第38回日本アカデミー賞優秀作品一覧に戻る
日時: 2015(平成27)年2月27日(金)
場所: グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール
司会: 西田敏行、真木よう子

優秀作品賞
最優秀賞/優秀賞

最優秀作品賞 「永遠の0」


【最優秀受賞コメント】
エンタテインメントなので、できるだけたくさんの方に見てもらいたい。本当にたくさんの方に(この作品を)愛していただいて嬉しいです(山崎貴監督)。自分の参加した二つの作品が「優秀賞」を受賞したことも嬉しかったです(岡田准一)。この作品に参加できたことを本当に光栄に思います(三浦春馬)。現場で監督、岡田さんはじめ、みなさんのこの作品にかける思いをとても強く感じていたので、私自身も本当に嬉しいです(井上真央)。

【作品情報】
戦時下、戦うことよりも生還することに執着し、周囲から「臆病者」とまで言われた天才パイロット・宮部久蔵。妻や幼い娘のために「必ず帰る」と言っていた彼が、なぜ自ら特攻を選んだのか? 現代を生きる孫の目線から、祖父・宮部にまつわる真実を辿っていく感動のドラマ。百田尚樹のベストセラー小説を原作に「ALWAYS 三丁目の夕日」(05)シリーズなど数々のヒット作を生み出してきた山崎貴監督が映画化。14年の日本映画最大のヒットとなる興行収入87.6億円を記録。これは過去に公開された邦画実写作品で国内歴代6位となっている。日刊スポーツ映画大賞の作品賞、および監督賞(「STAND BY MEドラえもん」と併せて)を受賞。今回の日本アカデミー賞では11部門で優秀賞を受賞。
監督:山崎 貴 脚本:山崎 貴/林 民夫
製作:東宝/アミューズ/アミューズソフトエンタテインメント/電通/ROBOT/白組/阿部秀司事務所/ジェイ・ストーム/太田出版/講談社/双葉社/朝日新聞社/日本経済新聞社/KDDI/TOKYO FM/日本出版販売/GyaO!/中日新聞社/西日本新聞社

優秀作品賞 「紙の月」


直木賞作家・角田光代の同名長編小説を「桐島、部活やめるってよ」(12)で第36回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した吉田大八監督が、宮沢りえを主演に迎え映画化。バブル崩壊直後、銀行の契約社員として働く平凡な主婦が、顧客の孫である大学生と出会い逢瀬におぼれるうち、軽い気持ちで顧客の預金に手を付けてしまう。やがて横領の額はエスカレートしていくが、暴走を止められず、追い詰められていくさまをリアル且つ緊迫感たっぷりに描く。破滅するヒロインを描きながら、解放感を感じさせるラストシーンも印象的。第27回東京国際映画祭で観客賞を受賞、キネマ旬報ベスト・テン<日本映画>3位に選ばれる。今回の日本アカデミー賞では9部門10賞(助演女優賞は2人)の優秀賞と新人俳優賞を受賞。
監督:吉田大八 脚本:早船歌江子
製作:松竹/ポニーキャニオン/ロボット/アスミック・エース/博報堂/朝日新聞社/ぴあ/KDDI

優秀作品賞 「小さいおうち」


昭和初期、赤い屋根の小さな家で奉公する女中・タキは、その家の女主人・時子が夫以外の青年に恋をしていることを知る。それから60年の時を経て、タキが封印していたある秘密が明らかに……。第36回日本アカデミー賞で〈協会栄誉賞〉を受賞している山田洋次監督の82作目となる作品。戦前から敗戦の時代を生きた人々の暮らしぶりや、当時の空気感を丁寧に描く。中島京子の第143回直木賞受賞作『小さいおうち』を「自分の手で」と山田監督が熱望し映画化。“家族の秘密”に迫った作品で、山田監督の熟練したストーリーテリングの手腕が光る。昭和モダンを再現した美術や小道具も作品に奥行を与えた。今回の日本アカデミー賞では9部門で優秀賞を受賞。
監督:山田洋次 脚本:山田洋次/平松恵美子
製作:松竹/住友商事/テレビ朝日/博報堂DYメディアパートナーズ/衛星劇場/日販/ぴあ/
読売新聞社/TOKYO FM/博報堂/GyaO!/朝日放送/メ~テレ/北海道テレビ/北陸朝日放送

優秀作品賞 「蜩ノ記」


黒澤明監督に師事し、“黒澤イズム”を受け継ぐ小泉堯史監督の「明日への遺言」(08)以来、6年ぶりの作品。第146回直木賞を受賞した葉室麒(はむろりん)の時代小説を映画化している。ある罪で幽閉の身となり、家譜の編纂と10年後の切腹を命じられた戸田秋谷(とだしゅうこく)。切腹が3年後に迫ったある日、秋谷の元に監視役としてやってきた檀野庄三郎は、秋谷の人柄に触れるうち、彼の罪に疑問を抱くようになる……。二人の師弟愛、秋谷と妻の夫婦愛、そして家族愛などを繊細に描き出す。岩手県、宮城県など自然の中で撮影を行った美しい日本の風景も見もの。山路ふみ子映画賞、報知映画賞・監督賞を受賞。今回の日本アカデミー賞では10部門で優秀賞を受賞。
監督:小泉堯史 脚本:小泉堯史/古田 求
製作:東宝/テレビ東京/日本経済新聞社/電通/読売新聞社/テレビ大阪/BSジャパン/日本出版販売/KDDI/祥伝社/GyaO!/中日新聞社/テレビ愛知/TVQ九州放送/テレビ北海道/テレビせとうち/西日本新聞社

優秀作品賞 「ふしぎな岬の物語」


吉永小百合が成島出監督と共同で、自身にとって初めて企画から手がけた作品。「八日目の蟬」で第35回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した成島監督が、人と人との絆を優しい筆致で描き出す、温かく、味わい深い物語。長年小さなカフェを営んできたヒロイン・悦子は、店に集まる人たちと語らい、ときにその悩みに耳を傾けながら、その心を癒していく。原作は、森沢明夫の小説『虹の岬の喫茶店』。モデルとなった喫茶店が実在する明鐘岬ほか、千葉県各所でロケーションを敢行。第38回モントリオール世界映画祭で審査員特別賞グランプリ、およびエキュメニカル審査員賞を受賞。今回の日本アカデミー賞では最多13部門で優秀賞を受賞。
監督:成島 出 脚本:加藤正人/安倍照雄
製作:東映/TBS/木下グループ/電通/ジェイアール東日本企画/東映ビデオ/TBSラジオ/幻冬舎/TOKYO FM/イノベーションデザイン/MBS/CBCテレビ/読売新聞社/毎日新聞社/RKB/HBC
優秀アニメーション作品賞
最優秀賞/優秀賞

最優秀アニメーション作品賞 「STAND BY ME ドラえもん」


【最優秀受賞コメント】
今の気持ちは、タケコプターで空を飛びまわりたいぐらい嬉しいです。この作品には本当に多くの人が、本当に力を尽くしてくれました。その方たちを代表いたしまして、感謝を申し上げます(八木竜一監督)。CGでアニメーションを作ると機械が簡単に作ってくれるのではないかと思われがちですが、全部手作業で、ものすごく細かい作業を重ねて作っていくものなんです。何年もかけて作ったものを最後にこんなふうに表彰していただいて本当に嬉しいです(山崎貴監督)。

【作品情報】
「friendsもののけ島のナキ」(11)を手掛けた八木竜一監督と山崎貴監督による、映画「ドラえもん」シリーズ初の3DCG作品。原作の中から、第1話の『未来の国からはるばると』をはじめ、7つのエピソードを選び、再構築する形で、山崎監督が脚本を執筆。ドラえもんとのび太の出会いと別れ、のび太としずかちゃんの結婚などを描いた。愛する人と暮らす幸せ、何気ない日常の貴さなどを再認識できるストーリーが、感動を呼ぶ。おなじみのタケコプターやどこでもドアなど、数々の秘密道具を3Dで体験できるのも楽しい。水田わさびら、アニメ版の声優たちが参加し、大人ののび太の声を妻夫木聡が担当。興行収入は83.8憶円を記録し、14年の邦画実写とアニメーションを合わせたランキングで「永遠の0」に次ぐ2位となった。
監督:八木竜一/山崎 貴 脚本:山崎 貴
製作:藤子プロ/シンエイ動画/小学館/ADK/テレビ朝日/ShoPro/東宝/電通/ROBOT/白組/朝日放送/メ~テレ/阿部秀司事務所/九州朝日放送/北海道テレビ/広島ホームテレビ

優秀アニメーション作品賞 「思い出のマーニー」


米林宏昌監督の2作目となる本作は、イギリス児童文学の古典的名作の映画化。両親を亡くし、心を閉ざして生きる孤独な少女・杏奈が、金髪のミステリアスな少女・マーニーと出会い、悲しみを癒し、成長していく姿を描く。ヒロインふたりは300人の中からオーディションで選ばれ、杏奈役を高月彩良、マーニー役を有村架純が演じ、少女の揺れ動く感情を鮮やかに表現している。興行収入は35.3億円を突破。日本のアニメーション映画界を牽引し続けるスタジオジブリにとって、宮崎駿監督、高畑勲監督が関わらない初めての長編映画となった。
監督:米林宏昌 脚本:丹羽圭子/安藤雅司/米林宏昌
製作:スタジオジブリ/日本テレビ/電通/博報堂DYMP/ディズニー/三菱商事/東宝/KDDI

