる)


撮影の良否を決める要因の一つに、撮影場所を探すという仕事があります。長い時間をかけてストーリーに合った場所(河、林、峠)等を見つけた時の喜びは、撮影が終了した時の気持ちと同様です。これからも、良いスタッフと良い仕事ができるように頑張りたいと思っています。~「八月の狂詩曲」、「まあだだよ」で最優秀撮影賞受賞、今回「雨あがる」で5度目の受賞。(1938年 千葉県)
優秀賞五十畑幸勇(どら平太)


日本映画を代表する4人の巨匠で結成された“四騎の会”脚本で30年来の構想を実現した「どら平太」に参加でき、身が引き締まる思いでした。技術的に苦労する事の多い中で、素晴らしいスタッフに恵まれ、こんな大きな賞をいただき、光栄に思います。~84年「おはん」以降のほとんどの市川崑監督作品に携わる。今回で5度目の優秀撮影賞受賞。(1941年 東京都)
優秀賞鈴木達夫(長崎ぶらぶら節)


主人公・愛八が初めて古賀と出会う総揚げの夜のシーンは、40名の舞妓・芸者が一堂に会する、物語の中でも最も華やかなシーンで、撮影に実に6日間もかけて、丹念に撮られている。出演者一人一人の表情が生き生きと撮られ、その絢爛豪華なセットとあいまって、観客を圧倒した。96年「写楽」での最優秀賞を含め、今回の「長崎ぶらぶら節」で6度目の受賞。(1935年 静岡県)
優秀賞長沼六男(十五才 学校Ⅳ)


東京から九州、屋久島まで日本縦断の長い旅、主人公の少年同様、私達撮影隊も、その土地の人達との出会いとバックアップのお陰で成功を納める事ができました。20世紀の最後の年に、今日的な多くのテーマを持った作品に出会えて幸せでした、そして栄えある日本アカデミー賞の一角にお目を止めていただき、幸福の極みです。~学校シリーズには一作目より参加。(1945年 長野県)
優秀賞山本英夫(ホワイトアウト)


一年前の今頃は、毎日時間に追われながら、雪の中で格闘していたことを思うと不思議な気がします。私にとってこの「ホワイトアウト」は、映画というものは、スタッフ全員で作り上げるものだということを改めて知らせてくれた作品となりました。デジタル的な効果や、アナログ的な効果を含めて、スタッフ一人一人の力量の高さが、この優秀撮影賞という形に結実したのだと思います。(1960年 岐阜県)
優秀照明賞
最優秀賞佐野武治(雨あがる)


ありがとうございます。貧相な安宿のローソクや行灯の明かりでもない燭台のうす暗い光を作り出すのが一番思案しました。笑顔のあるシーンなど安宿の中を明るくするわけにもいかず、一人一人の表情がよくわかるように、見終わってスッキリするように、フィルターの微調整を心掛けました。~黒澤明監督作品「影武者」以降の全作品を手掛け、今回「雨あがる」で7度目の受賞。(1930年 東京都)
優秀賞下村一夫(どら平太)


久しぶりの時代劇、ましてや“四騎の会”が長年あたためてきた作品で、このような栄誉ある賞をいただくことができ、大変光栄に思っております。楽しんでやらせていただきました。監督はじめ、スタッフに感謝したい気持ちです。ありがとうございました。~80年「あゝ野麦峠」で初受賞以来、市川崑監督の作品に数多く参加、今回「どら平太」で8度目の受賞。(1921年 神奈川県)
優秀賞安藤清人(長崎ぶらぶら節)


「長崎ぶらぶら節」のとてつもなく大きなセットで、真夏の暑い中、ライト数の多さも手伝って俳優さん、スタッフ共々、汗ダクになりながらの撮影でした。大正11年頃という時代設定の為、ウォームライトを使い、ナチュラルな照明になるよう心がけました。すばらしい監督、スタッフに囲まれてこのような賞をいただけたことに深く感謝しています。(1946年 岡山県)
優秀賞吉角荘介(十五才 学校Ⅳ)


今、とても嬉しい気持ちです。昨年2月に突然お話をいただいて、驚きと共に、相当なプレッシャーも感じていたのですが、多少馴染みのあった大船撮影所の方々や、撮影した地域の人々に支えられて、できあがった作品が、皆様に高く評価していただけた事に感謝いたします。今後も、次なる機会に恵まれるように努力したいと思います。(1956年 三重県)
優秀賞本橋義一(ホワイトアウト)


