第26回日本アカデミー賞優秀作品一覧に戻る
開催日: 2003(平成15)年3月7日(金)
場所: 新高輪プリンスホテル 国際館パミール
司会: 関口宏/岸惠子
優秀作品賞
最優秀賞/優秀賞
(C)松竹(株)

最優秀作品賞 「たそがれ清兵衛」


藤沢周平作品独特の世界を初めて映画化。徹底的なリアリティの追求や度肝を抜く殺陣等、今までの時代劇の歴史を塗り替える全く新しい時代劇。幕末に生きた下級武士とその家族の絆を通して、現代日本人に問いかける“本当の幸せとは何か”というメッセージが胸に沁み入る、感動作。(松竹=日本テレビ放送網=住友商事=博報堂=日本出版販売=衛星劇場)

優秀作品賞 「阿弥陀堂だより」


東京での生活に疲れた熟年の夫婦が、長野の大自然の中で暮らし始め、様々な悩みを抱えた人々とのふれあいによって、徐々に自分自身を、そして生きる喜びを取り戻していく。奥信濃の四季の美しさと共に見る者の心をきれいに洗い上げる癒し作品。(アスミック・エース エンタテインメント=日本出版販売=IMAGICA=テレビ東京=住友商事=博報堂=角川書店)

優秀作品賞 「突入せよ!『あさま山荘』事件」


今もって戦後最大の犯罪事件の一つに数えられ、日本中を戦慄させたあさま山荘事件。あまりの衝撃ゆえ、これまで映画化不可能とされてきた事件が、30年の時を経て、第一級のエンタテインメント作品として登場。独自の視点に基づき、緻密な構成と迫力ある描写で、圧倒的な衝撃と感動を呼び起こす。(あさま山荘事件製作委員会)

優秀作品賞 「陽はまた昇る」


ベータマックスの圧倒的有利の下馬評を覆し、遂には世界標準規格に登りつめたVHS誕生秘話。リストラ寸前の男たちが夢に賭け、闘い続ける姿をドラマティックに表現。デフレスパイラルが人の心までも呑み込む現代日本に、人の心が産んだ奇跡を、圧倒的な臨場感とスケールで描く感動作。(「陽はまた昇る」製作委員会)

優秀作品賞 「ピンポン」


あふれる創造力と独自の世界観で読者を魅了する漫画家・松本大洋の同名人気コミックの完全映画化。卓球に全てをかける若者達のひたむきな姿をかつて見たこともない激しい卓球シーンとともにストレートに描き、観客の胸を熱くさせた青春映画の最高傑作。(アスミック・エース エンタテインメント=小学館=TBS=BS-i=IMAGICA=日本出版販売)
優秀監督賞
最優秀賞山田洋次(たそがれ清兵衛)


数々の心に残る傑作を生み出してきた日本映画界の巨匠が、本格時代劇に初めて挑んだ。今回の「たそがれ清兵衛」で11度目の優秀監督賞受賞。従来の時代劇の約束事を踏襲せず、実際の江戸末期の人々の暮らしを徹底的にリサーチし、可能な限り緻密に描くことで、等身大の人間像を浮き彫りにする新たな時代劇のスタイルを確立した。(1931年 大阪府)
優秀賞小泉堯史(阿弥陀堂だより)


世界の巨匠と謳われた黒澤明監督のもとで助監督を務め、没後、その遺稿となった「雨あがる」を監督。その見事な演出に対して世界中で高い評価を受け、実力派監督として今最も注目を集める。現代社会の中で忘れてしまった、生きることの感動を再び取り戻す夫婦の姿を描く究極の癒し作品「阿弥陀堂だより」で2度目の優秀監督賞受賞。(1944年 茨城県)
優秀賞曽利文彦(ピンポン)


今回の「ピンポン」が長編映画初監督で、優秀監督賞初受賞。デジタルドメイン社で「タイタニック」のVFXに参加する等、CGの技術と演出を根本から理解するその最高位の技術に加え、原作のスピリットを損なわず、各キャラクターの感情を高揚感のあるラストに集約していく構成力で、初監督作品とは思えないほど、素晴らしい映像に仕上げる。(1964年 大阪府)
優秀賞原田眞人(突入せよ!『あさま山荘』事件)


国内のみならず欧米でも多くの作品が公開され高い評価を得ている。優秀監督賞は、00年「金融腐蝕列島 呪縛」以来、今回の「突入せよ!『あさま山荘』事件」で2度目の受賞、シャープな映像センスと骨太な人間ドラマを描くのには定評がある。実存の事件を題材に凶悪事件に立ち向かう指揮官の姿を、シリアスに時にはコミカルに描き出す。(1949年 静岡県)
優秀賞平山秀幸(OUT)


現代の文壇を代表する女流作家・桐野夏生の傑作ベストセラー「OUT」の映画化。現代社会の縮図とも言える問題をそれぞれ抱える4人の女たちの現実と死体解体という非現実的な犯罪。主人公たちのスリリングで爽快な脱出活劇を個性豊かな女優陣の魅力を最大限に引き出して演出した。99年「愛を乞うひと」での最優秀監督賞受賞以来、2度目の受賞。(1950年 福岡県)
優秀脚本賞
最優秀賞山田洋次/朝間義隆(たそがれ清兵衛)