優秀アニメーション作品賞 「ジョバンニの島」


幼い兄弟・純平と寛太が、戦中でありながら穏やかに暮らす北方四島の一つ、色丹島。第二次世界大戦後、それは一変してしまう。大戦終了直後に進駐してきたソ連軍は、島を占拠し、島民から住居を奪い、生活が激変する。そんな中でも、子供たちはソ連の子供たちと徐々に心を通わせていく。宮沢賢治の童話『銀河鉄道の夜』をモチーフに、“忘れてはいけないこと”をテーマに描く、実話を盛り込んだ物語。テレビドラマ『北の国から』(CX 81~02)シリーズや映画「最後の忠臣蔵」(10)の杉田成道監督が原作・脚本を、「アタゴオルは猫の森」(06)などの西久保瑞穂が監督を務め、Production I.G.がアニメーション制作を担当。市村正親、仲間由紀恵ほか、豪華俳優陣が声優を務めている。毎日映画コンクールアニメーション映画賞を受賞。
監督:西久保瑞穂 脚本:杉田成道/櫻井圭記/池端俊策(脚本協力)
製作:日本音楽事業者協会

優秀アニメーション作品賞 「名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)」


コミックの総発行部数が1億4700万部を突破している青山剛昌原作『名探偵コナン』の劇場版アニメーション18作目で、週刊少年サンデー(小学館)における『名探偵コナン』連載20周年記念作品。東京下町エリアをベースに舞台を構築し、東京スカイツリーをモデルにした東都ベルツリータワーなども登場。初めて狙撃手がコナンの敵となり、アクションとスリリングな展開で魅了する。小さい頃からアニメを観ていたという福士蒼汰が声優として参加し、英語のセリフを披露している。興行収入は41.1億円を突破し、シリーズ最高の興行収入を記録した。
監督:静野孔文 脚本:古内一成
製作:小学館/読売テレビ/日本テレビ/ShoPro/東宝/トムス・エンタテインメント

優秀アニメーション作品賞 「BUDDHA2 手塚治虫のブッダ-終わりなき旅-」


世界30カ国で公開された「手塚治虫のブッダ―赤い砂漠よ! 美しく―」(11)の続編。巨匠・手塚治虫が10年かけて描いた長編マンガ『ブッダ』を原作に3部作で製作が決定しているシリーズ第2作目。紀元前の古代インドで、シャカ国の王子・シッダールタ(のちのブッダ)がその身分を捨て、修行僧となる。旅の道中でさまざまな出会いを経験し、苦行に身をゆだね、悟りを開いていく姿を古代インドの街並みや壮大な自然を背景に描き出す。声優は、前作に引き続き吉永小百合、吉岡秀隆、観世清河寿らが担当。また、今回より新たに松山ケンイチ、真木よう子も参加している。フランス・ルーブル美術館のオーディトリアムで行ったワールドプレミアも話題に。
監督:小村敏明 脚本:吉田玲子
木下グループ/東映/東映アニメーション/東映ビデオ/ティー ワイ リミテッド
優秀監督賞
最優秀賞山崎貴(永遠の0)


【最優秀受賞コメント】
僕は日本アカデミー賞という賞がものすごく好きで。芸術的な作品に対して賞をくださる映画賞はたくさんありますが、日本アカデミー賞の存在意義というのは僕らのようなエンタテインメントにもちゃんと光を当ててくれることだと思います。本当にみんなが死に物狂いで作った映画がこうやって賞をいただいて。監督賞というのは本当にみんなの賞だと思いますし、いただけたことをものすごく誇りに思います。これからも監督をやっていっていいんだということを言っていただいている気がして、本当に嬉しいです。
【受賞歴】第29回初受賞の「ALWAYS 三丁目の夕日」で監督賞と脚本賞で最優秀を受賞。第31回「ALWAYS 続・三丁目の夕日」以来、3度目の受賞。
優秀賞小泉堯史(蜩ノ記)


幾つになっても誉めて戴ける事は、嬉しいものです。況(いわ)んや、映画の現場に携わるエキスパートの方々が支える日本アカデミー賞協会からの受賞、心より感謝申し上げます。既に古希を迎え、とっぷりと日も暮れて途遠(みちとお)しですが、この受賞を励みにもうすこし映画の為に精進し、頑張ってみようと思っています。今後とも御支援の程、よろしくお願い致します。
【受賞歴】第24回「雨あがる」で初受賞。第26回「阿弥陀堂だより」以来、3度目の受賞。
優秀賞成島出(ふしぎな岬の物語)


吉永さんと2人で原作をさがしはじめた日々が遠い昔のようでもあり、昨日のようでもあります。そこから、すてきな仲間がたくさん広がって行くことが出来ました。この作品にかかわって下さったすべての方々に、心から感謝致しております。
【受賞歴】第34回「孤高のメス」で初受賞後、3度目の受賞。第35回「八日目の蟬」で最優秀を受賞。
優秀賞本木克英(超高速!参勤交代)


娯楽時代劇映画に光を当てて下さり、望外の喜びです。四度の台風に見舞われ、映画を地で行く「金なし人なし時間なし」の厳しい現場でしたが、面白く新鮮な時代劇を作ろうとスタッフ・キャストが一丸となってくれました。「喜劇ができれば何でもできる」と励まして下さった撮影所の先輩たち、支えてくれた京都の仲間たちにようやくいい報告ができます。本当にありがとうございました!
※初受賞
優秀賞吉田大八(紙の月)


私は、何かについて考えその結果を発表するために映画を作ったことは多分なく、逆に映画を監督する機会を利用して何か考えようとしているだけなのだと最近気付きました。そして答など出ないまま、私自身が圧倒的なカオスから弾き飛ばされ呆然としている頃にいつも映画が完成します。これからも呆然ぶりに磨きをかけていきたいです。ありがとうございます。
【受賞歴】第36回初受賞の「桐島、部活やめるってよ」で最優秀を受賞。2度目の受賞。
優秀脚本賞
最優秀賞土橋章宏(超高速!参勤交代)


【最優秀賞受賞コメント】
めちゃくちゃ嬉しいです。僕が脚本を書くときは、だいたいいつも最初は自分のために書いて、それがお客さんみんなにとっても面白かったらいいなと思いながら書いているんですが、この映画の場合だけは人のために書きました。人のために何かをすると必ず、やっぱりこういういいものがもらえるんだなと思い、すごく嬉しかったです。またこういう映画を書けるように貢献していけたらなと思います。
※初受賞
優秀賞加藤正人(ふしぎな岬の物語)


プロデューサーの吉永小百合さん、成島出監督と長時間にわたる打合せを何度も何度も重ねて脚本を作りました。女優としてはむろんですが、プロデューサーとしての吉永さんにも深く感謝しております。
【受賞歴】第32回「クライマーズ・ハイ」第34回「孤高のメス」に続く、3度目の受賞。
優秀賞安倍照雄(ふしぎな岬の物語)


一昨年の暑い夏、神楽坂の旅館でシーンや台詞を紡いだ日々を懐かしく思い出します。苦労もありましたが、楽しい経験でした。この作品に関わったすべての方に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
※初受賞
優秀賞早船歌江子(紙の月)


選んでいただきまして、ありがとうございます。今から一年ほど前にこの本を書き上げました。台本が刷り上がっても、なんとなく心を離しづらくて、これから撮影に突入する皆さんがやけに羨ましかったのを覚えています。寡黙で不可解な本ですが、スタッフ・キャストの方々の驚くべき力で、素晴らしい作品となりました。映画「紙の月」に関われたことに感謝します。
※初受賞
優秀賞山崎貴(永遠の0)


原作が長大なものだったので、約2時間に納めるのは大変でしたが、その格闘の中から、自分が何を伝えたいのかを選び取らせていただく作業は本当に楽しかったです。林さんの骨太な言葉にもずいぶん助けられました。
【受賞歴】※監督賞を参照
優秀賞林民夫(永遠の0)


「永遠の0」を優秀脚本賞に選出して頂いてありがとうございました。全ての世代が揃っているのではないかと思われる満員の観客席で、この作品を観たことはずっと忘れません。スタッフ、キャストの皆様に感謝します。
※初受賞
優秀賞山田洋次(小さいおうち)


【受賞歴】第1回「男はつらいよ」シリーズ「幸福の黄色いハンカチ」で受賞以来、今回16度目の最多受賞者である。第1回、第4回、第17回に続き、第26回「たそがれ清兵衛」で4度目となる最優秀を受賞。第6回特別賞、第36回協会栄誉賞を受賞。
優秀賞平松恵美子(小さいおうち)


中島京子さんの優れた小説世界を損なうことなく、寧ろ、より発展させた形で映像世界へとつなぐために脚本化する作業は、スリリングかつエキサイティングで、とてもやり甲斐のある仕事でした。また、クランクアップの日まで、山田監督がラストシーンの台詞について粘り強く考え、改訂したことが強烈な記憶となって残っています。
【受賞歴】第24回「十五才 学校Ⅳ」で、山田洋次、朝間義隆と共に初受賞。昨年の「東京家族」に続いての受賞となり、今回が6度目の受賞。
優秀主演男優賞
最優秀賞岡田准一(永遠の0)


【最優秀受賞コメント】
監督はじめスタッフのみなさん、そして、この作品に取らせていただいた賞だと思っています。(最初は)何もできなかったんです。20年の間でたくさんの役者さんやスタッフのみなさんにいろんなことを教えていただいて、このようなすばらしい場所に立てるようになりました。ここに帰って来られた時に本当に実力を認めていただけると思って、また来られるように精進してまいります。
***********
主人公・宮部久蔵という男の優しさ、芯の強さ、そしてその苦悩を演じ切り、見る者の心を打った。本作の演技で、報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞(「蜩ノ記」と併せて)で主演男優賞を受賞。14年はNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』で主演を務めるなど、さらなる飛躍の年となった。初の日本アカデミー賞受賞は、優秀助演男優賞とのダブル受賞となった。主演作「SP 野望篇」(10)は第34回話題賞<作品部門>を受賞している。
優秀賞阿部寛(ふしぎな岬の物語)