まさか久しぶりの映画作品が優秀照明賞に入るとは思ってもみなかった事です、これも周りのスタッフの皆様と、作品のヒットのおかげだと思っています。今までは賞など無縁と思っていたので、今回の受賞は、望外の名誉で、この受賞を機に、更に頑張っていきたいと思います。本当にありがとうございました。~「ホワイトアウト」で初受賞。爽やかな感想を寄せてくれた。(1955年 東京都)
優秀美術賞
最優秀賞村木与四郎(雨あがる)


思いがけない「雨あがる」での美術賞受賞、大変嬉しく思っております。黒澤明監督が、心に残されていかれた最後のシナリオを唯ひたすら鎮魂の思いで、悔いのない仕事をと、スタッフ一同、一所懸命やりました。その仕事が評価され、黒澤明監督に捧げる、なによりの贈り物と喜びでいっぱいです。ありがとうございました。~黒澤明作品には、なくてはならない存在。(1924年 東京都)
優秀賞小川富美夫(ホワイトアウト)


優秀美術賞受賞大変嬉しく思っております。ありがとうございました。今回の「ホワイトアウト」は、台本を読んで、後半の雪の中でのシーンでは、美術の仕事を超えた壁が出てくるため、前半をリアルかつ飽きさせない様に、次から次へとアクションとドラマが進行する事を考えました。織田裕二氏が知的で強い男を演じてくれた事が、結果的に成功に導いたのだと思います(1948年 宮城県)
優秀賞出川三男(十五才 学校Ⅳ)


「十五才 学校Ⅳ」の美術で受賞するなど思ってもいませんでした。もちろん仕事の内容の重さはどの作品も変わりませんが、大事なことは決して奇をてらうことなく、あるべき所に当然のごとくある背景なのです。絢爛豪華な作品の連なる中、このような地味な仕事で受賞させていただき、気恥ずかしい思いです。~大船撮影所最後の作品を見事に締めくくり、4度目の受賞。(1936年 神奈川県)
優秀賞西岡善信(どら平太)


優秀美術賞に選ばれ、大変うれしいです。「どら平太」では、時代劇の色と形を表現することに大変苦労しました。~コメント通り、壕外の迷路の様な大胆なセットや3人の親分の屋敷のデフォルメされた色使い等、随所にベテランらしい仕事が盛り込まれている。“四騎の会”が長年暖めてきた本作の映画化において、惜しみ無い協力で、実現にこぎつけた。(1922年 奈良県)
優秀賞西岡善信(長崎ぶらぶら節)


「長崎ぶらぶら節」では、大正時代の長崎の町屋の風景を叙情的に表現しようと努めたことを評価していただいて、参加スタッフ共に喜んでおります。~大正初期の丸山界隈の異国情緒あふれる町並み、3階建ての料亭や土塀、思案橋等、遊郭の艶っぽい雰囲気が見事に再現され、地元の人が見ても感動するほど。過去6度の最優秀賞受賞の映画美術界の大ベテラン。(1922年 奈良県)
優秀録音賞
最優秀賞小野寺修(ホワイトアウト)


吹雪のシーンの撮影は、大型の扇風機等の音で、同時録音は無理でしたが、撮影終了後すぐに、同じ動きと芝居をしてもらい、臨場感ある録音を心掛けました。ダムの放流音、マシンガンの音等、音の聞かせ所の多い映画ですが、全体がうるさく感じないよう、メリハリに気を付けたMIXをしました。~過去2度の最優秀賞を含め、今回「ホワイトアウト」で8度目の受賞。(1949年 宮城県)
優秀賞安藤邦男(バトル・ロワイアル)


まず協会と会員の皆様にお礼申し上げます。「深作組は大変だよ」と仲間達からの暖かい(?)声援を受け、覚悟して臨んだ「バトル・ロワイアル」の現場では、若いキャストと監督の熱気に負けじと、私も大奮闘。そのおかげで、仕上げ作業は予定より一日早く終了。「こんな事は初めてだ」と監督から嬉しい言葉をいただき、心地よい気分を残してくれた作品です。(1948年 東京都)
優秀賞岸田和美(十五才 学校Ⅳ)


優秀賞に選ばれた知らせを受け、大変嬉しく思います。「十五才 学校Ⅳ」は、大船撮影所最後の作品です。大船で育った私達スタッフは勿論、関わった人達全てが思いを込め作り上げた作品で受賞できたことは、私にとって感無量であり、今後の糧にします。録音に携わった現場スタッフとスタジオスタッフの皆さんありがとう。そして大船撮影所ありがとう。(1952年 神奈川県)
優秀賞佐俣マイク/竹本洋二(長崎ぶらぶら節)