圧倒的な人気を誇る時代小説の第一人者・藤沢周平の特に高名な短編3作を原作に、誰かを大切に想う心、目立つことのない本当の勇気や誇り等、主人公の生き様を通して、現代日本人が失ってしまった“心”を描き切る。今回の「たそがれ清兵衛」で10度目の優秀脚本賞ペア受賞。(1931年 大阪府)(1940年 宮城県)
優秀賞宮藤官九郎(ピンポン)


2年連続優秀脚本賞受賞で、名実共に若手脚本家の筆頭となる。ストリート感覚と笑い所を押さえながら、スピーディな展開で乗り切ってゆく後味の良さ。豊富なディテイルもさることながら、従来のドラマにはなかった次代の感覚に常に溢れている。今回の「ピンポン」では、松本大洋の世界観を忠実に捉え、ストレートで感動的な物語として仕上げる。(1970年 宮城県)
優秀賞小泉堯史(阿弥陀堂だより)


芥川賞作家であり、今も長野県で医師をしながら作品を発表している南木佳士の同名小説「阿弥陀堂だより」の原作を映画化。優秀脚本賞は初受賞。熟年夫婦の心の再生を軸に日本の原風景ともいえる美しい大自然と心優しい人々との触れ合いをあくまでも穏やかに優しく温かく描き、観る者に爽やかな風を感じさせる清々しい作品として書き上げた。(1944年 茨城県)
優秀賞原田眞人(突入せよ!『あさま山荘』事件)


原作は、内閣官房内閣安全保障室長を務めた経験を持つ佐々淳行によるベストセラー・ドキュメント「連合赤軍『あさま山荘』事件」の完全映画化。昭和最大の凶悪事件を題材に、30年間忘れられていた名も無き警察官たちの英雄的行動に初めて脚光を浴びせると共に、警察組織の内部事情をも辛辣かつユーモラスに描く。今回、優秀脚本賞初受賞。(1949年 静岡県)
優秀賞三谷幸喜(竜馬の妻とその夫と愛人)


映画、舞台、テレビドラマ等、あらゆるジャンルで笑いを追求し続けている稀代のコメディ作家。今回の「竜馬の妻とその夫と愛人」は、劇団東京ヴォードヴィルショーに書き下ろした舞台劇を映画用に脚本を執筆して完成させた。坂本竜馬暗殺後の妻おりょうを巡り展開されるラブ・コメディ作品。昨年の「みんなのいえ」に続き、3度目の優秀脚本賞受賞。(1961年 東京都)
優秀主演男優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞真田広之(たそがれ清兵衛)


アクションからシリアスな役柄まで、確かな演技力には定評があり、今や日本を代表する演技派俳優として注目を浴びる。今回の「たそがれ清兵衛」で4度目の優秀主演男優賞受賞。二人の娘と老母の世話に追われ、身なりもみすぼらしい下級藩士役。家族との絆、幼馴染みの女性への愛、藩命による暗殺者としての姿等、重層的な役柄を自然体でこなす。(東京都出身)
優秀賞寺尾聰(阿弥陀堂だより)


人柄の飾らない印象で、余分なものをこそぎ落としたような自然な演技に魅力を感じさせる俳優。「阿弥陀堂だより」でも、その魅力を存分に発揮。新人賞を受けたがその後まったく売れない作家が、妻の病を癒すため故郷に戻り、温かく見守り続ける穏やかで優しい夫を演じる。01年「雨あがる」での最優秀主演男優賞受賞以来、2度目の受賞。(神奈川県出身)
優秀賞豊川悦司(命)


今回の「命」で、主人公のかつての恋人、劇作家の東由多加という実存の人物に挑んだ。病と闘いながら、主人公と子供の成長を見ることで生への望みを駆り立ててゆく様は、まさに圧巻。本人の希望により100%に近い順撮りで行い、食事制限をしてクランクアップ直前には13kgも体重を減らし癌の凄まじさを訴えた。優秀主演男優賞は2度目の受賞。(大阪府出身)
優秀賞西田敏行(陽はまた昇る)


「陽はまた昇る」でミスターVHSこと元日本ビクター、故高野鎭雄氏をモデルとした日本ビクター横浜工場ビデオ事業部長を演じ、6度目の主演男優賞受賞。人員削減が迫られる非採算部門の建て直しに、新商品開発という無謀とも思われる道を選び、夢の実現のために部下を叱咤激励、自らも日々奮闘する緊迫感溢れる演技に多くの共感を集める。(福島県出身)
優秀賞役所広司(突入せよ!『あさま山荘』事件)


今回の「突入せよ!『あさま山荘』事件」で、実に7年連続の優秀主演男優賞受賞。あさま山荘事件の現場で指揮を執り、原作者でもある警察庁警備局付監察官・佐々という実存の人物の姿を颯爽と演じた。様々な立場や思惑を超えてプロジェクトを組織し、危機を突破し、困難な問題を解決していく強烈なリーダーシップ力に感動を覚える。(長崎県出身)
優秀主演女優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞宮沢りえ(たそがれ清兵衛)