企画の吉永小百合から直々にオファーを受けてヒロイン・悦子の甥役で出演。小舟の操縦シーンのために二級船舶免許を取得するなどの役作りを行い、何があっても常に悦子を守ろうとする、岬のなんでも屋・浩司を包容力たっぷりに演じている。日本アカデミー賞は、第36回「テルマエ・ロマエ」(12)で優秀主演男優賞初受賞にして最優秀を受賞。今回は優秀助演男優賞とのダブル受賞となった。
優秀賞佐々木蔵之介(超高速!参勤交代)


城戸賞を受賞したオリジナル脚本を映画化した本作で演じたのは、参勤を終えたばかりで、再び5日以内に参勤交代するよう幕府から命じられた弱小貧乏藩・湯長谷藩の藩主。お人よしで、民に愛され慕われる殿・内藤政(まさ)醇(あつ)を魅力的に体現。笑いあり、ロマンスあり、アクションと感動もありのエンタテインメント時代劇を牽引している。日本アカデミー賞は今回が初受賞となる。
優秀賞中井貴一(柘榴坂の仇討)


桜田門外の変で主君・井伊直弼を守ることができず、切腹も許されないまま13年間、仇(かたき)を探し続ける主人公・志村金吾を演じた。第27回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得した「壬生義士伝」(03)以来となる浅田次郎原作作品の主演で、武士の切なさ、苦悩、そして覚悟を見事に体現している。日本アカデミー賞は、第5回から新設された新人俳優賞を「連合艦隊」(81)で受賞し、優秀主演男優賞は今回4度目となる。他に優秀助演男優賞も2度受賞しており、第18回「四十七人の刺客」(94)で最優秀を獲得している。
優秀賞役所広司(蜩ノ記)


今回演じたのは、前代未聞の事件を起こし、家譜編纂と10年後の切腹を命じられた元郡奉行・戸田秋谷。「秋谷には最初から役所さんしかいないと思っていました」という小泉監督の思いに応え、死と向き合いながら、人を思いやり、気高く生きる武士の生きざまを演じ切った。日本アカデミー賞は、最多16度目の優秀主演男優賞(第21回、第36回はダブル受賞なので計18賞)受賞となり、過去に7年連続受賞という快挙も成している。第20回「Shall weダンス?」(96)、第21回「うなぎ」(97)で最優秀を受賞。
優秀主演女優賞
最優秀賞宮沢りえ(紙の月)


【最優秀受賞コメント】
本来ならば会場で、華やかな場所で(賞を)いただきたかったですが、舞台があり(最優秀賞発表時に)参加できませんでした。すばらしいブロンズ像(トロフィ)をいただきまして、本当に心から嬉しいです。吉田監督と出会えて、そして、この作品に出会えたことは本当に私の宝物だなと思いますし、これからも志高く頑張りたいと思います。(テレビ放送時の生コメントより)
*****************
7年ぶりの映画主演作となる本作で、自分を抑えて生きてきた平凡な主婦が、横領に手を染め、徐々に大胆に変わっていくさまを繊細に演じ切った。第27回東京国際映画祭・最優秀女優賞、山路ふみ子女優賞、報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞、ヨコハマ映画祭で主演女優賞を受賞。日本アカデミー賞は第12回「ぼくらの七日間戦争」(88)で新人俳優賞、第26回「たそがれ清兵衛」(02)で最優秀主演女優賞、第31回「オリヲン座からの招待状」(07)で優秀主演女優賞を受賞。
優秀賞安藤サクラ(0.5ミリ)


実姉の安藤桃子が監督・脚本を務めた本作で演じたのは、“おしかけヘルパー”の山岸サワ。ワケありおじいちゃんたちの生活に入り込み、勇気づけては、するりと去っていく。当て書きされたキャラクターをとびきりチャーミングにパワフルに演じた。キネマ旬報ベスト・テン(「百円の恋」と併せて)、毎日映画コンクール、ブルーリボン賞などで主演女優賞を受賞。日本アカデミー賞は今回が初受賞となる。
優秀賞池脇千鶴(そこのみにて光輝く)


佐藤泰志の長編小説を映画化した本作で、家族を支えるけなげなヒロイン・千夏を演じた。ある日、弟が連れて来た見知らぬ男と惹かれ合うようになるが、どうしようもない現実はいつも彼女を苦しめる。呉美保監督曰く「身体も心も消耗させるハードな役」を潔く、生々しく体現した。毎日映画コンクール助演女優賞、TAMA映画賞最優秀女優賞を受賞。日本アカデミー賞は「大阪物語」(99)で第23回新人俳優賞を受賞している。
優秀賞井上真央(白ゆき姫殺人事件)


湊かなえの長編小説を映画化したサスペンスで、殺人事件の容疑者となる地味な女性・城野美姫を演じた。マスコミが垂れ流す情報やネットの噂によって作り上げられていく美姫像。果たして彼女は有罪なのか……。確かな演技力で、証言者の主観に合わせてキャラクター像を微妙に変え、見る者を翻弄していく。日本アカデミー賞は第35回「八日目の蟬」(11)で初受賞にして最優秀主演女優賞を受賞している。
優秀賞二階堂ふみ(私の男)


桜庭一樹の第138回直木賞受賞作を映画化した本作で演じたのは、孤児となり、遠縁の男に引き取られる少女・花。禁断の愛に抗わず、少女が大人の女に成熟していくさまを圧倒的な存在感でダイナミックに表現した。第13回ニューヨーク・アジア映画祭ライジングスター・アワード、TAMA映画賞最優秀女優賞受賞。日本アカデミー賞は「ヒミズ」「悪の教典」(共に12)で第36回 新人俳優賞を受賞している。
優秀賞吉永小百合(ふしぎな岬の物語)


映画出演118本目にして、初めて企画から参加した本作では、夫を亡くし、岬でささやかなカフェを営むヒロインを演じた。その笑顔と美味しいコーヒーが、カフェを訪れる客はもちろん、観客の心も癒していく。日本アカデミー賞は今回が最多16回目の優秀主演女優賞(第32回はダブル受賞で計17賞)受賞となる。第8回「おはん」「天国の駅」(共に84)、第12回「つる-鶴-」「華の乱」(共に88)、第24回「長崎ぶらぶら節」(00)、第29回「北の零年」(05)で、最多4度の最優秀を受賞している。
優秀助演男優賞
最優秀賞岡田准一(蜩ノ記)


【最優秀受賞コメント】
自分を映画人と認めていただいて、ありがとうございます。今日は最高の日です。現場では、いつも、各部署のスタッフのみなさんのスペシャルな仕事に応える芝居がしたい、このために準備をされてきたみなさんの期待に応える芝居がしたいと望んで現場に立っていますが、自分ではまだ至らないと思うこともあります。すべてのみなさんに感謝を申し上げたいと思います。
*************
本作で演じたのは、主人公・戸田秋谷の切腹の日まで監視役として、秋谷の元に派遣された檀野庄三郎。秋谷の人間性に触れるうちに心情が変化していく様を丁寧に説得力を持って演じた。様々な武術を学び、自ら演じるアクションにも定評があり、本作でもその高い身体能力で殺陣のシーンを見事にやり遂げた。これまで19本の映画(うち2本のアニメと洋画吹替1本で声優)出演歴があり、「花よりもなほ」(06)で第19回 日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎新人賞を受賞している。
優秀賞阿部寛(柘榴坂の仇討)


本作で演じたのは、主人公・志村金吾の仇(かたき)である水戸浪士の最後の生き残り・佐橋十兵衛。井伊直弼を暗殺後、名を変え、身をひそめるように車引きとして生きて来た男の孤独と苦しみを体現し、観客を魅了した。時代が明治に移り変わり、明治政府が仇討(あだうち)禁止令を発したその日、十兵衛の人力車に金吾が乗り込み交わされる語り。それは、2人が13年ぶりに遂に再会する柘榴坂のクライマックスシーンであり、長年の思いが伝わる名シーンとなった。
優秀賞伊藤英明(WOOD JOB! 神去なあなあ日常)


本作で演じたのは、林業の天才・ヨキ。矢口史靖監督初の原作もので、林業にスポットをあてたエンタテインメント作品。撮影の日は朝からステーキを食べるなどして役作りを行ったと言い、あらゆるシーンでワイルドかつパワフル。愛すべきキャラクターを作り出し、強烈な印象を残している。映画主演作に「海猿」(04)シリーズがあり、企画チームが「LIMIT OF LOVE海猿」(06)で、第30回<会長功労賞>を受賞している。優秀賞は今回が初受賞となる。毎日映画コンクール助演男優賞を受賞。
優秀賞笑福亭鶴瓶(ふしぎな岬の物語)


企画・吉永小百合からのオファーを受け、演じたのは、30年間、毎日のように岬カフェに通い、主人公・悦子に淡い思いを寄せている常連客のタニさん。作品に温かみとユーモアをもたらしている。吉永とは「母べえ」(08)、「おとうと」(10)に続く共演となり、息の合ったところを見せている。日本アカデミー賞は第33回「ディア・ドクター」(09)、第34回「おとうと」で優秀主演男優賞を受賞しており、今回が3度目となる。
優秀賞三浦春馬(永遠の0)


現代と過去のエピソードが交差する物語の中で、現代パートを牽引するキャラクター・佐伯健太郎を演じている。司法試験に落ち続け、未来への光が見えない中、祖母の死をきっかけに、フリーライターの姉を手伝い、特攻隊員として戦死した祖父・宮部久蔵について調べ始める。祖父にまつわる真実が明らかになるにつれ、自らも成長していく姿をまっすぐな演技で見せた。日本アカデミー賞は「恋空」(07)で第31回 新人俳優賞を受賞している。
優秀助演女優賞
最優秀賞黒木華(小さいおうち)


