レビュー一覧
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南 星佳さん(女性/10代) |
最初に私が紹介するのは「Fukushima 50」(20)です。この作品は題名でもわかるように福島第一原発でおこったことを映画化したものです。私は上映中たくさん泣きました。こんなに泣いた映画は初めてでした。上映後とてもノンフィクションとは思えない、と思いました。現場の方々の原発への思いや諦めない気持ちに鑑賞した全員が勇気をもらえたと思います。そして言葉では表せないくらいの感謝の気持ちでいっぱいでした。 私は東日本大震災が起きた当時、小学一年生でした。原発について無知でした。はっきりとした記憶もありません。でもこの映画は老若男女どの世代でも観られる映画だと思います。あの当時あの現場で何が起こっていたのか。自然の怖さ、恐ろしさ、全てあの映画につまっていると思います。この映画を観て人生の大切さを考えさせられました。 ぴあ特別会員のメールが来た時は、なにが起きたかわからず、初めて嬉しすぎて声が出ないという体験をしました。これを機に普段は観ないジャンルの映画にも触れていきたいと思います。選ばれたからには、ぴあ特別会員として1年弱しっかり務めていきたいです。またこのレポートを読んだ方が、この映画観たい!と思えるようなレポートを書きたいです。 |
宮﨑智也さん(男性/20代) |
映画を評価している人ってどんな気持ちで見ているのだろう。映画が与えてくれる感動は人によって受け止め方が違うし、見る観点もちがう。エンターテイメントを客観的に評価するのはどんな結果であっても賛否両論分かれると思います。 今回ご紹介するのは「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」(20)です。この作品は、「Mommy マミー」(14)「たかが世界の終わり」(17)などで高い評価を得ているグザビエ・ドラン監督が幼少期に「タイタニック」(97)を鑑賞した際に、レオナルド・ディカプリオに猛烈にあこがれファンレターを送ったという自身の経験の基に脚本を書きおろしたという作品です。 ジョン・F・ドノヴァンという超絶人気ハリウッド俳優(言い換えればレオナルド・ディカプリオ)が人気絶頂中の真っただ中に突然謎の死を遂げてしまう。世界中のマスコミが彼の死の真相について究明していた中、浮かび上がってきたあるひとつのカギとは… 私たちは一つの出来事のほんのわずかな側面だけしか見ていないと思います。その行動に至った経緯を抱えていた悩みをこの作品を通して、ドノヴァンを通して感じていただきたい。 こうしたレポートを書くのは苦手ですが、普段の自分だったら見ないような作品をメインに見て行き、面白そうだと感じていただけるように頑張りますので、よろしくお願いします。 |
関山大輝さん(男性/20代) |
私は、この活動を通してより多くの方々に映画の魅力を知って頂きたいと思い、ぴあ特別会員の応募をしました。昨今の新型コロナウイルスの影響で、次々と新作映画の公開延期や撮影中断、劇場の営業停止や客足が遠のいたりと映画界も大きな打撃を受けています。そんな今だからこそ、映画の魅力をこれからたくさん発信していきたいです。1年間という短い時間ではありますが、どうぞよろしくお願い致します。 今回は、「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」(20)を紹介します。本作は、2018年に大ヒットをした「スマホを落としただけなのに」(18)の続編となります。タイトルを見ての通り、本作ではスマホがとても重要なキーワードとなっています。現代社会を生きる私たちにとって、スマホはもはや欠かせないものとなっていて、時に私たちを写す鏡にもなり得ます。 もしも、そのスマホを落としてしまったら?私たちの想像を遥かに超える衝撃の展開が、本作では待ち受けています。前作を観てから、登場人物や展開の違いを楽しむも良し、いきなり本作を観て、スマホを持つリスクや圧倒的な衝撃を受けるのも良し。それだけ魅力的な作品になっています。だからこそ、劇場を後にする際、皆さんご自身のスマホが有るのかを入念に確認して、ホッとしたり、笑いあったりしています。そちらにも注目して、最後まで存分に本作をお楽しみ下さい。 |
桑原美香さん(女性/40代) |
本年度のぴあ特別会員に選出されたことは、私にとって嬉しい驚きでした。2020年も大好きな映画にありったけの時間を割いて、会員としてのレビューにも力を入れていこう!そんな意気込みでおりましたが、新型コロナウイルスが広がりを見せる今、映画館に足を運ぶことすらままなりません。スクリーンで映画を観ることが出来る日常のありがたみを噛みしめる毎日です。 悶々とした日々の中、私が選んだ好きな映画は「バグダッド・カフェ」(89)です。ラスヴェガス近郊にある寂れた店を舞台に、人生に行き詰まった2人の女性が出会い、少しづつ距離を縮めていく人間ドラマ。八方塞がりの状況で、それでも人生を投げ出さずに懸命に生きようとする女性達が共鳴して、やがては諦念に塗れていた他の人の心まで変えていく、そんなシンプルな物語です。ジェヴェッタ・スティールが歌う主題歌『Calling You』が流れる中、画面に映し出される真っ青な空、赤い夕陽の色に染め上げられる砂漠。こうした美しい音楽や映像にも惹きつけられます。人と人との絆を丁寧に描き出した、愛おしい作品。観終わった後に優しい気持ちで満たされます。80年代に製作された映画ですが、今もなお観る者の心に響く名作だと思います。 コロナ禍で心が荒みがちな昨今、こういう温もりを感じさせる作品で疲弊した気持ちをリセットしたいものです。 |
槙マチコさん(女性/50代) |
学生時代は映画館に行って頻繁に映画を見ていましたが、働き始めてからは誰でもが知っているような大ヒット映画を観賞するのみ。そんな中、友達に誘われ福山雅治さんと石田ゆり子さん主演の「マチネの終わりに」(19)を観に行き、すっかり映画好きに舞い戻り…この度、光栄にも「2020年ぴあ特別会員」に選んでいただきました!自分の感性を信じて素直にレポートいたします。 今はコロナウィルスの影響でなかなか映画館に行けないので、好きな映画をご紹介します。「ニューシネマパラダイス」(89)ご存じですか?30年ほど前に日本で公開されたイタリア映画で、ある映画監督の子どもの時の回想のお話です。教会に併設された映画館は、小さな田舎町での唯一の楽しみ。トトことサルバトーレももちろん映画が大好き。年の離れた友達の映写技師アルフレードを手伝いながらどんどん映画に魅せられていきます。そんなトトが失明したアルフレードの代わりに映写技師になり、恋をしてこの小さな町を出て・・音楽も素晴らしく、ラストにはたくさんのキスシーンがトトとアルフレードの幸せの日々を彷彿とさせ自然と涙が浮かんでくる名作です。 一年間よろしくお願いします。 |