89年「ぼくらの七日間戦争」での新人俳優賞以来、「たそがれ清兵衛」で初の優秀主演女優賞受賞。女性にとって色々と制約の多い時代にあっても、地位や名声にとらわれることなく、自分の気持ち、主人公への一途な気持ちを貫き通す芯の強い女性を好演。海外の映画祭で最優秀女優賞を受賞する等、近年の女優としての活躍は目覚ましいものがある。(東京都出身)
優秀賞江角マキコ(命)


突然の妊娠、子供の父親との別離、最愛の人の死等、自身の壮絶な体験を赤裸々に綴った小説「命」の原作者・柳美里役を演じる。産まれくる命と去りゆく命、運命的な命のすれ違いを感じ、一番大切な人の闘病に献身的な愛をもって立ち向かう姿は、人間の根源の感動を観る者に呼び起こす。96年「幻の光」での新人俳優賞受賞以来、主演女優賞初受賞。(島根県出身)
優秀賞鈴木京香(竜馬の妻とその夫と愛人)


「竜馬の妻とその夫と愛人」で3度目の優秀主演女優賞受賞。現在、映画、テレビ、舞台等、幅広い分野で活躍する実力派女優の一人。「以前から意識しており、私にとって手強いけれどやり甲斐のある素敵な役」という竜馬の妻おりょう役に挑み、人生に疲れつつも強い女の心の葛藤を見事に表現。今までとは違う個性を開花させた。(宮城県出身)
優秀賞原田美枝子(OUT)


99年「愛を乞うひと」での最優秀主演女優賞受賞以来、主演女優賞は2度目の受賞。今や名実共に日本映画界を担う女優としての位置を確立。今回の「OUT」では、家庭に問題を抱えつつ、パート仲間の事件に巻き込まれ、犯罪に手を染めるも、絶体絶命の状況を乗り越え、新たな人生に踏み出して再生・出発を飾る、タフで前向きな女性を演じ切る。(東京都出身)
優秀賞樋口可南子(阿弥陀堂だより)


実に9年ぶりの映画出演となった今回の「阿弥陀堂だより」で2度目の優秀主演女優賞受賞。パニック障害により医師を辞め、夫の故郷・信濃に移住。大自然と心優しい人たちに触れ合うことで、少しずつ生きる自信と仕事に立ち向かう気力を回復していく妻。繊細な感性の危うさが見え隠れして、心に病を負った役柄に実にしっくりと馴染んでいる。(新潟県出身)
優秀助演男優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞田中泯(たそがれ清兵衛)


90年に仏政府芸術文化勲章シュヴェリエを授与され、日本舞踏批評家協会賞を5回受賞する等、数多くの賞を受ける世界的前衛舞踏家として活躍。「たそがれ清兵衛」では、時代を間違って生まれてきた絶望を全身で表現、主人公の敵役として息を呑む、迫力ある演技を披露。本作が映画初出演で、優秀助演男優賞と新人俳優賞のダブル受賞に輝く。(東京都出身)
優秀賞岸谷五朗(Returner<リターナー>)


「Returner〈リターナー〉」で、アジア全域の裏社会を牛耳るグループの中堅幹部として、殺人、人身売買、臓器ブローカー、兵器のヤミ流通等、あらゆる悪事に手を染める冷酷非情な人間凶器役に挑む。初めての悪役のために、過酷なウェイトコントロールとワークアウトをした上で臨んだ役作りの成果は、画面に漂う唯ならぬ緊張感からも充分に感じ取れる。(東京都出身)
優秀賞小林稔侍(たそがれ清兵衛)


昨年の「ホタル」に続き、「たそがれ清兵衛」で4度目の受賞。何処となくおかしく、何処となく締まらなく、何処となく人が良さそうな、今風に言えば万年課長的な主人公の上司役をユーモラスに演じた。幅広い役柄を演じ分け、常に高い評価を受けるベテラン俳優。「学校シリーズ」での熱演も記憶に新しく、今や山田洋次作品には欠かせない存在。(和歌山県出身)
優秀賞山崎努(模倣犯)


昨年「GO」での最優秀助演男優賞に続き、今回「模倣犯」で5度目の受賞。慎ましく、黙々と自分の仕事をこなし、毎日をきちんと生きてきた男が、孫娘が連続女性誘拐殺人の被害者になったことで、犯人を追い詰める深くて静かな男を演じた。利己的な理由で犯罪を正当化する犯人に対して、常に冷静に対応するその姿にベテランらしい重厚感を醸し出す。(千葉県出身)
優秀賞渡辺謙(陽はまた昇る)


主人公の掲げる夢と、サラリーマンとしての現実との狭間で苦悩しながらも、最後には強力な右腕となる事業部次長役を好演。無理難題を突き付ける主人公と人員整理を求める会社との間に立つ中間管理職の悲哀を普段の姿から想像もできないほど情けない顔で演じる姿にリアリティと新鮮さを感じる。「陽はまた昇る」で、3度目の優秀助演男優賞受賞。(新潟県出身)
優秀助演女優賞
(C)日本アカデミー賞協会
最優秀賞北林谷栄(阿弥陀堂だより)