【最優秀受賞コメント】
この作品は私をいろいろな所に連れて行ってくれて、いろんな思いをたくさんしたなぁと思っております。こういうふうに賞をいただけるとこのまま(役者を)やっていていいんだなと思うことができて、本当に嬉しいです。いつもまわりの人に助けてもらってばかりなので、そういう人たちが、喜んでくれるとそれが一番嬉しいなと思います。
**************
山田洋次監督作品への初めての出演となる本作で、昭和初期に東京郊外の小さい家で女中として働くタキを演じた。当主の妻・時子の魅力に惹き付けられ、憧れ、健気に尽くす女性像を好演している。昨年の第64回ベルリン国際映画祭では〈銀熊賞〉女優賞を受賞。これは、日本の女優として史上4人目の快挙である。日本アカデミー賞は、前回の「舟を編む」「草原の椅子」(共に13)で新人俳優賞受賞に続く優秀賞受賞となった。
優秀賞大島優子(紙の月)


06年から所属していたAKB48を卒業後、初の映画出演となった本作で演じたのは、ヒロイン・梨花が道を踏み外すきっかけとなる一言を放つ、銀行の同僚・相川恵子。原作にはないオリジナルキャラクターで、山崎監督曰く「梨花の“運命”を支配するような存在」をナチュラルに演じ、存在感を発揮している。報知映画賞、ヨコハマ映画祭で助演女優賞を受賞。日本アカデミー賞は、「闇金ウシジマくん」(12)で第36回話題賞〈俳優部門〉を受賞している。
優秀賞小林聡美(紙の月)


主人公・梨花と同じ銀行で働くベテラン事務員で、映画オリジナルキャラクターの隅より子を演じた。常に冷静沈着で、梨花の周辺を調べ、追い詰めていく姿は迫力たっぷり。梨花と対峙するクライマックスシーンは、息詰まる緊張感で見る者を圧倒する。ヨコハマ映画祭、キネマ旬報ベスト・テン、ブルーリボン賞の助演女優賞を受賞。日本アカデミー賞は「転校生」(82)で第6回新人俳優賞を受賞している。
優秀賞竹内結子(ふしぎな岬の物語)


本作で演じたのは、阿部寛扮する浩司の幼馴染で、結婚に失敗して突然故郷に戻ってきた女性・みどり。透明感のある笑顔とおおらかな存在感が、作品に深みを与えている。悦子に習い淹れたコーヒーで疎遠になっていた父との仲を取り戻すシーンは、見る者の涙を誘う。日本アカデミー賞は第27回「黄泉がえり」(03)、第28回「いま、会いにゆきます」(04)、第29回「春の雪」(05)で3年連続、優秀主演女優賞を受賞している。
優秀賞富司純子(舞妓はレディ)


今回演じたのは、舞妓を目指す少女・春子を厳しくも温かい目で見守るお茶屋の女将役。20年前に作品のアイディアが誕生した時から、周防正行監督のイメージキャストだったという。劇中では歌声も披露し、エンタテインメント作品を盛り立てている。日本アカデミー賞は第13回「あ・うん」(89)で優秀主演女優賞、第23回「おもちゃ」(99)、第30回「フラガール」(06)で優秀助演女優賞を受賞している。山路ふみ子功労賞受賞。
優秀音楽賞
最優秀賞周防義和(舞妓はレディ)


【最優秀受賞コメント】
『おおきに』『すんまへん』『おたのもうします』という言葉を作曲するというすごくチャレンジングな仕事でした。(周防)正行監督のシノプシスの頃から作曲を始め、撮影前にデモを作って、(上白石)萌音ちゃん、富司(純子)さんも一緒に練習して、撮影用の音楽をまず作り、そして撮影にも立ち会い、撮影後も仕上げをやるということで、初めてすべての映画作りに参加した気持ちでした。
【受賞歴】初受賞の第20回「Shall We ダンス?」で最優秀を受賞。第31回「それでもボクはやってない」に続く、3度目の受賞。
優秀賞加古隆(蜩ノ記)


小泉堯史監督から、「蜩ノ記」のラストシーンに流れる音楽のイメージをお聞きして作曲に着手しました。その時には台本だけですが、出来上がった映像にデモテープの音が流れた時、死に向かって歩き去る主人公の姿に気高さと希望の光を見いだす、という課題は成し得たかな、と思いホッとしました。日本人が誇れる礼節と、四季の美しさに溢れたこの映画に参加でき、本当に幸せです。
【受賞歴】第26回「阿弥陀堂だより」で初受賞。第35回「最後の忠臣蔵」に続く3度目の受賞。
優秀賞佐藤直紀(永遠の0)


「永遠の0」におきまして、優秀音楽賞を承り大変光栄に思います。ご覧頂いた皆様の心に少しでも残る作品である事が、私の喜びです。今後も作曲家として多くの方々の心に届くような音楽を作り続けたいと思います。この作品に関わった全ての皆様、ご覧頂いた全ての皆様に感謝申し上げます。 
【受賞歴】第29回初受賞の「ALWAYS 三丁目の夕日」で最優秀を受賞。第31回「ALWAYS 続・三丁目の夕日」以来、3度目の受賞。
優秀賞久石譲(小さいおうち)


この度の受賞の報せを大変嬉しく思います。昭和を舞台にしたこのラブストーリーは、山田監督との2作目ということもあり、楽しんで作ることができました。アコーディオンをフィーチャーしたワルツや時代のテーマ(運命)などを中心に全体を構成しました。自分なりに満足のいく仕上がりになったと思います。また魅力溢れる素敵なキャスト・スタッフの皆さんと一緒にこの山田作品に携われたことに感謝いたします。
【受賞歴】第14回「タスマニア物語」他3作で初受賞以降、前回3作品で受賞に続いて14度目の受賞(第32回も2作品で受賞)は、歴代1位。第15回、第16回、第17回と3年連続、第22回、第23回は2年連続、第32回、第34回に続いて、第37回「風立ちぬ」で8度目の最優秀を受賞。
優秀賞安川午朗(ふしぎな岬の物語)


この度は優秀賞に選んで頂き、ありがとうございます。劇伴を彩ってくれたギタリスト村治佳織さんの存在やラッシュに立ち合ってくれた演奏家達の存在が、まさに映画という総合芸術へと高めて頂きました。まさに〝人間の関係性″と音楽チームとしても表現出来たと信じております。今作を誇りとして、さらなる映画音楽へと精進したいと思います。
【受賞歴】第35回初受賞の「八日目の蟬」で最優秀を受賞。2度目の受賞。
優秀撮影賞
最優秀賞柴崎幸三(永遠の0)


【最優秀受賞コメント】
CGチームや空撮チームの大きな力を借りての受賞だと思っています。感謝と同時に彼らにもおめでとうと言いたいです。
【受賞歴】初受賞の第22回「愛を乞うひと」で最優秀を受賞以降、4度目の受賞。第29回「ALWAYS 三丁目の夕日」で2度目の最優秀を受賞。
優秀賞上田正治(蜩ノ記)


自然を追って、自然を撮り、自然に追い掛けられて、自然を撮る。そして自然に、自然を撮る。長い間、仕事をして居ますが、現場は、いつでも楽しく、面白いけど、忙しくて、難しいですね。
【受賞歴】第9回「乱」で初受賞。今回は7度目の受賞。第15回、第17回に続き、第24回「雨あがる」で3度目の最優秀を受賞。
優秀賞北澤弘之(蜩ノ記)


気心の知れたスタッフ、フィルム撮影という事で、今まで通りなんら変わる事なく現場に入って行けました。そして全員が自然体の中で時間を共有できたと思います。そんな中での受賞、大変光栄な事だと思っております。
※初受賞
優秀賞シグママコト(紙の月)


主人公の繊細な心理描写を映像化するためにいろいろなプランを練って撮影に臨みましたが、素晴らしい俳優陣や優秀なスタッフに恵まれ、はるかに自分の想像や予測をこえたショットが撮れることが幾度もありました。強い気持ちをもった個のベクトルが、同じ方向に集束して進みだすと、とてつもないチームとしてのパワーを生み出す『映画』の底力を本当に実感した作品です。CM撮影を主とする私に、10年振りに劇映画を撮るチャンスを与えてくれた吉田監督に感謝します。
※初受賞
優秀賞近森眞史(小さいおうち)


「おとうと」「東京家族」と担当した作品が3本連続して優秀賞をいただくと云うことになり、本当にありがとうございます。急激に映画作りの環境が変化しつつある今日この頃ですが、未だにフィルムでの撮影をしていこうと云う思いの支えとして今回の受賞を有難くお受けいたします。ありがとうございました。
【受賞歴】第34回「おとうと」で初受賞。昨年の「東京家族」に続く3度目の受賞。
優秀賞長沼六男(ふしぎな岬の物語)


丁度一年前の2月3月、東京湾に面する真冬の岬の突端、寒さに耐えてのロケが思い出されます。人もキャメラもオープンセットさえも吹っ飛ばしそうな冷え切った突風がスタッフ、キャストを一つにしてくれたし、刻々と変わる風や波の表情は主人公悦子の心の機微まで表現してくれた気がする。ロケ地の厳しい自然条件が僕達に日本アカデミー賞と言う幸運を運んでくれた。
【受賞歴】第16回「おろしや国粋夢譚」で初受賞以来、11回目の受賞は歴代2位(第28回は、2作品での受賞)。第16回、第26回に続き、第30回「武士の一分」で3度目の最優秀を受賞。
優秀照明賞
最優秀賞上田なりゆき(永遠の0)