「新世紀、素晴らしい賞を頂き夢の様です。サダの思い、十二郎の優しい愛、愛八の切ない女心をセリフ(音)だけでなく、人の心に伝えられる録音ができる様になりたい」(佐俣談)「21世紀最初の年に、こんな大きな賞を頂き、誠にありがとうございます。多くの人達に教え育てられた事、又「長崎ぶらぶら節」に出会えた事を感謝します」(竹本談)(1956年 京都府)(1952年 石川県)
優秀賞紅谷愃一(雨あがる)


ありがとうございました。小泉堯史氏の第一回監督作品であり、又久し振りの時代劇なので、やはり緊張しました。自然の音を大事にし、居合抜きや立ち回りの音は誇張しないよう心掛けたつもりです。音楽を担当された佐藤勝氏が、この作品を最後に他界されたことがとても残念です。~多くの監督と仕事をしてきたベテラン、今回の「雨あがる」で最多の17度目の受賞。(1931年 京都府)
優秀編集賞
最優秀賞阿部浩英(バトル・ロワイアル)


内容が内容なだけに、こういう作品にはお目にかかれないだろうと思い、面白くやらせていただきました。初めての深作欣二監督作品は、いろんな意味で重かったですが、とても刺激的でした。この作品で受賞できたことは、これから仕事をしていく上で大きな励みになると思います。~「バトル・ロワイアル」で3度目の受賞、意欲的なコメントを寄せてくれた。(1960年 秋田県)
優秀賞阿賀英登(雨あがる)


今回の「雨あがる」で初受賞、喜びの感想を寄せてくれた~子供の頃観た「赤ひげ」の感動が映画への入口だった気がします。黒澤明監督の遺稿「雨あがる」に参加できただけでも光栄でしたが、賞までいただけるなんて身が引き締まる思いです。黒澤組から小泉組へ、これからも人を感動させる映画に参加できるよう、頑張りたいです。ありがとうございました。(1952年 東京都)
優秀賞長田千鶴子(どら平太)


「どら平太」は編集しながら、つい頬がゆるんでしまうほど楽しい映画でした。“どら平太”の役所さん、“こせい”の浅野さん、“安川”の鶴太郎さんの軽妙で絶妙なやりとりのカットをつなぎながら、編集者であることの幸せを満喫しました。その上、賞までいただいて、ちょっと贅沢すぎるような気がします。ありがとうございました。(1942年 福岡県)
優秀賞深沢佳文(ホワイトアウト)


この「ホワイトアウト」は、単なるアクション映画としてではなく、“男の友情”というテーマを忘れないよう心掛けました。今回で映画は3本目。優秀編集賞をいただけるなんて思ってもいませんでした。常々テレビ、映画の枠を超えてやっていきたいと考えていましたので、これが1つのステップになってくれたかなと思っています。 ~今回が初受賞。(1960年 山梨県)
優秀賞三宅弘(長崎ぶらぶら節)


21世紀の初めに大きな賞をいただき、ありがとうございます。「長崎ぶらぶら節」に出会えた事、又、共にこの作品に携わる事になった助手の二人、そして多くの人達に支えられ、育てられた事に感謝します。又、主演の吉永小百合さんにいただいた「ご苦労さま」の一言が今でも思い出されます。~今回が初受賞、関係者への感謝のコメントを寄せてくれた。(1947年 京都府)
優秀外国作品賞
最優秀賞ダンサー・イン・ザ・ダーク


2000年カンヌ映画祭パルムドール、主演女優賞受賞作品。チェコからアメリカにやってきた目の不自由なシングルマザーが辿る悲劇を描く。主人公のセルマ役を演じるのは国際派アーティスト、ビョーク。夢想と現実、反転する世界がラストで劇的に重なり合う異色の感動ミュージカル。(松竹=アスミック・エース)
優秀賞アメリカン・ビューティー


頭脳明晰な知恵者を演じることが多いケビン・スペイシーが普通のダメ男役に初挑戦。機能不全に陥ったアメリカの中流家庭が、あらがえない強い引力で事件へと落ち込んでいく様が不可思議な空気の中で描かれている。脅威的なヒットを記録し、米アカデミー賞でも作品賞をはじめ、5部門を受賞。(UIP)
優秀賞グラディエーター


ローマ帝国の時代。歴戦の勇士として名を馳せる将軍が次期皇帝の座を巡り対立する現皇帝の息子の謀略にあい、奴隷商人の手で剣闘士〈グラディエーター〉となりローマに帰ってくる。数奇な運命に翻弄されながらも強く生きる男の姿を描く史劇スペクタクル大作。主演には、今ハリウッドで最も注目度の高いラッセル・クロウ。(UIP)
優秀賞グリーンマイル