92年「大誘拐」で最優秀主演女優賞受賞。今回「阿弥陀堂だより」で助演女優賞初受賞となる。物語では、山里の景色が一望できる阿弥陀堂で一人暮らしを続け、主人公夫婦に最も強い影響を与える老婆役。この重要な役どころを、ユーモラスな中に切なさや物悲しさを滲ませて、巧みに演じて、主人公夫婦はもとより、観る者の心も和ませ感動させる。(東京都出身)
優秀賞樹木希林(Returner<リターナー>)


今回「Returner〈リターナー〉」で5度目の優秀助演女優賞受賞。主人公に仕事の依頼や情報を流しバックアップする情報屋に扮し、ベテランらしい落ち着いた演技とディテイルへの徹底したこだわりで、作品の世界観にさらなる奥行きを与えている。映画出演歴も約70本と長く、また、テレビドラマやCMで常に個性的な演技を披露し続けている。(東京都出身)
優秀賞岸惠子(たそがれ清兵衛)


昨年、約10年振りの主演映画「かあちゃん」で最優秀主演女優賞を受賞。今回は「たそがれ清兵衛」で初の優秀助演女優賞に輝く。主人公の次女の成長した姿としてラストワンシーンに登場し、存在感を示す。また、娘の視点からのナレーションとしても参加。本作をただの時代劇ではなく、娘と父親の物語として作品に幅を持たせることにも寄与した。(神奈川県出身)
優秀賞夏木マリ(ピンポン)


昨年は「千と千尋の神隠し」の湯婆婆の声の出演で圧倒的な存在感を示した。優秀助演女優賞は、85年の「北の螢」「里見八犬伝」以来、2度目の受賞。今回の「ピンポン」では、主人公たちが小さい頃から通う近所の卓球場の主人・オババ役に扮す。主人公に対して時には激しく時には優しく指導するその姿に師弟愛を越えた深い愛情を感じさせた。(東京都出身)
優秀賞倍賞美津子(OUT)


平山秀幸監督作品へは、01年の「ターン」に引き続き今回の「OUT」が二作目となる。主人公が勤める弁当工場のパート仲間で“師匠”と慕われているものの、家庭では痴呆の義母の介護問題を抱える50過ぎという難しい年代の女性を演じる。今やベテランとしての貫禄ある演技には高い評価を受け、98年「うなぎ」での最優秀賞を含め4度目の同賞受賞。(東京都出身)
優秀音楽賞
最優秀賞冨田勲(たそがれ清兵衛)


世界的なシンセサイザー奏者で、昨年の「千年の恋 ひかる源氏物語」に続き、今回の「たそがれ清兵衛」で4度目の優秀音楽賞受賞。山田洋次監督には、「学校」シリーズの音楽を担当し、全幅の信頼を寄せられている。果たし合いの後、愛する女性と再会するクライマックスの感動的なシーンに流れる音楽は、観客の心に染み入り、涙を増幅させる。(1932年 東京都)
優秀賞大島ミチル(陽はまた昇る)


大学在学中より作、編曲家としての活動を始め、映画音楽、CM、TV、アニメ等様々な分野で活躍。ドラマチックでスケールのあるサウンドと美しいメロディは各界から注目を集めている。「陽はまた昇る」でも物語全体を優しく包み込む様な大きなメロディで、人が生きていくという事を応援するようなサウンドが響き渡る。3度目の優秀音楽賞受賞。(1961年 長崎県)
優秀賞大島ミチル/☆タカハシタク(模倣犯)


美しくスケール感のある音楽として数多くの映画音楽に参加し、高い評価を受ける大島ミチル。m-floのサウンドプロデュースを手掛け、森田芳光監督とは「黒い家」で主題歌を提供した☆タカハシタク。「模倣犯」では、二人の個性が見事に映像とマッチし、映像音楽の可能性をさらに広げる。(1961年 長崎県)(1974年 神奈川県)
優秀賞加古隆(阿弥陀堂だより)


映画、舞台、オーケストラなどの委嘱作を含め、作曲及びピアニストとしてクラシック、現代音楽、ジャズの要素を包含した独自の音楽スタイルを確立。現代人の心を癒し続ける音楽が、「阿弥陀堂だより」で、奥信濃の美しい四季の風景とともに、より深い感動を産み出し、爽やかな風のように身体を吹き抜けていく。優秀音楽賞初受賞。(1947年 大阪府)
優秀賞久石譲(Dolls<ドールズ>)


北野武監督が絶大なる信頼を寄せ、良きパートナーとして一連の作品の中で、名曲を生み出してきた。今回もまた「Dolls〈ドールズ〉」で、一本の赤い紐につながれ、あてもなくさまよう男女の道行きに、その研ぎ澄まされた美しいメロディが静かに寄り添い、物語に深い余韻を残しながら、愛の物語を盛り上げた。5度の最優秀を含め、8度目の音楽賞受賞。(1950年 長野県)
優秀撮影賞
最優秀賞長沼六男(たそがれ清兵衛)