【最優秀受賞コメント】
この仕事をしているといろんな出会いがあるんですが、最後の最後に最優秀賞という素晴らしい賞と出会えました。感謝します。
【受賞歴】第22回初受賞の「愛を乞うひと」で最優秀を受賞。2度目の受賞。
優秀賞山川英明(蜩ノ記)


オールロケによるフィルムでの撮影、セットは国宝瑞龍寺を始め全部文化財ばかり、そしてロケーションならでの天気との戦い、と毎日が身の引きしまる思いの現場でした。光が作為的にならない様に、又フィルムの良さがでているか、を念頭に心地よく自然な照明を心掛けました。今回の受賞にあたり、スタッフ始め多くの方々のご協力に感謝申し上げます。
【受賞歴】第22回「カンゾー先生」で初受賞。第26回「阿弥陀堂だより」以来、3度目の受賞。
優秀賞西尾慶太(紙の月)


この度は、このような賞に選んでいただきありがとうございます。この作品に参加させていただいた事も光栄ながら、賞までいただいて感無量です。この賞をこの作品のスタッフ、キャスト、関係者の方々と分かち合えればと思います。今後も、精進していきたいと思います。ありがとうございました。
※初受賞
優秀賞渡邊孝一(小さいおうち)


この度は優秀照明賞に選んで頂きありがとうございます。三ヶ月間という長丁場の、濃密かつタフな撮影もスタッフ、キャストの皆さんに支えられ乗り切る事が出来たし、自身これからの映画作りにも大きな糧となる作品になりました。関係各位の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
【受賞歴】第26回「ピンポン」で初受賞。5度目の受賞となる今回は、2年連続の受賞となった。昨年は、2作品で受賞し、「許されざる者」で最優秀を受賞。
優秀賞宮西孝明(ふしぎな岬の物語)


優秀賞を頂き誠にありがとうございます。撮影の長沼氏をはじめ各スタッフ、キャスト、関係者の方々のおかげで頂けた賞だと思っております。またこの様な賞を頂けるように頑張っていきます。大変ありがとうございました。
【受賞歴】第35回「最後の忠臣蔵」で初受賞。2度目の受賞。
優秀美術賞
最優秀賞上條安里(永遠の0)


【最優秀受賞コメント】
戦争映画が初めてだったので、この作品に関わるにあたり、美術・装飾部一丸となって日本中の資料をとことん探して、とことん作りました。きっとそこが評価されたんだと思います。僕の美術部のチーフで、残念ながら他界してしまった稲田堅次君にこの賞を捧げたいと思います。
【受賞歴】第29回初受賞の「ALWAYS 三丁目の夕日」で最優秀を受賞。第31回「ALWAYS 続・三丁目の夕日」以来、3度目の受賞。
優秀賞小川富美夫(柘榴坂の仇討)


「柘榴坂の仇討」、仇討のない時代劇です。桜田門外の変の江戸時代から明治にかけて、時代に翻弄された男の姿を描いた物語で、又静かに生きる夫婦の話でもあります。雪のシーンが多く、準備は大変でしたが、京都松竹撮影所の全美術スタッフの技術力と忍耐のお陰で乗り切れました。監督の指導のもと桜田門外のシーンなど、CGチームの力が発揮され新しい桜田門外の変となった作品でした。
【受賞歴】第18回「ヤマトタケル」で初受賞。第19回、第24回、第32回、第33回に続く、6度目の受賞。
優秀賞酒井賢(蜩ノ記)


田畑や森に囲まれた『向山村』(遠野市)の自然の中で、自然な気持ちで被写体づくりが出来ました。心構えをしっかりと持ったスタッフに感謝します。受賞はうれしいです。床の間の生け花を採りに谷間を歩き回り、秋谷夫婦の別れの場面を彩れたことが思い出です。心地よい緊張感を持って参加出来た作品でした。
【受賞歴】第26回「阿弥陀堂だより」で、村木与四郎氏と共に初受賞。2度目の受賞。
優秀賞出川三男(小さいおうち)


「小さいおうち」が美術賞に選ばれたことに驚いています。時代劇や戦争物など、絢爛豪華な映画が優秀賞に選ばれる日本アカデミー賞にこのような地味なむしろ現代劇に近い作品の仕事を評価して頂いたことに感謝しております。
【受賞歴】第10回「男はつらいよ 柴又より愛をこめて」「キネマの天地」で初受賞以降、9度目の受賞。第26回「たそがれ清兵衛」、第28回「隠し剣 鬼の爪」で2度の最優秀を受賞。
優秀賞須江大輔(小さいおうち)


作品にかかわった全てのスタッフ、装飾部、大道具の皆様のおかげだと思います。ありがとうございました。
※初受賞
優秀賞横山豊


「学校」での受賞から21年振りの受賞、大変うれしく思っています。吉永さん初プロデュース・主演の熱い思いが、作品に力を与え、その結果の受賞と思います。岬カフェ、ロケセットの建込みでは、時には風速20mを越える強風との戦いで、眼鏡を海に飛ばされた装置のスタッフもいましたが、そんな中、美術スタッフ皆の力で、仕上がりの良いセットが出来ました。感謝です。ありがとうございました。
【受賞歴】第3回初受賞の「夜叉ヶ池」で、粟津潔氏、朝倉摂氏と共に最優秀を受賞。第8回、第17回以来、4度目の受賞。
優秀録音賞
最優秀賞藤本賢一(永遠の0)


【最優秀受賞コメント】
「ALWAYS 三丁目の夕日」で僕は録音助手についていて、(授賞式を)テレビで見ていた時にいつかここに立ってやるから見ておけと家族に言った記憶があります。成島監督の「八日目の蟬」でここに立たせてもらって、家族が僕以上に喜んでくれたので、また連れてきてやると吹いて、今ここに立っています。でかいことを言ったら夢が叶うのかなと思いながらも、両監督のおかげです。
【受賞歴】初受賞の第35回「八日目の蟬」で最優秀を受賞。今回は、2作品で2度目の受賞。
優秀賞小野寺修(柘榴坂の仇討)


一年前の寒い京都での撮影を思い出します。若松監督とは「ホワイトアウト」以来の仕事でした。楽しかったです。ステキなスタッフ、キャストの皆さんに感謝します。
【受賞歴】第7回「家族ゲーム」「みゆき」で初受賞。15度目の受賞は歴代2位。第11回、第16回、第24回、第25回に続き、第32回「おくりびと」で5度目の最優秀を受賞。
優秀賞加来昭彦(録音)(紙の月)


この度は、このような歴史ある賞をいただける事になり大変驚いています。吉田監督とは、監督が映画デビューした時から度々ご一緒していますが、年が同じということもあり気心もしれて大変楽しく仕事をやらせてもらっています。
※初受賞
優秀賞矢野正人(整音)(紙の月)


吉田監督の第一回作品から録音を担当し、「紙の月」で五作目になります。いままでの一作品一作品が自分自身を成長させてくれたように思います。今回このような録音賞をいただき、少しほっとしています。関係者の皆様に感謝いたします。ありがとうございました。
【受賞歴】「蜩ノ記」参照
優秀賞岸田和美(小さいおうち)


この度は、優秀録音賞に選出していただき本当にありがとうございます。今回「小さいおうち」でキャストの皆さんの役に対する姿勢に感動しました。台詞を中心に自然な感じのMIXを心がけました。映画はチームワークと信じている私にとって、ますますその思いを強くした作品でした。スタッフの皆様に感謝申し上げます。
【受賞歴】第24回「十五才 学校Ⅳ」で初受賞、昨年の「東京家族」に続き、8度目の受賞。第26回「たそがれ清兵衛」で最優秀を受賞。
優秀賞藤本賢一(ふしぎな岬の物語)


この度は優秀録音賞ありがとうございます。違ったタイプの2作品での受賞にとても喜んでいます。「ふしぎな岬の物語」のロケでは冬の房総の容赦ない風と天候の変化に苦心させられました。春にむけての今に花をさかせられて本当に嬉しく思います。
【受賞歴】※最優秀賞を参照
優秀賞矢野正人(蜩ノ記)


この度は録音賞に選出していただきありがとうございます。久し振りの小泉組。先輩方のちょっと厳しい視線を感じつつ、心地よい緊張感を味わい、また楽しみながら作品に参加する事が出来ました。小泉監督を始め、スタッフ、キャスト、関係者の皆様に感謝いたします。
※【受賞歴】第32回「クライマーズ・ハイ」で初受賞。第34回「告白」、第36回「わが母の記」に続く4度目の受賞。
優秀編集賞
最優秀賞宮島竜治(永遠の0)


【最優秀受賞コメント】
いままで僕は山崎監督の作品に何本か携わってきたのですが、「永遠の0」は、その中でも一番、カッティングと構成に時間をかけて悩んだ作品でした。それがこういう形で賞をいただいたのはとても嬉しいです。この賞を僕の編集の師匠で、昨年亡くなった元大映京都の谷口登司夫に捧げたいと思います。
【受賞歴】第25回「ウォーターボーイズ」で初受賞以降、6度目の受賞。第28回「スウィングガールズ」第29回「ALWAYS 三丁目の夕日」で最優秀を連続受賞。
優秀賞阿賀英登(蜩ノ記)


久し振りの本編、しかも時代劇でリズム作りに戸惑いがありました。小泉組の編集の特徴は、黒澤組から継承している3台キャメラによるフィルム編集です。準備にも3倍掛かり、助手さん達も大変ですが、編集する醍醐味は格別です。いつまでフィルムで出来るか分かりませんが、続けていきたいです。
【受賞歴】第24回「雨あがる」で初受賞。第26回「阿弥陀堂だより」以来、3度目の受賞。
優秀賞石井巌(小さいおうち)


