高山はる菜さん 「銀河鉄道の父」 5月5日(金) TOHOシネマズ六本木ヒルズにて鑑賞 |
映画を普段ほとんど観ることのない両親、中学生の弟も誘って、家族総出で観に行きました。菅田将暉さんがあの誰もが知る宮沢賢治を、森七菜さんがその妹、そして役所広司さんが題名にもなっているその父親を演じる家族の物語、観ない理由がありません。 一方で、宮沢賢治という人については、教科書に載っていた偉人というくらいの印象しかありませんでした。 しかし、そんな偉人の人生も、私たちと同じように、いや、何事もなく今日までの22年間を生きてきた私よりもはるかに、もがき悩んで、家族に支えられて生きていたんだと知って、なんだか力をもらいました。 さらに、人のために頑張ること、誰かがいることで頑張れることの尊さと、家族という存在の偉大さに、改めて気付かせてもらいました。兄弟で助け合い、ぶつかることはあっても家族に支えられながら、そしてその家族のために何かできる人でありたいと強く思いました。 ラストの『銀河鉄道の夜』は、それはもうまさに満点の星空で、温かい涙が流れましたし、帰り道、気が付くと空を見上げていました。そんなラスト、皆さんにも観届けていただきたいです。 |
村上梨緒さん 「ブラフマーストラ」 5月17日(水) 新宿ピカデリーにて鑑賞 |
以前ある人に言われたことがある―『インド映画はヨーロッパ全土の映画に並ぶ多様性を持っており、観るたび新たな発見を与えてくれる』と。5月12日に公開された映画「ブラフマーストラ」は、正に、インド映画そしてインドの多様さと新鮮さを提示してくれる作品だ。 ヒンドゥー神話に着想を得つつ現代インドを舞台にした本作は、世代も宗教も超え国内の映画界を代表する俳優たちが集い、インド映画らしい展開や演出が盛り込まれている。しかし一方で、「MCU」、「007」シリーズといった外国映画からの影響が伺える場面も多い。これはひとえに、30代という比較的若い監督によって作られた作品だからと言えるだろう。 古くから繰り返し語られ描かれてきた重要なモチーフを土台にしつつ、国内外問わず昨今の作品からの要素を取り込むことで新たな『神話』を築き上げ昇華させた発想力に脱帽すると共に、他の地域・国の作品からは得られない彼らの宗教観を垣間見ることが出来た気がする。 アクション、ファンタジー、ロマンス、そして歌とダンス、全てが贅沢に詰め込まれた3時間弱。多様なインド映画の一角を担う世界を、劇場にて観てみませんか? |