幕末の地方小藩、そこの下級武士の生活はどんなだったんだろう・・、常にその事を念頭に、誇張やてらいを避け、ごく自然なキャメラ・ワーク、ライティングを心がけました。念願の時代劇、いい機会に恵まれ頑張れました。~あくまでも自然で抑えたトーンが、画面にリアリティと凄味を生み出した「たそがれ清兵衛」で、5度目の優秀撮影賞受賞。(1945年 長野県)
優秀賞上田正治(阿弥陀堂だより)


雪が溶けて川となり、緑の葉が黄、紅葉となる。霧が晴れて森が現れる。そこに住む人達との触れ合いの中での仕事。季節を追いかけ、季節に追われて!!大いに楽しみながらの撮影でした。~過去3度の最優秀を含め、今回の「阿弥陀堂だより」で6度目の受賞。奥信濃の美しい風景とそこに住む人々と同じく優しい目線で夫婦の再生を切り撮った。(1938年 千葉県)
優秀賞阪本善尚(突入せよ!『あさま山荘』事件)


メーカーの研究者と共に2年、フイルム画質で撮影可能なHDカメラを完成させ、初の全篇デジタル撮影作品「突入せよ!『あさま山荘』事件」での受賞の喜びは僕には特別な思いです。フィルム撮影作品と肩を並べ、スクリーンに映った映像がフィルム撮影と変わらぬ表現が十分にできていたと認められたことに開発スタッフも大喜びで大感激しています。(1942年 奈良県)
優秀賞佐光朗(ピンポン)


「ピンポン」はデジタル映画ですが、スタッフ・キャストは、アナログ精神で頑張って作り上げた作品です。その結果、この様な大きな賞を頂く事になり大変光栄です。ありがとうございます。~90年「妖怪天国 ゴーストヒーロー」がカメラマンとしての初作品。ステディカムオペレーターとしても数々の作品に参加。今回が優秀撮影賞初受賞。(1958年 和歌山県)
優秀賞柳島克己(Dolls<ドールズ>)


この度の受賞、光栄に思います。また皆様に感謝しています。北野武監督独特の寓話的ストーリーが進行していく「Dolls〈ドールズ〉」は、主人公の二人の“道行き”をバックボーンに、“四季”に対する色彩美がありました。それを、どれだけ映像化する事ができるかという気持ちで撮影に臨みました。~昨年の「GO」に続き、2度目の受賞。(1950年 岐阜県)
優秀照明賞
最優秀賞中岡源権(たそがれ清兵衛)


4度目の受賞ですが、何度頂いても大変嬉しい事です。何時も楽しく仕事をしていますが“うそ”の照明は、なるべくしない方針です。今回の「たそがれ清兵衛」は“リアルを全てに”と思って照明をしました。山田洋次監督と長沼六男カメラマン両氏の理解と協力があればこそ、自分の思いのままの照明ができた事が一番良かったと感じております。(1928年 奈良県)
優秀賞山川英明(阿弥陀堂だより)


スタッフ、キャストの熱い想いと奥信濃の美しい自然が同化したかのような素晴らしい撮影現場でした。一年に及ぶ長い期間でしたが、地元の皆さんの協力と小泉組の厳しくも温かいチームワークに支えられ、心地良い光を念頭に置いた自分の仕事を全うすることができました。共に働いた皆さんに感謝します。~「阿弥陀堂だより」で2度目の受賞。(1946年 新潟県)
優秀賞大久保武志(突入せよ!『あさま山荘』事件)


「突入せよ!『あさま山荘』事件」で、受賞と聞いて大変嬉しく思っております。ハイビジョンカメラでの映画撮影は、初めてでしたが、撮影の坂本善尚さんが半年以上、松下の技術スタッフとして研究して作った作品ラッシュを観て、安心して仕事に入れた事を思い出します。現場は放水・風雪・寒さと改めてこの業界、体力と感じさせられた作品です。(1946年 東京都)
優秀賞渡邊孝一(ピンポン)


スタッフ、キャストの皆様のおかげで、素晴らしい賞を頂くことができ、光栄に思います。新たな発見と出会いの多い、刺激的な作品に参加できた事に感謝します。~今回「ピンポン」で優秀照明賞初受賞。大学在学中に友人の誘いで映画、テレビ等の照明の世界に入り、90年の井筒和幸監督作品「宇宙の法則」を皮切りに、約40本の映画に携わる。(1956年 福島県)
優秀賞高屋齋(Dolls<ドールズ>)


この度の優秀賞、誠にありがとうございます。今回は、文楽人形が語部となり展開していくストーリーの中で、日本独自の四季をいかに幻想的にそして美しく表現していくかという点で大変苦心すると同時に楽しみながら作品作りをすることができました。~北野武監督の全作品を手がけ、今回も「Dolls〈ドールズ〉」で4度目の受賞。(1949年 青森県)
優秀美術賞
最優秀賞西岡善信/出川三男(たそがれ清兵衛)


「時代劇での生活感を何とか画面に出せたらと思いながら終始しました。この度の賞はその評価で頂けたものと大変嬉しいです」(西岡談)「今度の映画ほど多くの反響を得たことは今までにありませんでした。何より多くの人達に観て頂いたのが、この受賞と共に一番嬉しい事です」(出川談)~「たそがれ清兵衛」でペア受賞。(1922年 奈良県)(1936年 神奈川県)
優秀賞磯田典宏(Dolls<ドールズ>)