「小さいおうち」で優秀賞を頂き大変嬉しく思っております。監督をはじめキャスト、オールスタッフ、この作品に携わった皆様と喜びを共にしたいと思います。編集作業においても完成試写まで日数にゆとりがありましたので、集中して丁寧な編集が出来たものと思っています。すばらしい作品とすばらしいスタッフと一緒に楽しく仕事が出来たことに感謝しております。有難うございました。
【受賞歴】第15回「男はつらいよ 寅次郎の告白」「息子」で初受賞。昨年の「東京家族」に続いての受賞は、10度目となり、歴代1位。第26回「たそがれ清兵衛」で最優秀を受賞。
優秀賞大畑英亮(ふしぎな岬の物語)


「ふしぎな岬の物語」という作品に参加させていただいた事、更に優秀編集賞をいただくことになった事、私にとって大変光栄なことです。今回の幸運は周囲の方々のおかげであることを肝に命じ、作品の関係者や職場の方々に心よりお礼を述べさせていただきたいと思います。
【受賞歴】第28回「半落ち」で初受賞以来、2度目の受賞。
優秀賞佐藤崇(紙の月)


このような賞を頂くのは初めてなので幾分恐縮しております。今回、吉田監督とは初めての仕事。監督の感覚についていこうと試行錯誤の日々でした。勝手にシーンを落としたり、カット尻を伸ばしたり…。吉田監督、色々わがまま言ってごめんなさい! 最後に自分を育ててくれた菊池純一氏と大永昌弘氏に感謝の気持ちを伝えたいです。
※初受賞
優秀外国作品賞
最優秀賞アナと雪の女王


【最優秀受賞コメント】
本当に多くの日本のみなさんに愛していただきまして、そして更にこのような素晴らしい賞をいただいたということで、この作品を作った監督のクリス・バック、ジェニファー・リーはじめ、ディズニーアニメーションスタジオの仲間みんなにこの賞を届けたいと思います。(ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン 高橋雅美)

【作品情報】
アンデルセン童話『雪の女王』からインスピレーションを得て描く、真実の愛の物語。触れる物を凍らせてしまう力を制御できずに王国を氷の世界に変えてしまい、山奥の氷の城にこもった女王・エルサ。姉と王国を救うため妹の王女アナは雪山に向かう……。主題歌『Let it go~ありのままで~』をはじめ、劇中で歌われる曲も大きな話題を呼び、リピーターが続出する大ヒットとなった。世界中で人気を博し、全世界での興行収入はアニメーション映画歴代第1位。第71回ゴールデングローブ賞アニメ映画賞、第86回米アカデミー賞長編アニメ映画賞、および歌曲賞を受賞。日本で、洋画として日本歴代2位となる興行収入254億8000万円を記録。報知映画賞特別賞、日刊スポーツ大賞外国作品賞を受賞している。
原題:FROZEN
監督:クリス・バック ジェニファー・リー 脚本:ジェニファー・リー
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
優秀賞インターステラ―


「インセプション」(10)やバットマン「ダークナイト」シリーズ(05、08、12)のクリストファー・ノーランが監督・脚本・製作を務めたSFムービー。舞台は、食糧難で人類が滅亡の危機に追い込まれた近未来。人々を救うため、移住可能な惑星を探しに宇宙の果てへ旅立つ主人公をマシュー・マコノヒーが好演する。世界有数の理論物理学者であるキップ・ソーンが製作総指揮として参加し、実際の科学に忠実に、ワームホールやブラックホールなども視覚化。観客も宇宙飛行士の視点で、壮大な宇宙の旅を体感することができるほか、主人公と地球に残した娘との親子の絆のストーリーも感動を呼ぶ。第87回米アカデミー賞では5部門にノミネートされている。
原題:INTERSTELLAR
監督:クリストファー・ノーラン 
脚本:クリストファー・ノーラン ジョナサン・ノーラン
配給:ワーナー・ブラザース映画
優秀賞ジャージー・ボーイズ


ニュージャージー州の貧しい地区で生まれ育った不良少年4人が、音楽グループを結成。完璧なハーモニーで人々を魅了し、瞬く間に世界的スターに。だが栄光は長くは続かず……。実在のグループ“ザ・フォー・シーズンズ”の成功と挫折を描き、トニー賞を受賞した傑作ミュージカルの映画化。監督を務めるのは、以前から彼らの音楽がとても好きだったと言う巨匠・クリント・イーストウッド。メンバー役の4人は本作が本格的映画デビューで、一世を風靡した名曲の数々を見事な歌声で響かせる。報知映画賞の作品賞・海外部門受賞、ブルーリボン賞の外国作品賞を受賞したほか、キネマ旬報ベスト・テン<外国映画>ベスト・テン第1位、外国映画監督賞に選出されている。
原題:JERSEY BOYS
監督:クリント・イーストウッド
脚本:マーシャル・ブリックマン リック・エリス
配給:ワーナー・ブラザース映画
優秀賞フューリー


第二次世界大戦末期。“フューリー”と名付けた戦車を操る5人のアメリカ兵士たちとドイツ軍との、過酷で壮絶な戦いを生々しく描写した戦争ドラマ。ブラッド・ピットが“ウォーダディー”と呼ばれるチームリーダー役でカリスマ性を発揮している。監督・脚本は元軍人という経歴を持つデヴィッド・エアー。ドイツ軍の最強戦車であるティーガー戦車との戦いのシーンのために、世界で唯一今でも走行可能なティーガー戦車をイギリスのボービントン戦車博物館から借りて撮影を行うなど、徹底してリアリティを追求。また、ピットを含む5人の役者陣も、撮影前に6日間にわたるブートキャンプを行い、追い詰められた状況を体感した上で演技に臨んだ。
原題:FURY 監督・脚本:デヴィッド・エアー
配給:KADOKAWA
優秀賞GODZILLA ゴジラ


1954年に誕生し、日本が世界に誇る怪獣映画「ゴジラ」をハリウッドが最新のCG技術を駆使して製作した超大作エンタテインメント。監督に抜擢されたのは、本作が長編2作目となるギャレス・エドワーズ。以前からゴジラファンだったと言い、オリジナル版からインスピレーションを受けて製作。ゴジラは昔ながらのシルエットを保ちながらも、よりリアルに作られており、その重厚感と臨場感に圧倒される。日本からは渡辺謙が参加し、54年のオリジナル版「ゴジラ」のオマージュとして名付けられた日本人科学者・芹沢猪四郎役を熱演。世界60以上の国と地域で初登場1位を獲得し、日本での興行収入は32億円を記録している。ゴジラ映画として初めて3D公開も行われた。

原題:GODZILLA
監督:ギャレス・エドワーズ 脚本:マックス・ボレンスタイン
配給:東宝
新人俳優賞
優秀賞上白石萌音(舞妓はレディ)


【受賞コメント】
今、私がこの場所にいることが、本当に夢のようでまだ信じられません。「舞妓はレディ」のオーディションを受けたのは、今から3年前になります。それから、本当に楽しくて充実した毎日でした。この作品で学ばせていただいたことを胸に、そして今日いただいたこの賞を励みにしてこれからも精進してまいります。
*****************
周防正行監督・脚本の本作で、800人の応募者の中からオーディションを勝ち抜き、ヒロイン・春子役を獲得。京ことば、津軽弁のほか、唄、踊り、舞にもチャレンジし、舞妓見習いの春子の成長を初々しく、可憐に体現した。監督は構想20年での映画化を、「主役の少女を待つためだったのではないかと、心の底から思わずにいられない」とコメント。山路ふみ子映画賞で新人女優賞を受賞。
優秀賞小松菜奈(渇き。)


【受賞コメント】
新人の時にしかもらえないこんな素敵な賞をいただいて、本当に嬉しく思います。私はこの作品で、今までに感じたことのない、プレッシャーだったり、不安だったり、また新しい良い刺激を受けることができました。この新人賞がもらえて幸せです。
*******************
08年よりモデルとして活躍。中島哲也監督作「渇き。」で、オーディションにより役所広司演じる元刑事の娘・加奈子役に抜擢され、スクリーンデビューを果たす。学園のカリスマ的存在で、相手によっていろんな顔を見せる加奈子を表情豊かに演じ、圧倒的な存在感を放っている。報知映画賞で新人賞、毎日映画コンクールでスポニチグランプリ新人賞を受賞。
優秀賞能年玲奈(ホットロード)


【受賞コメント】
今日はこのような賞をいただいてすごく嬉しいです。今回の「ホットロード」という作品は私にとってすごく大切な作品になったのですが、その「ホットロード」の和希と春山(共に映画の役名)、二人で賞をいただいたことが本当にすごいことだなと、嬉しく思います。これからも気を引き締めて頑張りたいと思います。
************
06年にニコラモデルオーディションでグランプリを獲得。10年の「告白」で女優デビューを果たし、13年のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』で大ブレイク。映画初主演作となった本作では、ピュアで芯の強さを持つ主人公の和希を真っ直ぐな眼差しで演じ鮮烈な印象を残した。日刊スポーツ映画大賞で新人賞、TAMA映画賞で最優秀新進女優賞を受賞。
優秀賞池松壮亮(紙の月)(愛の渦)(ぼくたちの家族)


【受賞コメント】
このたびはこのような名誉ある賞をいただき、本当に光栄に思っています。何より、ここに導いてくれた作品たちとそこにいた人たちとの出会いが一番の財産です。これからもがんばります。
*************
03年「ラストサムライ」で映画初出演。14年は8本の出演作が公開された。「紙の月」では宮沢りえ演じるヒロインがのめり込む若者、「愛の渦」では引きこもりのニートを、「ぼくたちの家族」では家族を支える大学生の次男を、確かな演技力で説得力たっぷりに演じ切っている。日刊スポーツ映画大賞、ヨコハマ映画祭、キネマ旬報ベスト・テン、ブルーリボン賞で助演男優賞を受賞。
優秀賞登坂広臣(ホットロード)