アメリカホラー小説の第一人者スティーブン・キングの同名小説の映画化。無実の罪で刑務所に収監された奇跡の力を持つ黒人死刑囚と彼を見守る看守たちの姿を描いたヒューマンドラマ。主演の看守にトム・ハンクス。監督は同じくキング原作の「ショーシャンクの空に」のフランク・ダボラン。(ギャガ=ヒューマックス)
優秀賞シュリ


公開当時社会現象にまでになり、韓国映画史上最大のヒットを記録した話題作。韓国のエリート情報部員と北朝鮮の美しき工作員の悲恋を、息つく暇を与えない迫力ある描写と叙情性を見事に融合させながら描く。ここ数年世界的にも高い評価を受ける韓国新世代映画とも一線を画した娯楽映画の傑作。(シネカノン=アミューズ)
新人俳優賞
優秀賞金井勇太(十五才 学校Ⅳ)


98年の「ズッコケ3人組」で映画デビュー。今回の「十五才 学校Ⅳ」は、1800名近い応募者から山田洋次監督の手によって主役に抜擢。自身と同じ15 才の不登校の果てに横浜から屋久島までの旅に出、そこで出会う人々とのふれあいを通じ成長する少年を等身大に演じ切った。そのナチュラルな存在感の今後の活躍に期待したい。(東京都出身)
優秀賞藤原竜也(バトル・ロワイアル)


蜷川幸雄演出の「身毒丸」の主役オーディションでグランプリを受賞。97年ロンドンにて初舞台を踏み、英国各紙で大絶賛を浴びる。その後も舞台、テレビで活躍、2000年「仮面学園」にて初主演映画デビューに続き、「バトル・ロワイアル」でも主役を演じ、大器の片鱗を見せつけた。今回、優秀主演男優賞とダブル受賞を果たした実力派若手俳優。(埼玉県出身)
優秀賞布袋寅泰(新・仁義なき戦い)


数多くのヒット曲を持つ人気ロックアーティスト。「新・仁義なき戦い」では、否応なく抗争に呑み込まれるコリアン実業家を、個性溢れるキャラクターそのままに演じる。また、音楽監督としても参加し、懐かしの名テーマ曲のアレンジの他に新しいテーマ曲にもチャレンジ。本作に深く関わり、その才能を映画界でも開花させた。(群馬県出身)
優秀賞深田恭子(死者の学園祭)


96年のタレント・スカウト・キャラバンでグランプリを受賞。テレビドラマ「神様、もう少しだけ」初主演で一気にトップアイドル女優の座に登りつめたシンデレラガール。初の主演映画「死者の学園祭」では、難曲の演奏も自身でこなす等、作品に対する意欲的な姿勢は称賛される。歌、テレビ、CMと各方面で癒し系アイドルとして活躍中。(東京都出身)
優秀賞前田亜季(バトル・ロワイアル)


映画「ガメラ」「学校の怪談」シリーズやテレビドラマ、舞台と子役からすでに8年のキャリアの持ち主。映画「バトル・ロワイアル」では、過酷な状況の中、想いを寄せる主人公と行動を共にする芯の強い、自身と同じ中学三年の女生徒役を好演。深作欣二監督をして天性のものを感じさせると言わしめた。今後の活躍から目が離せない。(東京都出身)
優秀賞モーニング娘。(ピンチランナー)


テレビのオーディション番組から生まれ、今やヒット曲を連発し、数多くのレギュラー番組を持つ国民的アイドルに成長した人気グループ。映画「ピンチランナー」は、次々と起きる問題の前にも、仲間同士の友情を信じ、けなげに立ち向かい成長する実際の彼女らの姿とオーバーラップする爽やかな青春映画。グループはもちろん、ソロでの女優活動にも今後期待したい。
協会栄誉賞
優秀賞山田五十鈴(俳優)


1930年、13歳の若さで日活に入社し「剱を越えて」で大河内伝次郎の相手役に抜擢され映画デビュー。以後、無声映画の時代からトーキー、そして現在に至るまで数々の映画に出演。33年に「丹下左膳」と「金色夜叉」で他の女優に先んじてトーキーを初体験。36年「浪華悲歌」を機に一生女優を貫く決心をする。日活、第一映画、新興キネマを経て、38年に東宝映画に移籍。第一線トップ女優の座を保ち続ける。50年から53年にかけて松竹、大映、東映の娯楽時代劇に出演。52年には「現代人」「箱根風雲録」で栄えある女優主演賞をダブル受賞。57年には黒澤明監督作品「蜘蛛巣城」「どん底」で鬼気迫る悪女を表現し強烈な印象を刻みつけた。60年代に入ると演劇出演に活躍の場を移して次々と名舞台を披露、84年「たぬき」等で芸術選奨文部大臣賞、「香華」では各種の賞を受け、現在、円熟の芸域を遺憾なく発揮している。93年に文化功労賞、2000年には文化勲章を受章。
会長功労賞
優秀賞徳間康快