北野武監督の6作品に参加でき、そして優秀賞を頂き、ありがとうございました。日本の四季を美しく撮りたいという監督の言葉から始まった作品。監督の狙いと、我々美術スタッフのこだわりや思いが、衣裳、小道具、ロケ場所を含め、この作品の美術の世界観に、より広がりを見せていったと思います。~今回「Dolls〈ドールズ〉」で初受賞。(1952年 長崎県)
優秀賞部谷京子(突入せよ!『あさま山荘』事件)


降っても降らなくても雪との闘いに明け暮れた新潟での日々。冷水のシャワーと煙に包まれた山荘のスタジオセット。あかぎれしてむくんだ皆の顔が昨日の事のように思い出されます。現場で闘い続けた我々が報われました。日々何かを与え続けてくれた現場、人々。皆様に感謝します。~「突入せよ!『あさま山荘』事件」で6度目の受賞。(1956年 広島県)
優秀賞村木与四郎/酒井賢(阿弥陀堂だより)


「町中の人々の応援と四季を通じ現場に通いつめたスタッフ全員の努力が実り、より暖かい作品となりました。」(村木談)「素晴しいロケ地と脚本との出会い。自然の中で自然に、心地よい緊張感を味わいながら参加できた作品でした」(酒井談)~「阿弥陀堂だより」でペア受賞。(1924年 東京都)(1938年 岡山県)
優秀賞山口修(竜馬の妻とその夫と愛人)


初めての受賞が「竜馬の妻とその夫と愛人」でとても幸せです。時代背景は明治初頭。資料・文献は現在も多く、逆に悩みました。大部分がスタジオ撮影で、荷の重い仕事でしたが、市川準監督を始め、多くのスタッフのアイデアが創造の原動力でした。無理難題を支えてくれた装飾・装置・園芸、そして全ての関係者の皆様に深く感謝しております。(1946年 長野県)
優秀録音賞
最優秀賞岸田和美(たそがれ清兵衛)


優秀賞受賞の知らせを受け、大変嬉しく思います。時代劇は初めてでしたから不安もありましたが、作品の評価が良く、感動してもらえる作品ができた事で、私どもスタッフ一同喜んでいます。映画はチームワークと信じている私にとっては、益々その思いを強くした作品でした。~今回「たそがれ清兵衛」で2度目の優秀録音賞受賞。(1952年 神奈川県)
優秀賞小野寺修(命)


生と死という重いテーマの作品でした、江角マキコさんと豊川悦司さんの役に対する姿勢にも感動した作品でした。台詞を中心に、自然な感じのMIXを心がけました。スタッフ、キャストの皆さんに感謝いたします。ありがとうございます。~多種多様な作品に参加し、常に高い評価を受ける。今回「命」で3年連続、 10度目の優秀録音賞受賞。(1949年 宮城県)
優秀賞中村淳(突入せよ!『あさま山荘』事件)


「突入せよ!『あさま山荘』事件」は、準備期間が短く、スタッフも決まらない内に撮影に突入した作品でした。出演者の人数が多い事や撮影の方法に対応する為にいつもとは異なる録音方法の理解も含め、過酷な現場での助手達の働きが、このような賞を頂けるようになったんだと思っています。ありがとうございました。~今回で2度目の受賞を飾る。(1955年 東京都)
優秀賞橋本文雄(模倣犯)


私はプロの人達に選ばれた事が大変嬉しく、ありがたい事だと思っています。これを励みに、また頑張ります。~今までに270作品以上もの録音を手掛ける大ベテラン。森田芳光監督とも10作品で録音を担当、今回「模倣犯」で9度目の優秀録音賞受賞。犯人の電子的な声や街頭スクリーンをはじめとするテレビの音等、本作でもこだわりの音が随所で活かされている。(1928年 京都府)
優秀賞紅谷愃一(阿弥陀堂だより)


ありがとうございました。大変嬉しいです。この「阿弥陀堂だより」という作品は、ドキュメンタリー的な部分とドラマが遊離しないよう心がけ、季節の変わりを告げる小鳥、蛙、蝉、そして風、樹々のざわめき、せせらぎ等、自然の音を、主人公達の息づかいを通して音楽と音のアンサンブルを造りあげました。~過去 5度の最優秀賞に輝く重鎮。(1931年 京都府)
優秀編集賞
最優秀賞石井巌(たそがれ清兵衛)


「たそがれ清兵衛」にスタッフの一員として参加できたことを、しみじみと幸せに感じております。今年の年賀で大先輩と若い知人の多数の方々から“良い映画だった”と大変なお褒めの言葉と暖かい励ましの言葉を頂戴して、本当に嬉しくて喜びで一杯です。特に日本映画ファンの皆様に心から感謝とお礼を申し上げたいです。ありがとうございました。(1933年 神奈川県)
優秀賞阿賀英登(阿弥陀堂だより)


本当に楽しい仕事でした。四季を通しての撮影で編集はゆったり出来ました。自然の中の営みがテーマの一つだと感じていたので、日頃の都会の喧噪を忘れ、のんびりした時間と自然を観客と共有できればと思っていました。楽しい仕事の後に賞まで頂けて最高に嬉しいです。ありがとうございました。~今回の「阿弥陀堂だより」で2度目の受賞。(1952年 東京都)
優秀賞上野聡一(突入せよ!『あさま山荘』事件)