【受賞コメント】
この作品で初めてお芝居にチャレンジしました。その中でたくさんの不安やプレッシャーもあったんですが、作品を通して自分自身すごく成長できたのかなと感じております。この素晴らしい賞をいただいたということでこれを機にまた更に頑張っていきたいと思います。
**************
3万人の中から、三代目J Soul Brothersのボーカルの座を射止め、10年にメジャーデビュー。人気少女マンガの映画化「ホットロード」では原作者・紡木たくのたっての希望で春山洋志役を演じ、映画初出演を果たした。クールで優しく、ナイーブな春山を見事に体現している。報知映画賞で新人賞、毎日映画コンクールでスポニチグランプリ新人賞を受賞。
優秀賞福士蒼汰(イン・ザ・ヒーロー)(神さまの言うとおり)(好きっていいなよ。)


【受賞コメント】
このような名誉ある賞をいただき本当に嬉しく思っております。「イン・ザ・ヒーロー」では尊敬する唐沢寿明さんと共演することができ、いい経験になりました。「神さまの言うとおり」では初めての国際映画祭に出席することもでき、「好きっていいなよ。」では、同年代のキャストのみなさんの中で切磋琢磨し撮影することができました。全ての関わってくれた方々、そして見てくださった方々に感謝を言いたいと思います。
***********
11年デビュー。13年にNHK連続テレビ小説『あまちゃん』で幅広い人気を獲得する。特撮ヒーローを演じる人気俳優役に扮した「イン・ザ・ヒーロー」では見事なアクションを披露。また、三池崇史監督が人気コミックを映画化した「神さまの言うとおり」、少女マンガの映画化で学校一のモテ男を演じた「好きっていいなよ。」では主演を務め、映画をスマッシュヒットに導いた。
会長特別賞
優秀賞鈴木晄(編集 享年85歳 4月17日没)


父は昨年亡くなってもうすぐ一年というところなんですが、60年以上にわたってこの世界で仕事をさせていただきました。日本の映画界の厳しい時代、黄金時代、いろんな時代を過ごせたのはここにいらっしゃるみなさんのおかげだと思っております。今日、その集大成として、このような賞をいただきました。【鈴木昌人さん(子息)】
【解説】
編集者は、その作品の一番最初の観客である。撮影された素材を見て、監督が演出した各ショットに冷静に向きあい、客観的に対峙する。監督が意図したことをどのように編集すればその意図が観客に伝わるのか、シーンやショットを通して判断する。その判断の良しあしで、映画は面白くも、つまらなくもなる。鈴木氏は映画に生命を吹き込む作業を半世紀以上も続け、そのフィルモグラフィは、そのまま日本映画の黄金時代にオーバーラップする。52年東宝系列の宝塚映画製作所に助監督として入るが、54年に日活に転じ、編集技師として、第1回作品「お月様には悪いけど」(54)を担当。以後「嵐を呼ぶ男」(57)「憎いあンちくしょう」(62)「野獣の青春」(63)「太陽を盗んだ男」(79)「陽炎座」(81)「南極物語」(83)「お葬式」(84)「恋文」「それから」(共に85)「人間の約束」(86)「マルサの女」(87)「敦煌」(88)「天と地と」(90)「大誘拐」(91)など430本以上の作品を手がける。78年から89年まで、にっかつ撮影所取締役も務めた。作品の出来を左右する編集者として、多くの監督からの信頼も厚く、その足跡は日本映画史に確実に刻まれている。
【受賞歴】第9回特別賞 編集賞受賞(※)。第11回「永遠の1/2」「光る女」「マルサの女」、第12回「行き止まりの挽歌 ブレイクアウト」「海へ-See you-」「敦煌」「噛む女」「マルサの女2」、第15回「大誘拐」、第16回「一杯のかけそば」「おろしや国酔夢譚」「外科医」「ミンボーの女」で最優秀編集賞を受賞。第14回「あげまん」「天と地と」、第18回「居酒屋ゆうれい」、第20回「スーパーの女」、第20回「絆-きずな-」で優秀編集賞受賞。(※「編集賞」は第11回に新設されたため、それ以前は特別賞として授与)
優秀賞鈴木則文(監督 享年80歳 5月15日没)


この度は、鈴木の功績を称えていただき、またこのような会長特別賞までご用意いただきまして、誠にありがとうございます。鈴木は、映画は娯楽だという信念のもと、様々な作品を多くのスタッフ、そして俳優のみなさまと共に生み出してまいりました。その作品をこよなく愛し、声援を送って下さったみなさま、お一人お一人と共にある受賞だと思っております。【鈴木早苗さん(夫人)】
【解説】
「映画は娯楽」「常に弱い者の味方でありたい」と一貫して語った鈴木監督は、56年、東映京都撮影所に入社し、「大阪ど根性物語 どえらい奴」(65)で監督デビュー。「明治侠客伝 三代目襲名」(65)や「緋牡丹博徒」シリーズ(68~71)などの脚本を手がける一方、監督としても「緋牡丹博徒 一宿一飯」(68)「関東テキヤ一家」(69)「シルクハットの大親分」(70)などを撮り、任侠映画でも重要な役割を果たす。70年代には年間5~6本を監督し、「温泉芸者」シリーズ(71~72)「女番長(スケバン)」シリーズ(72~73)多岐川裕美の出世作「聖獣学園」(74)などのポルノ路線でも手を抜くことなく、観客サービスに徹した。「トラック野郎」シリーズ(全10作、75~79)では大ヒットを飛ばして、東映娯楽路線を活性化し、縦横無尽の活躍をみせた。その後の「忍者武芸帖 百地三太夫」(80)「大奥十八景」(86)「文学賞殺人事件 大いなる助走」(89)などを精力的に発表。『トラック野郎風雲録』(10)や『東映ゲリラ戦記』(13)『下品こそ、この世の花 映画 堕落論』(14)など晩年の著作では、娯楽映画の職人監督として、その矜持をユーモラスに披露し、多くの観客から最後まで愛される存在だった。
優秀賞森田富士郎(撮影 享年86歳 6月11日没)


森田さんの長男である一樹さんからコメントをいただいておりますので代読させていただきます。「このたびの受賞に厚く御礼申し上げます、生涯『映画職人』を標榜し、映画を愛し続けた父が、晩年、雑誌に書き遺した記事はこう結ばれています。『観客が答えを知っている、つまり映画は観客に媚びている。だから判ってもらうためにはあらゆる手立てをする。そこにキャメラマンの主張もあるのだ。後輩諸氏の健闘を祈る。』最後に、父が生前お世話になった全ての皆様に心よりお礼申し上げます」【代理:日本映画撮影監督協会副理事長・山内嘉信氏】
【解説】
脚本で作品意図を把握し、監督の演出意図を的確に理解し、作品全体の構成については、監督やスタッフと十分に意思の疎通を図る。撮影監督が映画の要とすれば、前述した意味で、森田氏は、その第一人者である。時代的背景や各シークェンスごとの季節、天候、時間など基本的設定を綿密に行い、それらを表現するための画調、色調、照明のコントラスト、現像、プリント処理、画面合成、特殊効果を勘案して、スタッフから絶大な信用を獲得していた。47年に大映京都に入社し、撮影助手になり、「あしやからの飛行」(61)で特撮を手がける。「黒の凶器」(64)や「眠狂四郎炎情剣」(65)などを担当後、「大魔神」シリーズ(66)で時代劇の実写と特撮の融合をはかり、三浦賞(※1)を受賞。71年、大映倒産後はフリーとなり、旧大映スタッフと共に「映像京都」設立に参加。「本陣殺人事件」(75)「野菊の墓」(81)「鬼龍院花子の生涯」(82)「白蛇抄」(83)「利休」(89)などを手がけ、10年には長年の功績により、第45回「牧野省三賞」(※2)を受賞する。単に流麗な映像美をひけらかすのではなく、作品全般に最も適切な映像表現は何かを考え、最高の技術で対応した撮影監督だった。(※1日本映画撮影監督協会の「新人賞」)(※2日本映画の発展に寄与した映画人を表彰する目的で58年に創設された賞)
【受賞歴】第7回「陽暉楼」「伊賀忍法帖」で最優秀撮影賞を受賞。第6回「鬼龍院花子の生涯」、第9回「櫂」、第13回「226」「利休」、第15回「陽炎」、第16回「女殺油地獄」「豪姫」、第18回「東雲桜 女の乱」、第19回「藏」で優秀撮影賞受賞。
優秀賞山口淑子(俳優 享年94歳 9月7日没)