1954年、現徳間書店社長に就任。74年に大映の社長となり、映画製作に情熱を傾注して「金環蝕」(75)、「君よ憤怒の河を渉れ」(76)などを連打。80年代に入ってからは「未完の対局」(82)、「敦煌」(88)、「おろしや国酔夢譚」(92)などを通して日本映画の復興を図ると同時に日中、日露の文化交流を推進。さらに90年より10年に亘り、東京国際映画祭ゼネラル・プロデューサーを歴任。84年「風の谷のナウシカ」を機にアニメ製作にも意欲を示し、87年にスタジオジブリを設立。97年「もののけ姫」では日本映画史上最大の配給収入115億円を記録。また黒澤明監督「まあだだよ」(93)、「ガメラ・シリーズ」(95、96、99)、「Shall we ダンス?」(96)などを製作。78年、当協会の設立に尽力、84年から組織委員として日本アカデミー賞協会の発展向上に尽くした。
会長特別賞
優秀賞田波靖男(脚本)


慶應義塾大学文学部を経て、57年、東宝に入社。61年、映画「慕情の人」でシナリオライターとしてデビュー。以来、若大将シリーズ、無責任シリーズなど、東宝青春・喜劇作品を数多く手がけた。70年、ジャック・プロを設立。代表取締役に就任し、映画・テレビ・舞台の脚本のほか小説等を精力的に執筆。 80年から日本アカデミー賞協会の運営委員、組織委員を歴任、当協会の発展向上に尽くした。
優秀賞山村聡(俳優)


1935年に東京大学文学部を卒業後、42年に文化座を組織。46年「命ある限り」で映画初出演。52年には現代ぷろだくしょんを設立し「蟹工船」「黒い潮」など骨太な社会派映画を監督、声価を高めた。出演代表作は「宗方姉妹」「東京物語」「雪夫人絵図」「日本のいちばん長い日」「トラ・トラ・トラ」など多数。64年からはテレビでも父親役等で活躍、77年に紫綬褒章。映画賞の受賞も数多い。
優秀賞吉村公三郎(監督)


1929年、松竹蒲田撮影所に入社。34年「ぬき足さし足」で監督デビュー。39年「暖流」で高い評価を得、47年から「安城家の舞踏会」「わが生涯の輝ける日」「嫉妬」等を連打。50年には独立プロ・近代映画協会を設立し「夜明け前」「足摺岬」等を発表。51年「偽れる盛装」で京マチ子、56年「夜の河」で山本富士子、「四十八歳の抵抗」で若尾文子等を育て上げ、女性映画の巨匠として活躍。76年に紫綬褒章受章。
協会特別賞
優秀賞浅見知子(結髪)


1941年、日活多摩川撮影所に結髪見習いとして入社。「新雪」など、主として現代劇の仕事に参加。1949年には東宝砧撮影所に入社。「野良犬」「悪い奴ほどよく眠る」「鹿鳴館」「喜劇・社長シリーズ」「駅」など多くの作品を担当。現在はフリーとして活動。最近作は「まあだだよ」「雨あがる」。41年より結髪ひとすじのベテランである。
優秀賞岩田《とし》夫(現像タイミング)


1956年、株式会社東京現像所に入社。焼き付け、現像、オプチカルの各部署を経験の後、タイミング助手となる。1965年にタイミング技師として第一回作品「鉄砲犬」を担当以来、「ガメラ対ギャオス」「どですかでん」「地震列島」「連合艦隊」「優駿」「EAST MEETS WEST」「モスラ1・2・3」等を担当。特に「ゴジラ」シリーズは全作品に近く、64年より今日までの全担当作品は300本に達する。
優秀賞根岸誠(テクニカル・コーディネーター)


1966年、東映化学工業株式会社に入社。以来一貫してオプチカル合成部門の作業に従事し、映画、CF、TV番組など数多くの作品に参画。近年は特に CINEON SYSTEM活用によるデジタル合成の第一線技術者、テクニカル・スーパーバイザーとして視覚効果の一翼を担う。最近作の「鉄道員(ぽっぽや)」「金融腐蝕列島 呪縛」「長崎ぶらぶら節」などでは完成された自然描写の美しさに定評がある。
話題賞

作品部門:「バトル・ロワイアル」


俳優部門:モーニング娘。(「ピンチランナー」)