時代の象徴とも言える歴史的事件を題材にした作品を映画にする苦労と喜び。この作品からは、本当にいろんな事を学びました。このたびの受賞と併せて、良きプレッシャーとなるよう、これからの精進に活かしたいと思います。ありがとうございました。~臨場感溢れる映像が印象的だった「突入せよ!『あさま山荘』事件」で初受賞。(1969年 広島県)
優秀賞上野聡一(ピンポン)


明るく楽しい「ピンポン」を目指して作った作品が、たくさんのお客さんに観てもらえ、また、優秀編集賞という栄えある賞を受賞できたことを、大変嬉しく、また誇りに思います。これからも明るく楽しい日本映画を作れるよう頑張ります。本当にありがとうございました。~数多くの話題作を手掛ける若手編集マン。今回2作品での受賞を飾る(1969年 広島県)
優秀賞田口拓也(Returner<リターナー>)


膨大な数のVFXだった、編集開始当初は想像もつかなかった完成型に自分自身の持てる力を注ぎ込んだ。半年近くにも及んだ編集作業も終わってみれば会心の仕上がり、間違い無く自分の代表作となった。この作品で受賞できたことが何よりも嬉しい。~アップテンポな仕上がりで観客を圧倒したSF大作「Returner〈リターナー〉」で初受賞。(1966年 神奈川県)
優秀外国作品賞
最優秀賞チョコレート


死刑囚の夫と幼い息子を相次いで亡くした女と、愛を注ぐことを知る前に息子を目の前で失った人種差別主義者の孤独な男。それぞれの家族の死をきっかけに、交わるはずのない二人が心を通わせていく。深い喪失の淵から、愛を知ることによって人生を取り戻す男と女の出発を描いた愛の物語。(ギャガ・コミュニケーションズ)
優秀賞アイ・アム・サム


親子の深い絆を感動的に描いた傑作。ひたむきで、ピュアで、それでいて爽やかな感動を呼ぶ。優しさと思いやりに満ちた知的障害者の父とその娘の関係は、周囲の人々に一番大切なものが何なのかを気付かせる。全篇を彩るビートルズナンバーと共に親子の優しさと清らかさに心が癒される。(松竹=アスミック・エース)
優秀賞ギャング・オブ・ニューヨーク


構想30年、撮影270日、製作費150億円、数々の傑作を生み出してきた20世紀最高の監督の一人であるマーティン・スコセッシ監督が挑んだ超大作。アメリカ史激動の時代のニューヨークに生きる人々の壮絶な生き様、極限の中で生まれた究極の愛を見事に映像化、観客を興奮と感動に包み込む一大叙事詩。(松竹=ヘラルド)
優秀賞ハリー・ポッターと秘密の部屋


昨年大ヒットした「ハリー・ポッターと賢者の石」の続編。新学期を迎えて間もなく、奇怪な事件が多発する魔法学校。2年生になったハリーは、友人達と共に謎に満ちた事件の真相を追う。事件の鍵を握る“秘密の部屋”に秘められた陰謀を暴き、強敵との闘いに勝利をおさめるハリーの勇姿を描く。(ワーナー)
優秀賞ロード・オブ・ザ・リング


20世紀最高の文学として知られるJ.R.R.トールキン原作による「指輪物語」の完全映画化。舞台は、遥か昔の中つ国。世界を滅ぼす魔力を秘めた一つの指輪を巡り、選ばれし宿命の勇者9名と悪の冥王サウロンとの息をもつかせぬ壮大な闘いが繰り広げられるドラマは、観客を驚きと興奮と感動の渦に巻き込んだ。(ヘラルド=松竹)
新人俳優賞
優秀賞田中泯(たそがれ清兵衛)


舞踏、オペラ、演劇、美術展で振付、演出、出演をこなす世界的な前衛舞踏家。現在も農業を営みながら自らの舞踏団を率いながら深く充実した舞踏を求め活動中。主人公の敵役という重要な役柄を演じた「たそがれ清兵衛」が、映画初挑戦となる。クライマックスの決闘シーンを含め、並の俳優とは違う雰囲気と迫力で観客を圧倒した。(東京都出身)
優秀賞長嶋一茂(ミスター・ルーキー)


96年に現役引退後、数々のスポーツ番組のキャスターを務めるとともに俳優としても活動を開始。NHK朝の連続ドラマでの好演で脚光を浴び、今回の「ミスター・ルーキー」が映画初出演。昼はサラリーマン、夜は低迷する阪神タイガースを優勝へと導く謎の覆面投手役を元プロ野球選手としてのスキルを存分に活かし、映像に迫力とリアリティを生み出した。(東京都出身)
優秀賞中村獅童(ピンポン)


歌舞伎の名門萬屋に生まれ、8歳で初舞台を踏む。自身も大ファンである松本大洋原作の人気コミックの映画化「ピンポン」の中で、誰よりも強いオーラを放つ全国の覇者、卓球の権化たるドラゴン役を鬼気迫る佇まいで創り上げた。現在放映中のシチュエーションテレビドラマ「HR」で一気にブレークし、若手実力派歌舞伎役者として今最も注目を集める。(東京都出身)
優秀賞小西真奈美(阿弥陀堂だより)