このたびは姉、山口淑子に名誉ある日本アカデミー賞会長特別賞をお贈りくださいまして、誠にありがとうございます。姉が1958年に映画界を引退しましてから、すでに半世紀を超えております。それでもなお今日の映画人の皆様からこのような温かいお心を戴き、姉もさぞかし喜んでいる事と存じます。日本映画界の発展は姉の長年の夢であり、願いでありました。今後もみなさまのご健勝と映画界の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。【妹、山﨑誠子さんの手紙を代読】
【解説】
日本人でありながら、戦時下に李香蘭の中国名でトップ・スターとして一世を風靡し、50年代にはハリウッドでも女優として活躍した彼女こそ、真に国際的なスケールの映画人といえるだろう。父が満鉄職員で幼い頃から中国語を学び、歌手として注目された後、満英作品「蜜月快車」(39)の主役に抜擢され、李香蘭の名前で映画デビュー。長谷川一夫とコンビを組み「白蘭の歌」(39)「支那の夜」「熱砂の誓ひ」(共に40)に主演し、一躍スターとなる。終戦後、名前を山口淑子とし「わが生涯のかがやける日」(48)で、映画俳優として本格的に再出発、「暁の脱走」(50)の演技で高く評価される。50年に渡米したことを契機にアメリカ映画「東は東」(51)などにも主演。57年に芸能界からの引退を表明したが、68年からテレビ番組で復帰し、74年に参議院議員に当選。環境政務次官、参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員長、参議院外務委員長、自民党婦人局長などを歴任。89年には半生を綴った藤原作弥との共著『李香蘭 私の半生』が出版され、ベストセラーとなる。92年に政界引退後も、女性のためのアジア平和国民基金の呼びかけ人となり、同基金の副理事長を務めた。93年、勲二等宝冠章受賞。
優秀賞菅原文太(俳優 享年81歳 11月28日没)


文ちゃん、会長特別賞、代わりにもらいました。奥さま、先だってお電話いただいてありがとうございます。文ちゃんのお役に立てることなら喜んで、代わりにもらいにまいりました。もうしばらくするとお別れの会があります。そのときに奥さまにお渡しいたします。【代理:俳優の松方弘樹さん】
【解説】
70年代の東映実録やくざ映画の象徴ともいうべきトップ・スターであり、人気を集めたが、その俳優人生は平坦なものではなかった。早稲田大学在学中に「哀愁の街に霧が降る」(56)に出演。大学中退後の雑誌モデル時代、新東宝にスカウトされ「白線秘密地帯」(58)で本格的に映画デビュー。新東宝倒産後は松竹へ移籍し「紀ノ川」(66)や「宴」(67)などに助演するが、脇役が多く、67年に東映に移籍。任侠映画全盛時に「現在やくざ、与太者の掟」(69)を皮切りとする「現在やくざ」シリーズ(全6作、69~72)や「関東テキヤ一家」シリーズ(全5作、69~71)などに主演し、無鉄砲で壊滅的なやくざを演じ、頭角を現す。実録やくざ映画の金字塔「仁義なき戦い」シリーズ5部作(73~74)と「新仁義なき戦い」シリーズ(全3作、74~76)でその人気を不動のものにする。シリアスなやくざ役だけではなく、「まむしの兄弟」シリーズ(全9作、71~75)や「トラック野郎」シリーズ(全10作、75~79)では喜劇的な役柄にも挑み、見事に成功させる。「ボクサー」(77)「ダイナマイトどんどん」(78)「太陽を盗んだ男」(79)「映画女優」(87)「鉄拳」(90)「わたしのグランパ」(03)などにも出演。遺作となった「おおかみこどもの雨と雪」(12)では声優も務めた。晩年は農業政策や映像製作環境などにも強い関心を示し、積極的に講演活動も行っていた。
【受賞歴】第3回「太陽を盗んだ男」で最優秀助演男優賞受賞。

宮本久幸
録音
1月8日没 享年71才
淡路恵子
女優
1月11日没 享年80才
角田紘一
アニメーター
1月14日没 享年74才
高橋昌也
俳優
1月16日没 享年83才
永井一郎
声優
1月27日没 享年82才
安井昌二
俳優
3月5日没 享年85才
宇津井 健
俳優
3月14日没 享年82才
水野尾信正
撮影
3月22日没 享年80才
朝倉 摂
美術
3月27日没 享年91才
蟹江敬三
俳優
3月30日没 享年69才
渡辺淳一
原作者
4月30日没 享年80才
林 隆三
俳優
6月4日没 享年70才
坂本典隆
撮影
6月13日没 享年79才
藤井浩明
プロデューサー
6月21日没 享年86才
曽根中生
監督
8月26日没 享年76才
米倉斉加年
俳優
8月26日没 享年80才
馬場和夫
プロデューサー
10月1日没 享年91才
中川安奈
女優
10月17日没 享年49才
桂 小金治
俳優
11月3日没 享年88才
岡安 肇
編集
11月5日没 享年77才
川北紘一
特技監督
12月5日没 享年72才
斎藤孝雄
撮影
12月6日没 享年85才
品田雄吉
映画評論
12月13日没 享年84才

(※前年没日順)

協会特別賞
優秀賞大坂和美(装飾)


【受賞コメント】
亡き佐藤結樹と2人でもらったものだと思います。ありがとうございました。
【解説】
美術監督の作成したセットデザイン(装飾配置図)やロケプランなどを基に詳細な打ち合わせを行い、必要な諸道具を撮影前日までに飾り込む装飾というパートこそ、映画のディテールに絶対必要不可欠な要素であり、登場人物の性格を瞬時に観客に伝達する重要な役割を担っている。「敦煌」(88)「天と地と」(90)「スーパーの女」(96)などの装飾を手がけた大坂氏は、72年、三船プロダクション内の三度屋美術工房で装飾、小道具業務に参加。82年、佐藤結樹氏と共に「南極物語」(83)を担当し、翌83年、佐藤氏と共に装飾・美術業務の有限会社ポパイアートを設立する。以後、前述した作品をはじめとする数多くの現場で、自ら装飾責任者として活躍する一方、有限会社ポパイアートの代表取締役として優秀なスタッフを育成し、映画やテレビドラマ、CMなど幅広い分野での仕事を通して、日本映画美術の技術的な向上に貢献する。近作「桜田門外ノ変」(10)「聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の事実-」(11)「蜩ノ記」(14)などでも、その温厚な人柄、蓄積された豊富な知識、細部まで疎かにしない厳しさは、各作品の成果に反映している。
優秀賞曽我恒夫(床山)


【受賞コメント】
ちょっと場違いなところへ来てしまったような感じです。こういう席でしたらいつもは裏方にまわって、出演される方の鬘をかぶった頭を手直しして、ちょっとでもきれいに見られるように一生懸命しております。今日はこうして前に出させてもらってありがとうございます。
【解説】
鬘(かつら)なしの時代劇は想像できないが、その俳優にぴたりと合った鬘は、観客を映画の中の虚構の世界により深く誘う効果をもたらす。鬘は時代劇映画の象徴でもあるからだ。床山は、鬘師の作った鬘を俳優それぞれの役柄に合わせ、髱(たぼ)、鬢(びん)、髷(まげ)の形に結い上げ、俳優にかぶせ、はずし、保管する伝統技術である。曽我氏は81年、京都映画撮影所を拠点に床山の仕事を始め、数多くの時代劇作品を手がけた。「女殺油地獄」(92)「忠臣蔵外伝 四谷怪談」(94)「梟の城」「御法度」(共に99)「どら平太」(00)「たそがれ清兵衛」(02)「隠し剣鬼の爪」(04)「阿修羅城の瞳」(05)「武士の一分」(06)「怪談」(07)「BALLAD 名もなき恋のうた」(09)「武士の家計簿」「最後の忠臣蔵」(共に10)とそのフィルモグラフィは平成の時代劇映画の歴史でもある。市川崑、山田洋次らベテラン監督からの信頼も厚く、中田秀夫、山崎貴ら新鋭監督とも積極的に組む。近作「超高速!参勤交代」「柘榴坂の仇討」(共に14)「駆込み女と駆出し男」(15)にも参加し、蓄積された技術を提供すると共に後進の育成にも尽力、時代劇映画がある限り、なくてはならない存在だ。(注:髱は後頭部の髪の毛)
優秀賞多良政司(音響技術)


【受賞コメント】
思いがけずにこのような賞をいただくことになり大変恐縮しております。先輩諸氏、録音の方々に助けられながら、モノラルの頃からデジタルに移る録音技術の中で関われたこと、その幸運とそれを評価していただけたことがすごく嬉しいです。
【解説】
音響は映像と共に映画技術の二大要素のひとつであり、台詞、音楽、効果音、その他あらゆる音を画面と絡み合わせ、観客に明確なイメージを与えるために欠かせないパートである。フィルムからデジタルへと移行する現状に合わせて音響もまた大きな変化を迎えつつある。75年、東京映画映像部に入社した多良氏はダビング業務に就き、78年、東宝スタジオ録音センター合併に伴い移籍後、ミキサー、スタジオエンジニア、サウンドデザイン、サウンドスーパーバイザーなど一貫してスタジオにおけるポスプロに従事。モノラルからステレオ、デジタルに至るダビングの変遷に伴う技術及び機材導入に関わる。「連合艦隊」(81)では日本初のドルビーステレオ制作に参加、「ゴジラVSメカゴジラ」(93)では邦画初のドルビーデジタル版を制作、「模倣犯」(02)では日本初のHD24Pダビングを行うなど、音響製作の技術革新に大きく貢献する。東宝スタジオ新ポストプロダクションセンター開設にあたり、ダビングステージ及びシステム化のメインスタッフとして活躍。デジタルシネマ製作技術に対応できる次世代の人材育成にも努め、映画のさらなる可能性に取り組まれた、その功績は高く評価されている。
話題賞

作品部門:「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」


監督:大友啓史
脚本:藤井清美/大友啓史
製作:ワーナー・ブラザース映画/アミューズ/集英社/KDDI/GyaO!

俳優部門:岡田准一「永遠の0」


対象作品:「永遠の0」
監督:山崎 貴
脚本:山崎 貴/林 民夫
製作:東宝/アミューズ/アミューズソフトエンタテインメント/電通/ROBOT/白組/阿部秀司事務所/ジェイ・ストーム/太田出版/講談社/双葉社/朝日新聞社/日本経済新聞社/KDDI/TOKYO FM/日本出版販売/GyaO!/中日新聞社/西日本新聞社