98年、つかこうへい主催のワークショップに参加、つかこうへい劇団6期生として女優デビュー。清楚で清潔感溢れる正統派女優として数々の大舞台、テレビドラマで活躍。今回「阿弥陀堂だより」で小百合役に抜擢され、映画初出演を果たす。喋ることができないという難病を抱える儚げな少女役という難かしい役どころを見事にこなした。(鹿児島県出身)
優秀賞鈴木杏(Returner<リターナー>)


清涼感溢れる演技力とその瞳に込められた存在感からデビュー以来、数多くのテレビドラマやCMで活躍。米映画「ヒマラヤ杉に降る雪」では、高い英語力と共に絶賛を受ける。「Returner〈リターナー〉」では、戦略時間兵器へと身を投じ、全人類の最後の希望をかけた作戦を遂行する為に現代へ現れた女兵士役というハードな役に体当たりで挑戦した。(東京都出身)
優秀賞優香(恋に唄えば♪)


テレビドラマ、バラエティ番組、CM、司会者と幅広い活動で、国民的な人気を誇るトップアイドルとして活躍中。映画初出演となった「恋に唄えば♪」は、恋する乙女と魔法使いが繰り広げるファンタスティックなラブストーリー。その中で、平凡な女の子を等身大に表現しながら、切ない恋心を唄い上げるシーン等、新たな魅力を存分に開花させた。(東京都出身)
協会栄誉賞
優秀賞新藤兼人(監督)


1912年、広島県生まれ。34年に新興キネマ美術部に入り、溝口健二監督に師事。39年からシナリオライターに転身。44年に松竹大船撮影所に移籍、 「安城家の舞踏会」などの名作脚本を生む。50年に近代映画協会を創立し、翌51年に「愛妻物語」で監督デビュー。60年「裸の島」でモスクワ国際映画祭 グランプリを始め数々の映画賞に輝く。その後、「鬼婆」から「?東綺譚」まで多くの名作・異色作を世に送り、95年「午後の遺言状」で日本アカデミー賞5 部門など映画各賞を受賞。2002年には文化勲章を受章。現在、最新作「ふくろう」を完成し公開待機中。
会長特別賞
優秀賞藏原惟繕(監督)


1927年、旧英領ボルネオ〈現マレーシア連邦〉生まれ。52年に松竹京都撮影所へ。54年には日活へ移籍し、57年「俺は待ってるぜ」で監督デビュー。以後、「銀座の恋の物語」「憎いあンちくしょう」などの石原裕次郎作品を連打。その一方、「執炎」「愛と死の記録」「愛の渇き」などの文芸作品を経て、 67年にはフリーに転身し、「栄光への5000キロ」などの超大作に挑戦。83年には「南極物語」で日本映画史上空前の大ヒットを記録。ほかに「春の鐘」「道」「海へ-See you-」などがある。
優秀賞深作欣二(監督)


1930年、水戸市生まれ。53年に東映入社。61年に「風来坊探偵・赤い谷の惨劇」で監督デビュー。以来、「誇り高き挑戦」などアクションを中心とした 異色娯楽作品を演出。73年には日本映画並びに自身のエポックともいうべき「仁義なき戦い」シリーズを連打、大ヒットを記録した。以後、「柳生一族の陰謀」「復活の日」「蒲田行進曲」「火宅の人」「忠臣蔵外伝 四谷怪談」「バトル・ロワイアル」など多彩なジャンルに亘って旺盛極まりない演出力を発揮。 97年には紫綬褒章を受章。「バトル・ロワイアル2」が遺作となった。
協会特別賞
優秀賞大沼孝(衣裳)


1923年、北海道生まれ。55年に第一衣裳に入社。製作再開の日活撮影所で衣裳係として石原裕次郎、小林旭等の作品を多数担当。その後、日活の方向転換 とともにロマンポルノを経て、現在まで47年に亘り、映画演劇の衣裳ひとすじを貫いて、今もなお現役。主な担当作品は「乙女心十三夜」「太陽の季節」「州 崎パラダイス」「銀座の恋の物語」「風速40米」「清水の暴れん坊」「花と竜」「無頼無法の徒・さぶ」などがある。
優秀賞株式会社高津商会・高津装飾美術株式会社(映画装飾美術)


1918年、京都にて創業。日本映画発足と共に、小道具の調達及び製作業務を始める。その後、34年に東京にも進出。53年にはテレビ放送開始と共に事業 を拡大。映画演劇テレビで使用する家具調度品、甲冑刀剣、和洋美術骨董品その他、小道具全般にわたるトータルな請負を行う。これまでの参加作品は数限りな いが、代表作としては「浪人街」「羅生門」「雨月物語」「鳳城の花嫁」「宮本武蔵」「二百三高地」「利休」「写楽」「梟の城」等々。映画製作に欠くことの 出来ない事業に貢献して今日に至っている。
話題賞

作品部門:「仔犬ダンの物語」


俳優部門:鈴木杏(「Returner〈リターナー〉」)